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2011.05.21 Sat
マッチポンプ売りの少女
マッチポンプ売りの少女 〜童話が教える本当に怖いお金のこと〜
(2011/04/25)
マネー・ヘッタ・チャン 商品詳細を見る
満足度★★
付箋数:8
「世の中には浮気している彼氏より、サービス残業だらけの
ブラック企業よりもコワ〜イことがたくさんあって、
“知らないうちにだまされている”ってことばっかりなの。
この本は、そんないいようにだまされているあなたを、
余計なおせっかいで片っ端から現実に引き戻しちゃいます☆」
前作「ヘッテルとフエーテル 本当に残酷なマネー版グリム童話」が
大きな話題になったマネー・ヘッタ・チャンさん。
本書は、その童話風暴露本の第2弾。
今回は金融情報に限らず、「やらせ・出来レース」をテーマに、
広い範囲の黒い噂をネタにしています。
Story1 ゴーグルをかけた猫 (グーグル検索)
Story2 コブラの魔法使い (水嶋ヒロさんとポプラ社)
Story3 マッチポンプ売りの少女 (つくられた流行)
Story4 アクデスと40人のどろぼう (日本ユニセフ協会)
Story5 家を買った娘 (新築マンション購入)
Story6 だんごう3兄弟 (不動産会社の談合)
Story7 白々しい姫 (生命保険の転換セールス)
Story8 みにくい天下りの子 (天下り会社)
Story9 金のゼーリシと銀のゼーリシ (OB税理士と試験合格税理士)
Special volume インゴッドは死んだ (預金封鎖と新円切替)
これらの物語は、タイトルだけが童話風になっていて、
マッチを擦ると裏情報が浮かんで見える設定意外は、
特に童話になぞられているわけではありません。
ストーリーの後の解説でも、
更に痛烈な「やらせ」への批判がなされています。
前作もそうでしたが、本作はそれに輪をかけて、
私には読んでいて、あまり気持ちの良いものではありませんでした。
別に現実を見たくないからではありません。
私は基本的にシニカルな語り口や
ブラックジョークなどは大好きです。
橘玲さんの本は欠かさず読みますし、
昔からモンティパイソンの大ファンでもありますから。
しかし、本書はあまり好きになれません。
それは、なぜか?
本書で語られていることが事実であることも多いと思います。
ただ、童話風にしていることから、どこまでが事実で、
どこからが単なる推測なのかの線引きが曖昧。
そのため、すべてが噂の域を出ていない印象を与えています。
また、シニカルに語るには、その裏に知性を感じさせるものが
必要だと思いますが、本書には残念ながら、
それが感じられませんでした。
この本から何を活かすか?
けっこう否定的なことを書きましたが、
特設サイトに掲載されている「あとがき」を読んで、
ヘッタ・チャンさんへの印象が変わりました。
特設サイトはこちら。
「マネー・ヘッタ・チャン公式サイト@まだまだ成長中」
「あとがき」って大事ですね。
ヘッタ・チャンさんの人柄が出ていて、
これを載せていないのは、ずいぶんもったいない気がします。
更にヘッタ・チャンさんのブログを読むと、
もっと印象が変わるかもしれません。
Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
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| マネー一般 |
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