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日本銀行の資金供給 朝日新聞の経済記事にはもうだまされない!
http://www.asyura2.com/11/hasan71/msg/798.html
投稿者 sci 日時 2011 年 5 月 18 日 14:05:19: 6WQSToHgoAVCQ
明日のネタバレしてしまうと、つまり朝日新聞は、
買いオペの資金供給と、マネタリーベース総額の違いがわかってなくて
連日の間抜けな報道をしたということだろうか
または、意図的に、日銀が過剰に緩和的であるとして
インフレ不安を煽ったといいたいのかな
まあ、単にバカなだけだと思うが、増税したい人が、無知な大衆を煽ったという可能性もある。反原発報道と同じ構図だな
http://www.gci-klug.jp/mitsuhashi/2011/05/18/012749.php
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第102回 日本銀行の資金供給(1/3)
2011/05/17 (火) 10:06
3月11日の東日本大震災発生後、日本銀行は短期金融市場に資金を供給する公開市場操作(オペ)を繰り返し実施した。その際の朝日新聞の報道が、まさしく本連載のタイトルに相応しいものであったため、取り上げたい。すなわち、今回のサブタイトルは「朝日新聞の経済記事にはもうだまされない!」である。
『2011年3月18日 朝日新聞「日銀が大量資金供給開始 6営業日連続」
日本銀行は22日午前9時過ぎ、銀行や証券会社などが必要な資金をやりとりする短期金融市場に2兆円の資金を供給する公開市場操作(オペ)を実施した。その日のうちに資金が金融機関に行き渡るようにする即日オペ。大量資金供給は先週14日から連休を挟んで6営業日連続となった。日銀は先週も5日間で総額80兆円を超える資金を供給した。(後略)』
『2011年3月24日 朝日新聞「日銀、8営業日連続の資金供給 短期金融市場に2兆円」
日本銀行は24日午前9時半過ぎ、銀行や証券会社などが必要な資金をやりとりする短期金融市場に2兆円の資金を供給する公開市場操作(オペ)を実施した。28日に金融機関に貸し出す分。日銀による大量資金供給は東日本大震災後の14日から8営業日連続で、資金供給の総額は102兆6千億円になる。』
『2011年3月29日 朝日新聞「日銀、11営業日連続の大量資金供給」
日本銀行は29日、銀行や証券会社などが必要な資金をやりとりする短期金融市場に、計3兆円の資金を供給する公開市場操作(オペ)を実施すると発表した。東日本大震災後の資金供給は11営業日連続となり、この間発表した供給額は計118兆3千億円にのぼった。(後略)』
何というか、ここまで無責任な記事をよくも出せるものだという、お手本のような記事である。上記では3月18日、24日、29日の三日分のみを取り上げたが、朝日新聞はこの時期、毎日のように日銀の資金供給について報じ、
「総額は118兆3千億円にのぼる」
といった感じで、あたかも日銀が大量の資金を日本の金融市場に供給し、マネタリーベースを拡大しているかのような印象を与えることを繰り返していた。日銀が総額で100兆円を超える資金を供給したと聞けば、誰でもマネタリーベースが同額分増えたと勘違いするだろう。
しかし、現実は異なる。
朝日新聞の報道手法の問題点に入る前に、まずはマネタリーベースについて解説しておこう。
【図102−1 2010年末時点 日本銀行バランスシート(単位:億円)】
出典:日本銀行「資金循環統計」
図102−1は、2010年末時点の日本銀行のバランスシートである。
誤解している人が多いだろうが、日本円の現金紙幣は、我々にとっては資産であるが、日銀にとっては負債である。すなわち、一万円札は日本銀行が発行した「一万円の価値を持つ借用証書」ということになる。
何しろ、日銀のバランスシートには、実際に86兆8557億円の現金が「負債計上」されているのだ。すなわち、現時点において、日本国内で流通している現金の総額は、およそ87兆円ということになる。
(2/3に続く)
第102回 日本銀行の資金供給(2/3)
2011/05/18 (水) 10:45
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(1/3に続く)
日本銀行が現金を発行すると、バランスシートの借方(左側)に「現金という資産」が計上されると同時に、貸方に「現金という負債」が計上される。借方の現金資産は、通常は銀行が保有する国債などの証券と置き換わるわけだが、負債の方は変わらない。日銀が過去に発行した現金は、永遠にバランスシートの貸方に負債計上されることになる。
さて、日銀のバランスシートの現金のひとつ下に計上されている項目が、日銀預け金である。これが、いわゆる「日銀当座預金」の残額だ。国内の各銀行が、日銀に持つ当座預金に計上されている預金残高である。
日銀預け金の残高は、日銀にとっては負債であるが、各銀行にとっては資産になる。但し、預金とはいっても金利はほとんどつかない。
日銀が各銀行から国債を買い取る際には、通常は日銀預け金の当座預金口座に代金を振り込む。振り込むとはいっても、「どこか別の口座から、日銀当座預金にお金を移す」というわけではない。単純に、買い取った国債の代金を日銀預け金としてキーボードから打ち込むだけだ。1兆円の国債をA銀行から日銀が買い取った場合は、A銀行が日銀に持つ当座預金の「残高」を1兆円増やしてあげるだけという話である。
すなわち、日銀などの中央銀行は、まさしく指先一つで「お金」を生み出すことが可能なのだ。日銀による国債引受の議論の際に、
「日本銀行に現金を刷らせ、国債を買い取らせろ」
などと言う人がいるが、別に日銀は現金紙幣を刷らずとも、日本円を発行できる。買い取った証券の代価として、日銀預け金の残高を増やすだけで済んでしまうのだ。2010年末時点の日銀預け金残高は、図102−1の通り22兆6513億円となっている。
先の約87兆円の現金と22.6兆円の日銀預け金に、財務省が発行した硬貨発行残高(貨幣流通高)を合わせたものを、マネタリーベースと呼ぶ。ちなみに、財務省の硬貨発行残高は、およそ4.5兆円ほどである。我々が日常的に使っている百円玉や五百円玉を合計すると、4.5兆円もの額になるという話だ。
マネタリーベースとは、日本銀行の定義では『市中に出回っているお金である流通現金(「日本銀行券発行高」+「貨幣流通高」)と「日銀当座預金」の合計値』となっている。マネタリーベースは社会全体のお金(マネーストック)の基となるお金だ。マネタリーベースが信用創造の機能を経て、何倍にも拡大することで、社会全体のお金の量が膨らんでいくのである。
さて、朝日新聞の記事では、震災後、3月29日時点で、日銀は総額118兆3千億円もの資金を供給したことになっている。ということは、日銀は現金発行、あるいは日銀預け金(日銀当座預金)の残高を100兆円以上も拡大したということなのだろうか。元々は100兆円程度の日本のマネタリーベースが、一気に二倍になったという話なのか。
【図102−2 日本のマネタリーベース、マネーストック(共に左軸、単位:億円)、貨幣乗数(右軸 単位:倍)】
20110518_02.png
出典:日本銀行
図102−2の通り、3月11日の東日本大震災以降、日本のマネタリーベースは確かに「多少は」増えている。具体的には、2011年2月時点で101兆円だったマネタリーベースの総額が、4月時点では121.9兆円に増加した。すなわち、震災を経て、二ヶ月間で約20兆円のマネタリーベースが増えたのだ。
(3/3に続く)
http://jp.reuters.com/article/economicIndicatorsAndComments/idJPnTK058836820110506
4月マネタリーベースは過去最高の121.8兆円、震災受けた積極資金供給で=日銀
2011年 05月 6日 09:33 JST
[東京 6日 ロイター] 日銀が6日発表した4月のマネタリーベース(日銀券、貨幣流通高、日銀当座預金の合計値、平均残高)は前年比23.9%増の121兆8934億円となり、過去最高を記録した。3月11日に発生した東日本大震災を受けた金融機関の資金需要の高まりを背景に、積極的な資金供給を行った結果、当座預金残高が前年比123.4%増の37兆4003億円に達した。
マネタリーベースの増加は2年8カ月連続で、100兆円の大台を上回ったのは5カ月連続。日銀は、東日本大震災を受けた金融機関の予備的な資金需要の高まりを背景に、連日、大規模な資金供給オペを実施。この結果、金融機関の手元資金を示す当座預金残高が急増し、マネタリーベースを大きく拡大させた。これまでの過去最高は、2006年1月の114兆1316億円だった。
4月のマネタリーベースの内訳は、当座預金残高は123.4%増の37兆4003億円。日銀券発行高は3.7%増の79兆9807億円、貨幣流通高は0.1%増の4兆5124億円だった。季節調整済みの前月比年率ベースでのマネタリーベースは、119.5%増の119兆7402億円となった。
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