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一体どこの国の外務省なのか? (金平茂紀の「茫界偏視(ぼうかいへんし)」)
http://www.asyura2.com/11/senkyo112/msg/794.html
投稿者 七転八起 日時 2011 年 5 月 09 日 16:19:10: FjY83HydhgNT2
http://www.the-journal.jp/contents/kanehira2010/2011/05/post_7.html
東日本大震災や福島原発事故、ビンラディン殺害など超弩級のニュースが続く中で、いささか埋没してしまった印象もあるが、朝日新聞のウィキリークスからの日本関係公電の入手及び分析を経た報道はきわめて衝撃的な内容を含むものだ。なかでも沖縄普天間基地移転と連動して進められていた在沖米海兵隊のグアム移転計画に関する公電の報道は、読む者に「日本という国は果たして独立国なのか? この国の外務省はどの国の利益のために働いているのか?」という根本的な疑問を突き付けるものだ。朝日新聞が入手した日本関係の公電数は6963本。約3か月の分析裏付け作業を経ての報道(5月4日付け朝刊)だ。既存メディアの「底力」を素直に評価するしかない。僕も既存メディアで働く者の端くれとして、去年の12月6日に、この『茫界偏視』において、ウィキリークスが外交公電を暴露し始めた時に次のように記した。
さて、日本のメディアは今後どのような報じ方をしていくのか。自分自身にも突きつけられた問題である。さまざまな評価を見極めるプロの目が必要になる。今後、東京の米国大使館発の公電5697点の内容が明らかになれば、日米関係の生々しい実相が明らかになる可能性がある。アメリカが鳩山政権をどう見ていてどうしたのか、菅政権をどう評価しているのか、普天間基地をめぐって何が行われていたのか、小沢一郎についてどう評価していたのか、またアメリカ大使館の「協力者」たちの顔触れがどのような人たちなのか等など。冷静に情報を見極めよう。すべてが始まる前に、国家安全保障とか、プライバシーとかを言いだしているあれらのジャーナリストたちの言動も僕らは注視しよう。(「WikiLeaksをめぐる動きは現代版のペンタゴン文書事件だ」より)
朝日新聞は、組織を挙げてその取り組みを成し遂げたのであり、僕らはできなかった。他紙はそもそもやる気がなかったのだろうか。朝日に素直に脱帽するしかない。グアムへの移転経費に本来不必要な経費を水増し計上して、日本側負担率を低く見せかけるテクニックなど、まるで1972年の沖縄返還時にまつわる日米密約とおんなじことを両政府はいまだにやっているのだ。何ということか。これでも日本は独立国なのだろうか。本来は怒って見せなければならないような屈辱的な仕掛けを、日本政府高官たちがそろいもそろってアメリカ側に同調し、それを自民、民主の政治家たちも追認している。なかでもひどいのが外交公電に記されている外務省高官たちの動きである。一体どこの国の外務省なのか? 民主党政権誕生前後に、アメリカ大使館のカウンターパートの外交官らに対して「民主党政権に譲歩するな」とか「既に対等なのに何が念頭にあるのか分らない、愚かだ」など「本音」を伝えているとは言語道断だ。朝日紙面に実名で発言を暴露された薮中三十二事務次官、梅本和義北米局長、斉木昭隆アジア大洋州局長、高見沢将林防衛政策局長ら(いずれも当時の肩書き)の米国への「忠勤」ぶりに茫然とするばかりだ。
朝日報道に実はいま政府も外務省もあわてている。5月7日に首相官邸に外務省幹部が訪れ、今後の同省方針を伝えたようだ。と言っても政府として「コメントも確認もしない」ということを確認しただけだが。まるで核兵器の存在の有無を「否定も肯定もしない」米政府みたいだ。
国民に嘘をつく愚民化政策は破局的な事態を日本という国にもたらしてきた。そのことは今現在、原発事故や津波被害対策で、僕らは嫌というほど思い知らされているではないか。
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