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アルジャジーラ
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この項目では、カタールの衛星テレビ局について記述しています。その他の用法については「アルジャジーラ (曖昧さ回避)」をご覧ください。
アルジャジーラ(アラビア語: الجزيرة 、または「衛星局アルジャジーラ」 قناة الجزيرة الفضائية)は、アラビア語と英語でニュースを24時間放送している衛星テレビ局。本社はカタール・ドーハにある。
目次
1 名称の由来
2 沿革
3 特徴
4 日本での視聴方法
5 著名な記者
6 脚注
7 関連項目
8 外部リンク
[編集] 名称の由来
「ジャジーラ」はアラビア語で「島」を意味する。「アル」は定冠詞であり、アラブ地域ではアル・ジャジーラとはアラビア半島をさす代名詞として用いられている語である。
ロゴデザインはディーワーニー体(アラビア書道における書体のひとつで、日本の書道における草書体にあたる)で雫状に「アルジャジーラ」と書かれている。
なお、サウジアラビアの新聞など、中東諸国にはこれ以外にも「アルジャジーラ」の名をもつ報道機関が存在するが、それらとの直接的な関係はなく、まったく別の組織である。
[編集] 沿革
この節に雑多な内容が羅列されているので、本文として組み入れるか整理・除去する必要があります。このタグは2010年8月に貼り付けられました。
1996年カタール首長であるハマド・ビン・ハリーファ・アール=サーニーより1億5000万USドルの支援を受けて設立。放送機材はソニーが全て請け負った。2001年までに広告収入などによる独立採算を目指していたが、完全には達成できず、ワシントンタイムズ紙によると、2004年時点でも年間3000万ドルの支援を受けているという。また、イギリス人ジャーナリスト ヒュー・マイルズ著「アルジャジーラ 報道の戦争」によると収益の多くを日本の日本放送協会(NHK)を中心とした海外メディアからの「映像使用料」が占め、特にNHKが払う金額が一番大きく、同局の大きな助けとなっている。また同著によると同じニュース専門局CNNと比較してCMの放送時間が少ないという。
2001年アメリカのアフガニスタン侵攻の報道において、タイシール・アッルーニー特派員の活躍により、アルジャジーラの名が広く知られるようになる。アルカーイダから送付された、オサマ・ビンラディン容疑者のメッセージの映像を独占放映したり、アフガニスタン国内から戦争実況を中継したりなどの報道活動により一躍注目を集め、「中東のCNN」と形容された。
同年12月15日、アフガニスタンに入国しようとしたサミ・アルハジカメラマンが、パキスタンの入国管理で拘束され、アメリカ軍に引き渡された。アメリカ軍はアルハジの容疑を「ビンラーディンのビデオを撮影した」「アフガンにミサイルを買いに行った」「9.11テロ後、アルカーイダに資金援助していた」などコロコロ変えたが、いずれも立証することはできなかった。しかし、アメリカ軍はアルハジカメラマンを「敵性戦闘員」と見なして裁判に掛けることなく、グアンタナモのアメリカ軍基地に拘束し続けた。アルハジの弁護士によれば、彼が拘束されている罪状は全くの口実で、取り調べの内容はアルジャジーラとアルカーイダの結びつきについて自供させようとするものであり、またアルジャジーラの内情をスパイとして提供するなら釈放すると持ちかけられたという。2008年5月2日、ようやく釈放され、アルハジは出身国のスーダンに帰国した。
2001年11月日本のスカイパーフェクTV!でも一部日本語同時翻訳付きで無料放送されていた(スカイサービス 202ch)が、試験放送のまま1年後の2002年9月に放送終了した。尚、現在はNHK-BSが世界のニュースのひとつとして枠を設けて日本語同時翻訳放送を行っている。
2003年イラク戦争では、イラク市民の戦争被害やアメリカ兵の遺体映像などを流すなど、欧米メディアとは異なる視点のニュースを伝える姿勢は中東、ムスリム社会に於いて存在価値をますます高めている。この戦争では、アメリカ軍のミサイルがアルジャジーラのバグダッド支局に命中し、特派員タリク・アイユーブが死亡している。
2004年2月日本に東京支局が設立された。アジアでは北京支局に続いて2局目となる。中東地域に向けた日本文化の発信基地としての意味合いも強く、東京・秋葉原のメイド喫茶を交通経路付きで紹介するなどもされた。また、情報の素早さと正確さあり、日本で起きた新潟県中越地震では海外メディアの中で一番早く第一報を世界中に発信するなど、世界情勢を知る上では重要なメディアとなっている。
なお、この一件に限らず世界の地震速報には非常に力を入れているイメージが強く、少なくとも世界のどこかでマグニチュード5クラスの地震が発生すると、概ね日本の報道機関が取り上げるよりも早く報じているほか、日本で発生した地震報道では、日本独自の地震単位である「震度」の概念を用いて紹介するといった特徴も見られる。地震報道に対する積極的な態度は2006年の、初の英語放送にも窺える。
2005年6月、刷新開局。これまで使用してきたアラブ調のアイキャッチ等を一新した。
2006年11月1日、開局10周年を迎え、これまでの局の足跡を辿る番組のほか、子供と大人が討論する番組など、様々な特別記念番組を放送。また、これまでに殉職したスタッフに対して社員一同による黙祷を行った。この他、開局10周年にちなみ、多くの新しい企画が開始された。
子供向けのオリジナルアニメーション番組を開始。
11月15日に英語による放送アルジャジーラ・イングリッシュを開始した[1]。将来的にはこの局にフランス語・スペイン語・ウルドゥー語・トルコ語での同時通訳サービスも追加する予定。また、ITN、BBC、アメリカABC、CNNといった海外メディアから記者を引き抜くなどし話題を呼んでいる。また、英語放送に関してはクアラルンプール、ドーハ、ロンドン、ワシントンD.C.の4都市から放送を行っている。なお、英語版最初のニュースは千島列島でのM7.8の地震であった。
2011年エジプト騒乱では、取材許可を取り消されてしまう。[1]
[編集] 特徴
従来からの欧米(キリスト教文化圏)中心の視点とは異なるアラブ系メディアであり、アメリカのテレビがアメリカ社会、文化に偏向しているのと同様、アルジャジーラも当然アラブ社会(およびアラブ世界の一部を含むイスラーム世界)、文化に偏向しているが、これが直ちにアルジャジーラが反米メディアである事を意味しない。
カタールは、欧米諸国に対しては、イラク戦争では基地を提供する程度には比較的に穏健な姿勢であり、このアルジャジーラはカタール政府が西洋の近代的メディアを手本に創設したものである。また、パレスチナ自治政府の汚職などの問題を追及したり、イスラエル人が出演してヘブライ語で話すなど、他のアラブのメディアがやらなかったような事も積極的に取り上げる。
アルジャジーラは自らを「公正で政治的圧力を受けない、中東で唯一の報道機関である」と謳っている。実際に英国のIndex on Censorship(検閲に関する問題を扱う雑誌。1972年創刊)では、2005年に「アラブ諸国における自由な情報交換を促進し、検閲を拒否する勇気」の一例として紹介されているし、アメリカにおいても1999年のニューヨーク・タイムズ紙に「アラブ諸国で、最も自由で最も広い観点を持つテレビネットワーク」と評されている。
一方、2001年9月11日以降の対テロ戦争を国策に掲げる際のアメリカなどにおいては、ビンラディンからのテロを正当化するメッセージをそのまま放送したことから、「敵対勢力(テロ組織)の主張を発信し、宣伝している」として問題視された。アルジャジーラ側は「あらゆる観点を取り上げているだけ」と反論したが、これによって、アルジャジーラとタイアップしていたCNNなどのいくつかの報道機関に政治的圧力が加えられ、その放送割り当て時間が削減された。
更には2005年11月22日付のイギリスの大衆紙デイリー・ミラーによると、「アメリカのブッシュ大統領が、イラク戦争のファルージャ攻撃において、ドーハのアルジャジーラ本部にも空爆を意図していた」としている。これに伴い、アルジャジーラはスタッフやキャスト、あるいはその家族を揃えての批判キャンペーンを行った。
また、イラク戦争中に米兵の遺体を放映したことでアメリカ証券取引所への立ち入りを禁止されたほか、最近ではチュニジアの反体制運動家へのインタビューが原因で、在カタールのチュニジア大使館員が全員引き上げるなど報道内容が政治問題化してしまう事もしばしばある。
アルジャジーラのテレビ番組は報道だけではなく、時には出席者すべてが途中退席してしまうほど白熱する討論番組「反対意見」、著名なイスラム法学者ユースフ・アル=カラダーウィーがクルアーンの知識にのっとり、法から性生活に至るまで、幅広い視聴者からの質問に回答する宗教番組「宗教と生活」も高い評価を受けている。また、全世界に情報を発信するアルジャジーラ・インターナショナルをはじめ、常に検閲の無い生放送を提供するアルジャジーラ・ライブ、数少ないアラビア語のスポーツチャンネルであるアルジャジーラ・スポーツ、子供向けのアルジャジーラ・チルドレン・チャンネル、ウルドゥー語のアルジャジーラ・ウルドゥといった多くの放送チャンネルも抱えている。
同局の成功を見本として、ベネズエラ政府の主導のもと、キューバやアルゼンチンなどの政府が参加して同国の首都カラカスに2005年7月24日に設立されたTeleSURがある。
[編集] 日本での視聴方法
アラビア語放送に関しては、http://www.jumptv.com/ で視聴可能。また、英語放送に関しては、http://uk.real.com/partners/aljazeera/ord_redirect.html?pcode=news_aj&cpで視聴可能(どちらも有料)。英語版は公式サイトhttp://english.aljazeera.net/watch_now/のライブストリーミングも視聴可(ただし低ビットレートでの配信)。また、livedoorニュースが英語電子版を日本語に翻訳した記事を掲載していたが2007年3月31日以降は更新がされていない。
このほか、アルジャジーラのサイトではالفضائية(アルファダーイーヤ、「衛星」)というウェブページにおいて放送された看板番組やトップニュースを音声ファイルや動画ファイルで配信しており、これらをダウンロードすることで視聴することもできる。アラビア語放送をそのまま収録したものであり、アラビア語の聴き取り能力は必須であるが、過去の放送分も検索して視聴することが可能であり、放送アーカイブとしては非常に膨大かつ貴重なものといえる。
また、YouTubeにおいて2006年11月23日に英語版、2007年3月26日にアラビア語版のチャンネルを開設[2][3]。インターネット上で動画版のニュースやニュース解説を視聴することができる。
スマートフォンでは、iPhoneやiPad等のiOS系はLivestation開発のアプリAl Jazeera English Live(無料)で英語版のみ視聴できる。AndroidスマートフォンではAndroidマーケットの公式アプリAl Jazeera Live(無料)をインストールすることにより、アラビア語版と英語版の両方が視聴可能。(上記の公式サイトのライブストリーミングと同様、低ビットレート配信)
[編集] 著名な記者
タイシール・アッルーニー:アフガニスタンやイラクの戦争報道で活躍した。
ハーフェズ・アルミラージ:ワシントン支局長。アメリカの要人などにインタビューを行った。
[編集] 脚注
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^ http://sankei.jp.msn.com/world/news/110130/mds1101302309021-n1.htm
^ YouTube - AlJazeeraEnglish
^ YouTube - aljazeerachannel
[編集] 関連項目
アル・フッラ:アルジャジーラに対抗した米当局設立の衛星放送(イラク発)。
アル=アラビーヤ:アルジャジーラのライバル。サウジ当局の出資を受けているとされる(ドバイ発)。
テレスール: アルジャジーラを手本として設立された中南米のテレビ局
テレビでアラビア語:NHK。チルドレン・チャンネルがスキットの制作を請け負った。
[編集] 外部リンク
ウィキメディア・コモンズには、アルジャジーラに関連するカテゴリがあります。アルジャジーラネット - 公式ウェブサイト- AlJazeera.net (アラビア語)
アルジャジーラ・イングリッシュ - 公式ウェブサイト - english.AlJazeera.net (英語)
アルジャジーラ 公式YouTubeチャンネル (YouTube、Flash Video)(アラビア語)
アルジャジーラ 公式YouTubeチャンネル (YouTube、Flash Video)(英語)
アルジャジーラトーク!(الجزيرة توك - AlJazeeraTalk.net) - ニュースブログ(アラビア語)
アルジャジーラトーク (AlJazeeraTalk.net/english) (英語)
声なき人々の声、異なる見方を伝え、対話の架け橋をめざす独立報道機関アルジャジーラ 動画 日本語字幕付 (デモクラシーナウ!ジャパン 2010.03.31)
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