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避難所地下水からヒ素=被災者に追い打ち−宮城・気仙沼
宮城県気仙沼市の地下水から基準値を超える有害物質のヒ素が検出され、東日本大震災後の避難所暮らしなどで不安な日々を送る被災者らに追い打ちを掛けている。市は「飲んでも直ちに健康に影響はない」としながらも、飲み水としては使わないよう住民に注意を呼び掛けている。
同市によると、震災があった3月11日、現在廃鉱となっている市南部の大谷鉱山で土砂崩れが起き、周辺で液状化現象も発生。金を産出した後の土砂の堆積場から、4万立方メートル余りが周囲の沢や川に流出した。
不安がる住民の声に押され、市は3月末に6カ所で水質検査を実施したところ、うち3カ所から基準値を超える濃度のヒ素を検出。市の担当者は「水の流れから、土砂崩れと今回のヒ素は直接関係はないとみられる」としているが、鉱山を管理する大手金属会社は既に住民説明会を開き、流出した土砂を5月末までに取り除く方針を示した。
3カ所のうちの一つで、避難所が使う地下水からは、基準値の24倍に当たる1リットル当たり0.24ミリグラムのヒ素が検出された。同避難所では震災後断水したため、地下水を飲料水として利用。避難所運営に協力している女性(62)は「みんなに喜ばれていた水が汚染されていたと知り、体が震えた」とコメント。避難中の佐藤巳喜男さん(70)も「情報をもっと早く知らせてほしかった」と不満を漏らした。(2011/04/26-16:26)
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