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263−1.レーザー兵器の動向
アドビン・トフラーが、エアランド・バトルとして、空軍と陸軍
の共同作戦を提唱したが、その次の戦略の可能性が出てきた。
米空軍がレーザー迎撃兵器を実用化して、TMDの次が見えてきた
ようだ。この開発は、米国とイスラエルが共同開発中であったが、
つい最近ロケット砲弾迎撃に成功したとのこと。イスラエルは、
ビスボラにレバノンから追い出され、今度はビスボラのロケット砲弾
を本国に直接浴びることになるため、真剣であったようだ。この
イスラエルの技術と米国の技術で完成した。
ロケット砲弾は、射程2万m、飛行速度マッハ3程度、発射から
弾着までは、15秒から40秒と、時間が短い。この条件では、
レーザでないと、対応できない。しかし、難関はレーザ。
高出力レーザは、難しい。エネルギーから高直進性、高エネルギー
の光を生み出すのは、従来の方式では、変換率は0.1%程度と
エネルギー効率が低いため、使い物ならなかった。このため、今ま
で実用化できなかった。そして、ミサイル破壊では、1万ジュール
のエネルギーが必要なのだ。
この問題を解決したのが、ガス・ダイナミック・レーザ(GDL)
で、2酸化炭素と窒素の混合気体を加熱して、レーザーの発振を実
現したもので、これで、高出力のレーザが可能になり、その改良で
実現した。
この実用化は、2つの方向で、1つが車載型のTHELでロケット
砲弾対応、もう1つが、ミサイル対応でボーイング747に組み込み
と2つ。ボーイング7471機の製造費が220億円程度。これで、
北朝鮮のテボドンを迎撃できる可能性が大きくなった。北朝鮮のミサ
イルと中国ミサイルの無効化ができるようになる。それも、ほとんど
のミサイルを打ち落とせる。劇的効果あり。
防衛主体の日本向きの兵器が、どんどん出来てくるようだ。期待し
よう。TMDより先にGDLの実用化を研究したようがいいかもしれ
ない。
参考文献:
「戦争と平和」アルビン・トフラー フジテレビ出版
軍事研究2000年9月号「実用間近いレーザー迎撃兵器」
余談:軍事研究は、戦略家、必読の雑誌です。どうぞ、大きな本屋
で立読みしてみてください。面白い記事があります。面白かったら
、買いましょうね。本コラムの話題には、この雑誌からのヒントが
多くありました。今後も多いはずです。
(Fは軍事研究とは、無関係です。あしからず)
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