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ノースウッド計画 Operation Northwood
”軍産複合体の経済的、政治的、精神的影響力は、全ての市、全ての州政府、全ての連邦政府機関に浸透している”
アイゼンハワー
数年前のドイツでの調査で、9月11日の事件を報道されている通りの、イスラム過激派によるテロ事件と信じている人はむしろ少数派と言う結果だったと記憶している。すなわち過半数以上の人が、この事件には消極的、あるいは積極的に政府が関与していると感じており、また恐らくは、自国ドイツ政府も正確な情報を持っているが、公表されていない感じていたということである。そして現在ではこの数字はもっと高いかもしれない。おしなべて大陸西欧諸国民が事件に対して持っている印象もドイツと同様である。
一見してこの結果は、西ヨーロッパでの大手マスコミ報道に対する国民の慎重な態度とも受け取れるが、実際には、国民の大半は国益に添う限り、自国報道機関の発する情報には妄信的であることに変わりはないと言う側面もある。
この事は各国の利権と思惑が交錯し、欧州連合の中枢である独仏間でも利権の対立があった、バルカン紛争に関する報道、および国民の態度でも明らかであった。とりわけ、コソボ紛争におけるNATOの直接的、攻撃的軍事行動では、欧州の矛盾は噴出し、専門家、政治家の間で多くの議論を呼んだが、国民の大半は、自国の利権に基づいた報道に疑問を持つ者は少数であった。今日ではしかし、コソボでの経験から、NATO(アメリカ) から独立した指揮権を持つ、EU統合軍の設立が本格的に議論されている。
すなわち西ヨーロッパ国民の大手報道機関に対する不信は、むしろアメリカ政府と、それが発っする報道に対する不信と理解する事ができる。
ノースウッド計画は90年代後半に、アメリカの情報公開法(FOIA)によって知られる事となり、アメリカの著名なジャーナリスト、James Bamfordが発表したNSA(National Security Agency)に関するベストセラー、Body of Secrets(超極秘防諜機関、NSAの解剖学)においてもその詳細が紹介された。この書物は各国語に翻訳され、ヨーロッパの各書店でもベルトセラー本として書棚を飾った。
計画はすでに50年代に練られており、実行が検討されたというが、アイゼンハワー大統領が反対し実現しなかったともいう。その後、CIAが主導してカストロ政権の転覆を計った有名なピッグ湾事件の失敗を受けて、本格的なキューバ侵攻を企てるペンタゴンが、侵攻の口実とするために詳細に練り上げたものである。
計画では、フロリダを中心とする亡命キューバ人の殺害、ミグ戦闘機によるアメリカ民間航空機への攻撃、米軍艦の撃沈、米軍基地へのテロ攻撃、ワシントンなどでの民間人への銃撃等による無差別テロ攻撃、これらの事件をカストロの命令よるキューバ人テロリスト、及びキューバ軍によるものとするためのマスコミコントロールなどが取り上げられている。計画書の署名には、後にNATO欧州軍最高司令官として、コソボ空爆の指揮を執り、大統領候補(民主党)にもなったクレイク将軍の名もあると言う。
民主主義の根幹は、いうまでもなく民意のコントロールにある。その役目を担うのは教育とマスコミだが、内戦を克服した安定した民主主義国家では、攻撃性はしばしば外部に対して向けられる。この数百年間、もっとも多くの紛争を引き起こしたのは、イギリス、アメリカであることを忘れてはならない。またこの両国はプロテスタント国家でもある。現在の民主主義はプロテスタント的個人主義、営利主義に基づいている。
株の乱高下が世評を賑わしているが、このシステムを編み出したのも、自らは富を持たず、植民地経済で潤ったプロテスタント国家、オランダである。
すでにこの個人主義は破綻に瀕している。
私達はこの古い民主主義を克服して、全体(環境)と個がより調和した、新しい民主主義を必要としている気がしてならない。
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