http://www.asyura2.com/11/kokusai6/msg/825.html
Tweet |
2004年11月に突如、体調を崩し緊急事態に陥ったパレスチナのアラファト。チャーター機でフランスの病院へ搬送されるも、急性白血病に似た病状が治癒できず帰らぬ人に。
その少し前のこと。イスラエルのシャロン首相が公に「アラファトにはもはや逝ってもらうしかないだろう」との見解を発表していたので、私は「とうとうアラファトもポアされるわけだな・・・・時代は911以降、アラブ世界が蹂躙される方向へ向かっているから何とでもいって処刑するのだろう。」という予見をもっていた。そのタイミングだっただけに「これは何らかの暗殺手段が施されたのだろう」という見解がでてくるのは決して不思議なことではなかった。
私はすぐさま「イスラエルの諜報機関・軍部の指令により、アラファトへ向けに放射線を遠隔から照射することによって、急性白血病を引き起こした」という仮説を抱いた。(同じような発想でホンデュラスの首相はイスラエルからの攻撃について訴えたことがあった http://www.asyura2.com/09/warb0/msg/759.html )
しかし真実がどうであろうと、当時、世界から悪の権化として睨まれていたアラブの代表者の人権がまともに扱われその死をめぐる一斉捜査が行われることは期待できない話であった。無理からの言いがかりでイラクに侵攻したアメリカの例をみるまでもなく、アラブ死すべしというスローガンの下ではフェアーな真相解明もおざなりにならざるをえなかった。時間が経ち、徐々に今度はアメリカとコーリションのほうに非難の矛先が立ち、イスラエルは新たな新たな敵と対峙しだした現在。
今夏に、スイスの放射能物理研究所において1年にわたって執り行われた「アラファトの遺留品」の検知結果が報告された。ポロニウムの異常値が観測された、という画期的なニュースであった。2006年には元KGB要員が亡命・移民先のイギリスのレストランでロシアの諜報員の手によって毒殺される事件がおきたが、そのときに使われたポロニウムである。
そして、ようやく重い腰をあげたフランス当局が、この証拠能力を買い、アラファトの未亡人の要請を受け入れてパレスチナの墓地に眠るアラファトの遺体を掘り出し検死にかける調査にのりだした。
これは・・・・やっても無駄だと思うのだがいかがなものか?
結果@ たとえば遺体からポロニウムが検出される。いうまでもなく、それはいままでの陰謀説の一つを
正解として表彰することにはなっても、事件性を解明することにはつながらない。「誰だ?ポロニウムなんか
かけたのは?」「おれッす」なんてことにはならないわけで。
結果A 検死をしても放射性物質はでてこず、アラファトが他殺された証拠はえられない。
どっちにでても今からなにか得られれることがあるとすれば、それはアラファトの家族や周囲の支援者に
とっての真実が、どこまで世論を動かせるか、というところか。あえてフランスが国費使って
動いたというのは、イスラエル批判に一石を投じ、対イラン政策を軟化させるような意図があるのか。
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。