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http://japanese.ruvr.ru/2012_06_09/shiria-iemen-shinario
ロシアの専門家達は、シリアに対し、大統領が自主的な権力の移譲に関し合意を結んだイエメンのシナリオを適用する事は出来ないと考えている。 そうしたシナリオは、シリアに関する所謂「コンタクト・グループ」を作るというアナン特使の新提案に関連して、現在国連のロビーでささやかれているものだ。
イエメンでは「アラブの春」の際、何か月にもわたり流血の紛争が続き、やっと昨年秋になって、当時のサレフ大統領がペルシャ湾岸諸国の和平プランに同意し沈静化に向かった。国民的な和解はうまくいかなかったが、暴力行為は一時停止した。 ああしたシナリオはシリアにも当てはまるのだろうか、ロシア東洋学研究所のヴィタリイ・ナウムキン所長は、VORの取材に対し次のように答えている―
「イエメンは、力のある部族血族機構を持つ国で、シリアに比べ、はるかに近代化が遅れています。地域や世界を動かす国々にとっては、あまり大きな関心はなく、地域の諸問題に巻き込まれることも少ない存在です。それゆえ、米国はますます頻繁に、イエメンで用いられたシナリオについて言っていますが、シリアでは通用しないと思います。」
またナウムキン所長は「アサド政権の合法性は失われた」とする国連の潘基文事務総長の発言を、奇妙なものと受け止め、次のように続けた―
「誰が合法的で、誰がそうでないのか、国連事務総長が評価すべきことではありません。 シリアでは今のところ、大部分の人々がアサド体制を支持しています。ただこれは、シリア国民がアサド体制を理想的なものと見ているからではなく、彼に代わって誰が政権の座に着くのか、単に恐れているのです。軍や治安・諜報機関のすべては、体制の側にしっかりと立っています。脱走もありません。政府軍部隊のどれ一つとして、在野勢力側に移りませんでした。もし外国からの軍事介入がなければ、アサド政権には、自分達を守る高い潜在力があります。」
さて国連安全保障理事会常任5カ国にサウジアラビア、カタール、トルコ、イランを加えたシリア問題に関する「コンタクト・グループ」を作るという考え方だが、このアイデアは空転している。シリアの重要な同盟国であるイランが、それと引き換えに自国の核問題に対する譲歩を要求し、グループ入りを拒否したからだ。
その一方で、米国務省のフレッド・ホフ中東担当特使が、ロシアのゲンナジイ・ガティロフ、ミハイル・ボグダノフ両外務次官とモスクワで会談し、双方は、シリアに関する国際会議召集及び「アナン・プラン」の周りに国際社会を結束させる方策に関するロシアのイニシアチブについて意見を交換した。 ガティロフ外務次官は、自身のブログの中で「シリア調整に関するロシアと米国の考えには、多くの接点がある」と書いている。
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