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★中国バブル崩壊の中で激化する党内権力闘争が薄煕来の無罪沙汰をもたらすだろう
薄煕来氏“独占インタビュー”の真実
5月11日付の本紙には驚かされた。ジャーナリストの宇田川敬介氏(国会新聞社次長)が、中国共産党幹部の座を失脚した薄煕来氏と北京飯店で4月26日に会食し、懇談したというのである。
薄煕来氏は重慶市共産党書記で共産党中央政治局委員だった。配下の王立軍(元重慶市副市長)が2月6日に米総領事館に駆け込んだ後、党中央により3月15日に重慶市党書記を解任された。さらに4月10日付で党中央は薄煕来氏に「重大な規律違反があったため政治局委員、中央委員の職務を停止、党中央規律検査委員会に審査を委ねた」と、発表した。
当局に厳重に監禁されているはずの薄氏がよりによって、高級ホテルの一室で日本人ジャーナリストと懇談するとは作り話ではないかとばかり、中国系メディアも日本の大手メディアも無視している。だが、薄一族スキャンダル情報自体、情報源も真偽も不明のままネットにあふれ返っている。一体、どの情報を信頼すべきか、そもそもわからないのだ。
本来、真実かどうかは、話の筋の合理性で決まる。「薄・宇田川会合」はその点、必然性に富んでいる。
この会合は、胡錦濤総書記派の党幹部が伝え聞き、しかもフカヒレ付きの豪勢な料理の費用まで負担した、という説もある。会合内容が宇田川氏を通じて外部に伝えられることは党中央にとって承知の上だったはずである。とすれば、党中央の政治的意図は何か分析してみよう。
胡錦濤総書記や習近平氏の了解なしに会合がセットできるはずはない。であれば、党中央が総意として薄煕来氏を罪にまで問うつもりがないことを、宇田川氏を通じて示唆したのではあるまいか。
よくよく考えてみれば、汚職や利権にまみれているのは、薄煕来氏に限らない。党幹部の誰もがすねに傷を持っている。今秋の党大会で中国共産党総書記昇格が確実視される習近平党中央政治局常務委員自身、薄煕来氏と二重写しになる「顔」を持っている。「太子党」(特権を持つ党幹部の子弟)の代表だし、子女は薄煕来氏の息子と同じく米ハーバード大学に留学させている。通常、党幹部の妻や一族郎党は特権を利用して蓄財する。海外に巨額の資産を移すうえで、海外に住む身内は欠かせない。
薄煕来夫人による英国人殺人容疑はともかく、北京指導部が薄一族の不正蓄財や利権あさりを暴露し、責め立てると、今度は薄支持派などから他の幹部やその一族の数々の不正蓄財をばらされ、たちまちネットを通じて中国全土に流される事態もあるだろう。大衆はとっくに、党幹部の際限のない不正蓄財の数々を熟知している。薄一族の犯罪をことさらに暴きたてたところで、返り血を浴びるのは党中央そのものだ。薄煕来氏の「罪」をめぐって党内がざわついたまま党大会を乗り切ることは習近平、李克強両氏ら次期最高指導部の手では困難なのだ。
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