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英国下院報告書、盗聴事件でマードック氏を厳しく批判
2012年 5月 2日 7:29 JST
http://jp.wsj.com/Business-Companies/node_436255
【ロンドン】米メディア大手ニューズ・コーポレーションNWSA+0.94%(ニューズ・コープ)傘下の英日曜大衆紙「ニューズ・オブ・ザ・ワールド」(昨年7月に廃刊)の盗聴事件を調べていた英下院の委員会は1日、最終報告書を発表、ニューズ・コープのルパート・マードック会長兼最高経営責任者(CEO)を「国際的な大企業の経営者に適任ではない」と結論付けるとともに、議会を欺いたとして同社の元幹部数人を非難した。
報告書は、マードック氏と同氏の次男でニューズ・コープの副最高執行責任者(COO)であるジェームズ・マードック氏が中心となって、「故意に知らないふりをする」社風を助長したと指摘した。さらに、2007年後半から12年までニューズ・オブ・ザ・ワールドの発行元ニューズ・インターナショナルの会長だったジェームズ氏については、経営者として盗聴事件に対応した際、「問題究明の姿勢の欠如」だけでなく「(事件を)故意に無視する」ふしが見られたとして、批判している。
また報告書は、ルパート・マードック氏の側近で、1995年からニューズ・コープ傘下のダウ・ジョーンズのCEOに就任する2007年までニューズ・インターナショナルの会長を務めていたレス・ヒントン氏、07年から廃刊になるまでニューズ・オブ・ザ・ワールドの編集長をしていたコリン・マイラー氏、同紙の法律顧問トム・クローン氏の3氏に関して、09年に議会を欺いたと非難している。
一方、ニューズ・コープは報告書を「精査している」との声明を発表、近いうちに見解を示す考えを明らかにした。その上で、「ニューズ・オブ・ザ・ワールドの重大な不正行為を十分認識しており、プライバシー侵害の被害者に謝罪する」とあらためて非を認めた。
ヒントン氏も「ショックを受けると同時に残念に思う」との声明を発表した。さらに、「委員会には常に誠実に対応してきた。今回の結論は事実無根かつ不公平で、誤ったものだ」との見解を示した。同氏は委員長に対して「正式に異議を唱える」つもりだという。
クローン氏とマイラー氏からコメントを得ることはできなかった。両氏は既にニューズ・コープを辞めている。ニューズ・コープはウォール・ストリート・ジャーナルの親会社でもある。
委員会は3人の元役員が09年に行った主張の多くが事実に反すると指摘している。不正な盗聴に関与したのは記者1人だけ、あるいは盗聴問題の徹底的な調査を行った、などの主張だ。報告書は、今回のスキャンダルに一貫するニューズ・コープの本能的な姿勢が、「不正行為を追及し、その加担者を罰することではなく、むしろ(スキャンダル)の隠蔽(いんぺい)工作だった」と結論付けている。
盗聴スキャンダルを受けて、英通信業界の規制当局である情報通信庁は現在、英衛星放送大手ブリティシュ・スカイ・ブロードキャスティング・グループ(BスカイB)の所有者が放送免許を維持することが適正であるかどうか検討しているが、報告書がマードック氏を国際的な企業の経営者に「不適任だ」と非難したことで、同庁の判断にも影響が出るかもしれない。
ニューズ・コープはBスカイBの39.1%の株式を保有し、多くの役員を送り込んでいる。同社はグループ内で最も業績が好調なだけに、放送免許取り消しの可能性は、一連の推移の中で残された最も重大なリスクともいえる。
記者: Paul Sonne 、Jeanne Whalen
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