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(CNN) 快適な着心地から年代や職業を問わずあらゆる層に親しまれているフード付きスエット。米国で今、公正な社会の実現を求める運動の象徴として、その服装が波紋を広げている。
きっかけは、今年2月にフロリダ州で17歳の少年が射殺された事件だった。被害者のトレイボン・マーティンさん(17)は、フードをかぶって歩いていたというだけの理由で不審者とみなされたと伝えられる。
警察の調べによると、近隣の治安に目を光らせていたジョージ・ジマーマンさんは、「黒っぽいフード」をかぶった「不審」な人物を見たとして緊急ダイヤルの911に通報。その直後、自衛のためにマーティンさんを撃ったと話している。
マーティンさんが黒人だったことから、この事件には人種問題が絡んでいると遺族や支援者は主張。フードをかぶった姿でジマーマンさんの訴追を要求する抗議運動が全米各地に広がった。
抗議運動の参加者は、人種に基づくプロファイリングに反対し、身の危険を感じた場合は自衛のために銃を使用できるとしたフロリダ州の法律に反対する連帯の証しとしてフードを着用。フードをかぶっていれば誰でも「不審者」と見なされかねないと訴える。
この運動は米上院や教会にも広がり、著名人もテレビ番組にフード姿で出演したり、ツイッターにフード姿の写真を投稿したりして声を上げ始めた。
フード付きスエットは1930年代に登場し、20世紀にかけてスポーツウェアや普段着として定着。特に黒人やラテン系の若者に人気を呼んだ。1980年代にはヒップホップと結び付き、ラップ歌手のエミネムは2008年の映画「8マイル」でフード姿を印象付けた。フェイスブック創業者のマーク・ザッカーバーグ氏も初期のころはフード付きスエットが定番スタイルだった。
一方で犯罪や不正と結び付けられることも多く、英国ではかつて当時のブレア首相も加わって、公共の場でのフードやベースボールキャップ禁止を訴えるキャンペーンが展開されたこともある。
こうした背景には人種にまつわる根深い偏見があると解説するのは、アフリカ系米国人研究を専門とする米プリンストン大学のイマーニ・ペリー氏。「このスタイルは若い黒人男性に対する人種的ステレオタイプと結び付き、犯罪や不正の兆候としてことさら批判にさらされてきた。これは実際のところ、その服装を身に着けている人物に対する偏見の一形態に過ぎず、服装との関係は表面的なものに過ぎない」と話す。
カリフォルニア大学デービス校のハリフ・オスメア氏も、「人々はフードをかぶった黒人男性を街で見かけると、悪党やギャングのステレオタイプ的イメージを思い浮かべるようになった。抗議運動の理由はそこにある。今回の事件は突発的な出来事ではなく、歴史的な傾向とみなされている」と指摘している。
http://www.cnn.co.jp/usa/30006107.html
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