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http://japanese.ruvr.ru/2012/02/12/65899435.html
シリアの状況をめぐる情報戦が、この一週間。注目された。
世界のマスコミは、蜂起軍の側に立って活動する英国特務部隊、アサド大統領支援に急ぐイランの義勇軍などに関する情報を伝えた。又イスラエルのマスコミは、米国とその同盟国は、中東地域への軍部隊及び兵器・武器の移動を開始したと主張している。 それ以外に、米国軍人1万が、対ミサイル防衛システム・テストのためイスラエルに到着したとの情報も現れた。
シリア領内で活動する外国人傭兵の情報は、ロシア外務省を心配させた。露外務省は、そうした情報の確実性に関し点検できるのはアラブ連盟だろうと捉えている。
9日、イスラエルのマスコミは、諜報筋からの情報として、シリア領内にカタールと英国の特務部隊が導入されたと伝えた。手元の情報によれば、これらの部隊は、シリア中部ホムス市地区にあり、彼らは直接戦闘行為には加わっておらず、シリア反政府蜂起軍部隊の顧問として活動している。 英国政府は公式には、こうした報道を否定したが、疑いは残っている。
10日、中国の新聞「人民日報」は、アラブの情報筋からのものとして、シリア政府はイラン政府に援助を要請したと報じた。1万5千のイラン軍人がすでにシリア入りし、同国政府軍が蜂起軍を鎮圧し、テロリストらと戦うのを手助けするという。イラン当局は、この情報を否定し、その一方で「シリア問題へのいかなる外部からの干渉にもイランは反対する」との立場を表明した。
この一週間は初めから、シリア問題をめぐって極めてダイナミックな展開を見せた。国連安全保障理事会でロシアと中国代表団は、シリア決議の欧米的バリエーションを否決するため拒否権行使を余儀なくされた。露中両政府は、もしそうした決議案が採択されたならば、NATO諸国がシリアにおいてリビア的シナリオを用いるのを許す事につながると確信している。まして、そうしようとの試みがあるのだから、なおさらだ。
7日、シリアの首都ダマスカスでは、ロシアのラヴロフ外相及びフラトコフ対外情報庁長官とシリア指導部との交渉が行われ、ロシア側はあらためて、アサド大統領が在野勢力との対話及び妥協の用意のある事を確認した。これについては会談後、ラヴロフ外相が述べている。
それにもかかわらずシリア国内の緊張は、収まってはいない。ホムスでは、政府軍と分離主義者との間で戦闘が続いている。デラアでも反テロ作戦が続いている。10日には北部の中心都市アレッポで大きなテロ事件が発生、テロリストらは、軍諜報部の建物や内務部隊の兵舎を攻撃、約30人が亡くなり、170人以上が負傷した。 こうした戦闘員らの犯罪行為は、アラブ連盟代表団も先に記録していたが、報告書のこの部分は欧米のパートナーらの気に入らなかったので、アラブ連盟代表団は自分達の活動を縮小せざるを得なかった。
ここでロシア科学アカデミー東洋学研究所のアレクセイ・ポドツェロプ研究員の意見を御紹介したい―
「報告書のその部分は、完全に信憑性のあるものだ。それらは、アサド体制がテロリストらに対抗している事を裏付けている。一般乗客を乗せた鉄道やバスの爆破は、典型的なテロだ。この事は同時に、部隊を撤退させるようにとのアサド大統領への要求が意味のないものである事を証明している。そんな事は、テロリストに国民を手渡して無条件降伏するようなものだ。」
ロシア議会下院・国家会議も、シリア情勢に無関心でいる事はできず、10日、満場一致で、シリア政府と在野勢力双方に武力行使を止めるよう求める声明を採択した。 又下院議員達は、国連安全保障理事会に対し、いかなる場合でも、紛争当事者の一方の側につかないよう訴えた。
なお議員達は、決議文の中でさらに、リビアでの出来事について注意を促し「国連で採択される文書が、武力行使のための根拠と解釈されるようなことを許してはならない」と指摘した。
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