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【モスクワ田中洋之】3月4日に大統領選が実施されるロシアで、9万1400カ所の投票所にウェブカメラを設置し、投票・開票風景をインターネットで中継する計画が進んでいる。昨年12月の下院選での不正疑惑に対する国民の反発を受け、大統領復帰を狙うプーチン首相が選挙の透明性を確保するために提唱したもの。ただ、不正防止の効果を疑問視する声もある。
国土が広大なロシアには約9万5000の投票所があり、軍事施設や病院内など一部を除いてウェブカメラを設置する。費用は約130億ルーブル(約330億円)。市民は事前登録すれば各投票所の模様をパソコンで見ることができる。
中央選管は投票所を「ネット監視」することで透明・公正な選挙が期待できるとしている。同様の試みは世界でも珍しく、全欧安保協力機構(OSCE)の選挙監視団は「面白い着想だ」と関心を示している。
しかし、改革派野党ヤブロコのミトロヒン代表は「選挙違反の大半は投票所の外で行われている」と述べ、カメラ設置では不正問題は解決しないと指摘している。ネット上では「通信環境が劣悪な辺境地の投票所でウェブカメラは機能しない」「カネの無駄遣い」などと批判が出ている。
http://mainichi.jp/select/world/news/20120130k0000e030091000c.html
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