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朝鮮転覆狙い軍事緊張作る米国
金正日氏急死
米日韓軍事同盟で戦争挑発 2011年12月21日付
朝鮮の最高指導者金正日氏が急死した。この事態に対して、アメリカ、日本、「韓国」の政府は軍隊に厳戒態勢をとらせて、朝鮮半島周辺ひいては東アジア全体に緊張状態をつくり出している。アメリカは朝鮮の政府転覆をはかってきたが、それは中国との戦争策動と結びついており、東アジアの緊張を放置するわけにはいかない。
金正日氏死去を受けて「韓国」の李明博政府は緊急安全保障会議を開いて、「危機対応マニュアル」にそって対応することを指示、全軍に厳戒態勢に入るよう命令した。オバマ米政府は、「同盟国の自由と安全を守る」として、「韓国」と連絡を密にし「北朝鮮の動向を監視する」ことを決めた。そして日本や「韓国」の駐留米軍の警戒態勢を強める構えだ。野田政府も安全保障会議を開いて、危機管理センターの設置を決め、米国と「韓国」政府との情報収集などで緊密な連携を確認。自衛隊や海上保安庁などに警戒を強めるよう指示した。
米日「韓」政府は、朝鮮が核実験をやったり、弾道ミサイルを発射するなど戦争挑発をしてくるとか、朝鮮の権力移行が混乱して、内乱が起きたり、難民が大量に国外に流出してくるかも知れないと宣伝している。朝鮮は誰が見ても体制的な危機にあり、米日「韓」軍事同盟の包囲のなかでの「戦争挑発」は命とりになることは明らかである。それはアメリカ側の戦争開始の願望をあらわしている。
沖縄の嘉手納米空軍基地では19日、弾道ミサイル観測機RC―135S(通称・コブラボール)の発着が確認された。同機は09年5月の朝鮮の核実験や同年4月の弾道ミサイル発射のさいにも嘉手納基地に飛来。今回は金正日氏死去による朝鮮半島周辺の動向をつかむために、朝鮮周辺の空域を飛行したと見られている。20日以降も、同機は朝鮮半島周辺を飛行すると見られる。
米「韓」は08年夏から、金氏の健康悪化、権力の移譲による体制内部での動揺を想定して、共同作戦計画「5029」の作成を急ぎ、昨年10月に完成した。「5029」計画の内容はおよそ次のようなものと伝えられる。
朝鮮におけるクーデター、革命、大規模亡命・大量脱北、大量破壊兵器流出、大規模自然災害、その他「体制を動揺させる急激な変化」が発生した場合に備えた作戦計画である。その極めつきは、急変事態において、「韓国」軍は難民を救助する任務を担うが、米軍は朝鮮の旧体制から大量破壊兵器の管理権を奪取することを想定していることだ。米軍は核兵器関連施設、物資などの確保に率先してつとめ、「韓国」軍は核・化学・生物兵器関連事項において、米軍をサポートするとしている。
イラクへの侵攻と占領は大量破壊兵器が口実であった。それはまぎれもなく、米「韓」両軍が朝鮮領土に侵入し、政権を転覆して占領することである。米「韓」はこの2年来、数回にわたって「5029」作戦計画の図上演習をおこなったし、合同演習「乙支フリーダムガーディアン」でも実演した。
これが米「韓」支配層が長年夢見てきた目標である。1950年から53年までの朝鮮戦争では米軍が初めての敗北を喫した。その後、休戦状態にしたまま、朝鮮の主張する平和条約の締結を拒否し続けた。そればかりか、「韓国」に核武装した米軍を長期に駐留させ、「韓国」軍を先兵にして朝鮮を侵略・占領する策動を半世紀以上も続けてきた。朝鮮側の核やミサイル開発は圧倒的な核兵器とミサイルの包囲に対する防衛的意味しかもちえない。
アメリカは朝鮮を「悪の枢軸」とか、「大量破壊兵器の輸出国」とか「テロ支援国家」などと攻撃し、「平和の破壊者」に仕たて上げ、核戦争で政府転覆をはかってきた。
昨年から今年にかけては、「韓国」哨戒艦沈没、延坪島砲撃事件を朝鮮が「謝罪」しないとして、原子力空母ジョージ・ワシントンをくり出した米「韓」合同軍事演習などをくり返し、ひん繁に実施した。そのなかに、「5029」計画の実演もあった。日米合同演習に「韓国」軍幹部が参加したり、米「韓」合同軍事演習を海上自衛隊の幹部が視察するなど、米「韓」日の軍事結託も強化された。
他方アメリカは近年アジア太平洋の覇権を維持しようと、中国に対する包囲網を一段と強め、アジアで新たな戦争準備をしている。TPPによるブロック化も中国との対抗を意味している。日本、「韓国」をはじめオーストラリア、ASEAN(東南アジア諸国連合)各国を糾合して、その戦争に動員する策動をとみに強化している。
自衛隊は侵略米軍の下請軍隊として、海外活動を主任務とすることになった。「動的防衛力」などといって米軍指揮のもとで中国や朝鮮など他国侵略の部隊となっている。
朝鮮侵略は、衝撃によって内乱を煽り、現体制を崩壊させて、新自由主義市場に組み込み、グローバル化のもとで世界の金融資本が好き勝手に搾取・収奪ができるようにすることである。そしてアメリカは中国に対しても、今日の世界金融資本主義の枠組みのなかに完全に組み込むことを狙ってきた。アメリカの野望は、アジア太平洋全域の緊張を激化させている。武力衝突の危険は一段と高まっていかざるをえない。
野田政府は今度の事態を受けて、米「韓」政府と共同歩調をいっそう強めている。朝鮮の政権転覆、中国への侵略に加担していく方向である。それは、日本を原水爆戦争の戦場にし、日本の若者を侵略の肉弾とする、破滅の道である。原水爆戦争反対、アジア各国人民と団結して平和を実現する力のある運動を発展させ、独立した平和で豊かな日本を勝ちとることが重要になっている。
http://www.h5.dion.ne.jp/~chosyu/tyousentenpukuneraigunjikintyoutukurubeikoku.html
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