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【モスクワ大前仁】与党・統一ロシアが過半数を維持した今月4日のロシア下院選で、不正が行われたと訴える野党支持者らが10日、ロシア全土で抗議集会を開いた。AP通信によると、極東ウラジオストクから西部サンクトペテルブルクまで50都市以上に広がり、ソ連崩壊後で最大規模の抗議行動とみられる。プーチン首相とメドベージェフ大統領の「双頭体制」下で、政治不信をかかえながら沈黙してきた国民が結集し始めた格好だ。
ロイター通信によると、主催者側はモスクワの集会参加者を最大10万人と発表した。警察当局は約2万5000人と見積もったが、それでも極めて異例の事態。AP通信によると、サンクトペテルブルクでも約7000人が参集した。一部の都市では警察当局と小競り合いに発展し、インタファクス通信は130人以上が拘束されたと伝えた。
モスクワでは機動隊5万人以上が展開したほか、ヘリコプターも出動して上空から警戒した。市当局は午後6時までの4時間、3万人規模の集会開催を許可した。参加者には若者も多く、インターネットの交流サイト「フェイスブック」などを通じて情報交換していた。
今回の抗議の広がりは、来年3月の大統領選で復帰を目指すプーチン首相にとって、大きな打撃になりそうだ。下院選での不正疑惑を(払拭ふっしょく)できなければ、大統領選の行方にも影を落としかねず、プーチン氏が当選しても不信感はつきまとう。プーチン氏が築いてきた「強権支配」に国民が反発し始めた形だ。
http://mainichi.jp/select/world/europe/news/20111211k0000m030080000c.html
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