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【モスクワ大前仁】ロシアで4日に投開票された下院選では、政権与党「統一ロシア」がかろうじて過半数議席を維持したが、野党関係者らが「大規模な不正があった」と抗議運動を本格化させている。来年3月実施予定の大統領選ではプーチン首相の返り咲きが確実視されているが、国民が「プーチン体制の長期化」への反発をさらに強めれば、国内政治が不安定化する可能性もある。
モスクワやサンクトペテルブルクでは投開票日の4日以降、結果の暫定速報などを受けて「不正」を訴えるデモが起きている。特に5日にモスクワで起きたデモには5000人以上が集まり、近年のロシアでは異例の大規模集会となった。
多くの参加者は交流サイト「フェイスブック」などを通じて情報交換しており、運動の拡大につながったと見られる。モスクワでは7日夜にも抗議集会が開かれるという情報が流れている。
こうした動きに対し、政府治安当局は野党指導者のネムツォフ元副首相ら1000人以上を一時拘束するなどした。
連日のデモについて、政治技術センターのポズドニャコワ研究員は「参加者が特定層に限られているし、選挙結果に抗議したものだ」と分析する。だが、デモ参加者は国政の実権を握るプーチン首相の退陣も要求しており、抗議の声が体制批判に広がる可能性がある。
下院選では各地の政治権力と一体化した統一ロシアによる汚職の広がりも争点の一つとなった。プーチン首相は6日、党関係者との集会で、汚職撲滅に力を入れるよう指示。さらに大統領に返り咲いた際には、大規模な閣僚の入れ替えを行う考えを示し、「改革姿勢」を強調してみせた。
開票率99%の暫定結果で、統一ロシアは議席数を現有の315から238まで減らしながら、過半数議席を維持した。しかしモスクワ市内で行われた出口調査によると、統一ロシアに投票した人は27%前後。暫定結果の得票率がこれを大きく上回る46%だったことなどから、国民の間では大規模な不正が行われたとの見方が広がっている。
不正選挙をめぐる問題は外交関係にも影響を及ぼしている。クリントン米国務長官は5、6両日、下院選について「自由でも公正でもなかった」と繰り返し批判。これに対してロシアのラブロフ外相は7日、リトアニアで開催中の全欧安保協力機構(OSCE)の会議を欠席する意向を示し、「長官の発言に対抗する」(露紙コメルサント)構えだという。
http://mainichi.jp/select/world/news/20111208ddm007030124000c.html
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