http://www.asyura2.com/11/kokusai6/msg/215.html
Tweet |
http://blogs.yahoo.co.jp/hisa_yamamot/27434185.html
★ 1年半遅れたオバマのアジア太平洋地域外交が始まる
2011年11月16日、ハワイAPECを終えたオバマ米大統領は帰国せず、オーストラリアを訪問し、将来的に米海兵隊2500人をオーストラリアに駐留させることで合意しています(注1)。
オバマは実は2010年3月に、オーストラリア、グアムを含むアジア太平洋地域への訪問を計画していましたが、この当時、米国戦争屋による妨害にて、この訪問がドタキャンされています(注2)。
2010年3月と2011年11月の違い、それは、米戦争屋の覇権力の低下にあります。
本ブログでは、2011年10月、リビア・カダフィー殺害事件を境に、中東石油利権(世界的寡頭勢力にとって世界最大の利権)争いの主導権が、米戦争屋から欧州寡頭勢力に移行したとみなしています(注3)。その結果、米戦争屋に残された地球上の利権地域はアジア太平洋地域と中南米地域に限られました。アジア太平洋地域と中南米地域を比較すれば、アジア太平洋地域の方が断然、有望であることは言うまでもありません。
2011年11月18日の日本の大手新聞は、米国がアジア太平洋地域重視に軸足を移し、中国が反発していると嬉々として報じていますが、この喜びぶりはネットウヨとなんら変わらないレベルです、情けない。悪徳ペンタゴン・マスコミ人のご主人様・米戦争屋のアジア太平洋地域介入の強化(注3)を歓迎するかのような論調です、この手前ミソの偏向論調に決してだまされないようにしましょう。蛇足ですが、彼らマスコミはなぜ、オバマ政権が今、アジア太平洋重視を宣言したのかまったく説明できていません。
★.米オバマ政権のアジア太平洋軸足戦略は中国孤立化狙いか
本ブログでは、米オバマ政権は表向き、中国孤立化を狙っているとみています(注4)が、今回のオバマによるアジア太平洋重視宣言やオーストラリアへの米海兵隊駐留決定から、日本のマスコミは、オバマ政権が中国包囲網を形成し、アジア太平洋地域における中国覇権拡大を抑制しようとしていると報じています。それを裏付けるように、中国はオバマ政権のアジア太平洋重視戦略発表に猛反発していると報じています。
それに対し、フリージャーナリスト・田中宇氏は、オバマ政権はアジア太平洋地域の米海兵隊を中国監視から撤退させる方向(中国を遠巻きにする)にあると分析しています(注5)。これは大手新聞と真逆の分析です。なぜなら、田中氏は、オーストラリアへの米海兵隊駐留は、沖縄駐留米海兵隊の移転ではないかと読んでいるからです。そして同氏は中国の反発はジェスチャーの面があると指摘しています。なぜなら、反発しているのは中国のマスコミであって、中国政府は沈黙しているからだと田中氏は述べています。
連邦政府財政破綻一歩手前の米国オバマ政権下において今、大々的な国防予算のリストラ(5年で15兆円圧縮)が行われていますが、それは主に兵力の人員削減で行われます(注6)。ただし、ハイテク兵器の増強によって米軍の総合兵力自体は維持されるわけです。その事実から、田中氏の読み通り、アジア太平洋地域の米海兵隊の増員は有り得ず、海兵隊員の異動および削減が行われるとみるべきです。
上記の分析により、オバマ政権のアジア太平洋地域軸足戦略の本質は、米国による中国監視の強化ではなく、海兵隊員撤退およびハイテク兵器増強による中国監視維持戦略(遠巻き戦略)とみるべきです。
いずれにしても、近未来、沖縄駐留および韓国駐留の米海兵隊員はグアムとオーストラリアもしくはインドネシアなどに異動する方向です。これは沖縄県民にとって大朗報です。
★ アジア人は踊らされている:尖閣諸島や南シナ海の海底油田領有権争いは米戦争屋の戦争火種仕込みの結果に過ぎない
尖閣諸島や南シナ海(南沙諸島および西沙諸島)近海の海底油田の領有権を巡って、中国の覇権進出が著しいわけですが、この問題は、日中関係、ASEAN対中国関係の紛争の火種となっています。
少なくとも、尖閣諸島近海の海底油田に関して、これは、日中関係の対立を半永久的に持続させておくため、米戦争屋の仕込んだ日中戦争の火種であるというのが、本ブログの見方です(注7)、つまり、これは米戦争屋の極東分断統治戦略の一環であると思います(注8)。
南シナ海の海底油田も尖閣諸島近海の海底油田と全く同じでしょう。この海底油田というエサに周辺の東南アジア各国が群がり、東南アジア諸国と中国の対立を半永久的に持続させることができます。
本ブログの見方では、これらの海底油田がほんとうに経済性のある有望油田であれば、米戦争屋が自分自身で独占的に石油開発をやっているはずですから、強欲な彼らがそれをしないで、戦争火種のエサに利用しているのは、ほんとうはたいした海底油田ではないからとみなせます。ちなみに、彼ら戦争屋の油田開発技術レベルは断トツであり、日中を含むアジア各国の比ではありません。
これらすべてのアジア太平洋地域の戦争火種の仕込みは、米戦争屋配下の米軍をアジア太平洋地域に駐留させて、この地域の軍事覇権を米戦争屋が確保しておくためです。
★ アンチ戦争屋オバマ政権の巧妙な米戦争屋懐柔戦略
今回、米オバマ政権が宣言したアジア太平洋軸足戦略は、一言、世界的寡頭勢力を構成する米戦争屋と欧州寡頭勢力の地球規模の棲み分けを志向する実に巧妙な戦略であるとみなせます。その特徴は以下のとおりです。
(1)中国を仮想敵国視する米戦争屋に配慮して、アジア太平洋地域にて表向きの中国包囲網を形成する。
(2)中国にアジア太平洋覇権を奪われないよう、同地域にて米軍の配置を維持し、米戦争屋のメンツを立てる。その結果、中東利権を欧州寡頭勢力に奪還された米戦争屋の中東での暴走を防ぐことができる。
(3)米国防予算削減を理由に、米軍兵員の配置を物理的に中国から遠ざけて、中国の対米警戒度を緩和する。
(4)中国のアジア太平洋地域での覇権獲得をあきらめさせて、中国が欧州寡頭勢力に接近するよう仕向ける。
★このように、オバマ政権の世界戦略は、中国覇権の過度の膨張を抑制すると同時に、米戦争屋の覇権と欧州寡頭勢力の覇権を絶妙にバランスさせる巧妙な戦略であることがわかります。
このような巧妙戦略を打ち出すオバマ政権の背後では、世界を実質支配する米戦争屋と欧州寡頭勢力の水面下の調整が行われているとみなせます。欧州寡頭勢力にとって、最重要ポイントは、米戦争屋とイスラエルの過激派ネオコンが暴走して、イラン戦争を引き起こすシナリオ(注9)を何とか回避することです。
以上の分析より、オバマのアジア太平洋軸足戦略は、結局のところ、オバマ政権の闇スポンサー・欧州寡頭勢力に利する戦略である(注4)とみなすことができますが、この新戦略を、米戦争屋・イスラエルのネオコン(シオニスト)が素直に受け入れるのかどうか、現時点では全く予断を許しません。(以下略)
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。