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まだ間に合うM8M9大地震に備えよ やってる家族はここまでやってる (週刊現代) 
http://www.asyura2.com/11/jisin17/msg/871.html
投稿者 赤かぶ 日時 2012 年 2 月 21 日 08:25:39: igsppGRN/E9PQ
 

まだ間に合うM8M9大地震に備えよ やってる家族はここまでやってる
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/31824
2012年02月21日(火) 週刊現代 :現代ビジネス


「わかっちゃいるけど、やっていない」そんな調子で後回しにしがちな地震対策。だが、家族の命を守るために研究を重ね防災の専門家になってしまった主婦もいるのだ。あなたも負けてはいられない?

■ガラスには飛散防止フィルムを

 近い将来、起きるとされる首都圏直下や東海・東南海・南海3連動などのM8M9大地震。自分と家族の命を守るために、何を備蓄し、どんな約束をしておけばいいのか。

「うちでは防災ベストというのを用意しています。ポケットがたくさんあって、カード型の携帯ラジオやペンライト、ゼリー飲料を入れることができるんです」

 3人の男の子の母親でもある、危機管理教育研究所所長の国崎信江氏の横浜にある自宅では、この手作りのベストがリビングの椅子の背もたれや玄関のコート掛けに掛けられている。

「3・11で大きな被害を受けた陸前高田で調査をしましたが、ここは防災意識の高い地域で6割の世帯が非常用持ち出し袋を用意していた。ところが、ほとんど誰もそれを持って逃げていない。どんな状況か見ようと、ちょっと外に出て、そのまま津波から逃げることになってしまった。ベストならどんなときにも気軽に袖を通して出られます」

 こう分析する国崎氏は'91年、結婚を機に仕事をやめ主婦となった。だが阪神淡路大震災の被害に衝撃を受け、子供の命を守るために独自の研究を重ね、現在では文部科学省の地震調査研究推進本部政策委員会委員などを歴任するまでになった人物なのだ。

「世間では地震対策というとすぐ避難の話になりますが、首都圏では避難所に避難者が入りきれるのかわからない。混雑して居場所のない避難所に子供や寝たきりの高齢者を抱えた家族は入りにくい。私は自宅の防災をしっかりして、『避難しなくていい家』を目指そうと呼びかけています」

 そこで必要になるのが、本当に自宅にとどまったほうがよいのか、避難所に移動したほうがよいのかの判断だ。何を根拠に決めればいいのか。最初に確認すべきなのは自宅の立地条件。ポイントは大きく分けて、地盤、火災、浸水の3つだ。

 液状化の有無も含めた建物の倒壊リスクと、火災での危険度については、東京都都市整備局がHPで公開している「地震に関する地域危険度」が参考になる。火災については環状7号線周辺や東京東部の下町などが特に危険度が高い。

 浸水のリスクは、東京都建設局の「洪水ハザードマップ」で把握できる。江東区などのゼロメートル地帯では、地震の揺れや液状化で堤防が決壊し浸水する恐れもあるため、自宅周辺の土地の高低差を知っておくことが特に重要だ。

 さらに土地の性質だけでなく、家の周囲にある他の建物にも注意が必要だ。

「阪神淡路大震災のとき、私は揺れの直後に妻の手を引いて家の外に出ました」

 と語るのは大阪市で消防署長などを歴任した防災アドバイザーの森田武氏だ。

「自宅には十分耐震性があったのですが、隣に149mのビルがあり、我が家のほうに倒れてくる恐れがあると感じていたのです」

 自宅の建物自体の安全性は自治体などが勧める耐震診断を受けて確認するのが一番だが、およその判断基準は建築年代。'81年以前の建築は耐震基準が大幅に緩かったため、倒壊などの危険もある。

 次にチェックするのが室内の安全性。特に必須なのが、ガラスの飛散防止と大型家具の固定だ。防災の専門家たちは自宅の家具に嵌め込まれたガラスや窓ガラスに飛散防止フィルムを貼っていると口を揃える。

 家具の転倒防止用には天井と家具の間に突っ張って固定するタイプの器具がよく販売されているが、これだけでは不十分と指摘するのは、まちづくり計画研究所の渡辺実所長だ。

「突っ張り型の転倒防止器具は、直下型の大地震だと下から突き上げられて天井を突き破ったり、高さ調節用のネジが折れてはずれたりします」

 完全に固定するには壁にネジ釘などで止めるのが最も確実。だが渡辺氏は「下手に止めても、揺れで壁ごとはがれて倒れてくることもある」と指摘する。東京大学地震研究所の古村孝志教授は3・11後に、工務店に頼んで自宅の書架などを壁に固定してもらったと話す。

「忙しいのに『自分がやらねば父親の沽券に関わる』などと言って後回しにせず、プロに頼むのが一番です」

■失血死を防ぐ救急箱

 家の中にはどんな備品を用意しているか。災害時危機管理と防災が専門の中林一樹明治大学特任教授は、まず「丈夫な靴」を挙げる。

「手なら片方にケガしても、もう一方を使える。でも足は片方でも大ケガをしたら歩けない。頭や急所の次に大切な部位なのです。必要なのは、ガラスや食器の破片が散乱していても歩き回れる底の厚い靴。我が家では使い古しのスニーカーもすぐには捨てず寝室に置いています」

 非常用のものは邪魔だからといって納戸にしまいこんでも意味がない。中林氏は靴やメガネなどの必需品を入れた袋やヘルメットをベッドの支柱にくくりつけている。

「人それぞれに必需品がある。私のように目の悪い人はメガネが欠かせないし、高齢者は入れ歯がないと食料が食べられなかったりする。これらをあちこちに置いておくと地震でどこかにぶっ飛んで探せません。ひとまとめにして袋などに入れておくことが重要です」

 一方、前出の国崎氏が見直したのは救急箱の中身だ。

「巨大地震がきたら、自分も家族も必ずケガをする。傷口からドクドク血が流れているのに、風邪薬や胃薬、絆創膏しか入っていない救急箱では意味がない。『消毒をして、ガーゼを当てて、包帯を巻いて・・・』などとやっていたら失血死してしまう。私が用意しているのは貼るだけで誰にでも止血ができるシート状の『止血パッド』。市販されているので、家族の人数分を常備しています。あとは消毒用エタノール、ピンセット、滅菌ガーゼ、三角巾。これだけあれば応急処置は素人でもできます」

 このほか専門家たちの意見を集約すると、自宅に備えたいものは以下の通り。

 災害用ブランケット、軍手、箸・フォーク・スプーンのセット(以上、家族の人数分)、手回し発電式ラジオ、懐中電灯、電池、カセットコンロ、ボンベ。家族構成によってはおむつやナプキンも用意しておこう。ロウソクやロープなどが入った防災セットも市販されているが、「直火は危険だし、素人が縄梯子を作って逃げられるわけでもないので不要では」(前出・渡辺氏)。衣類についても非常時には当面、着の身着のままでよいという意見が多かった。

 一方、気になる水と食料は何をどれくらい備蓄しておけばいいのか。

 立命館大学歴史都市防災研究センターの高橋学教授は、「病気でもなければ、水は一人1日500mlでいい。それを家族の人数分×3日分でこと足りる。冷蔵庫に食品がたくさん入っているなら、3日間は特別な備蓄がなくても、十分間に合うはずです」という。阪神淡路大震災の経験などから、多くの専門家が備蓄は公的支援が始まるまでの3日分でよいとしている。

 前出の渡辺氏も冷蔵庫を活用するという。震災後に停電したらすぐにガムテープで冷蔵庫の扉と本体の隙間を目張りして冷気を蓄える。2~3日後には冷凍食品が解け始めるので自然解凍した食品で少し贅沢な食事を楽しむことができる。

「おいしいものを食べるとストレスもやわらぎます。ただ被災後は必ずしっかり火を通したものだけを食べましょう」(前出・渡辺氏)

■レジ袋+ティッシュ=トイレ

 ただし前出の国崎氏は、3日という数字は想定が甘すぎると警告する。

「首都圏の大震災となると、被災人口が桁違いになる。私は3日目に救援物資が届くというのは夢物語だと考え、食料や水は10日分用意しています」

 だが、それにしては廊下に乾パンなどが積み上げられているわけでもない。いったいどこに保管されているのか。

「冷蔵庫に保存のきく漬物、ジャム、ドライフルーツ、干物などを常備しているのです。野菜は茹でて冷凍しておきます。停電の際には冷凍品が保冷剤代わりにもなるからです」

 一方、水について国崎氏は他の専門家より多めの一人1日2l程度として計算し、20lのタンクを家族の人数分である5本用意している。かなりのスペースを取ってしまう水の備蓄だが、前出の渡辺氏は普段から家庭の中にある水を活用すればその量を減らせるという。

「トイレタンクを念入りに掃除しておけば8~10lが確保できます。また冷蔵庫の製氷器に氷を作っておけば数lかせげる。備蓄はずっと少なくて済むのです」

 自宅の備えは万全でも、通勤・通学や買い物で家族が自宅を離れる時間は長い。こんなとき、地震が起きるかもしれない。外出時には何を持っていればいいのか。災害危機管理アドバイザーの和田隆昌氏は最低限のセットとして「小型ラジオ、携帯電話と予備の電池、500ml入りペットボトルの水、市販のマスク、絆創膏」を挙げる。

 前出の中林氏はティッシュとコンビニのレジ袋をいつも鞄に入れている。万一、エレベーターなどに閉じ込められたとき、レジ袋にティッシュを詰めれば応急の簡易トイレになるからだ。

 一方、前出の高橋氏は薬局や病院でもらえる「お薬手帳」を携行している。

「私は高血圧など持病の薬を飲んでいるのですが、被災後の病院はごった返して診察もままならない。『お薬手帳』があれば超法規的措置として診察なしで薬がもらえる可能性もあります」

 さらに、キーホルダーに小さなコンパス、救難用の笛、小型のマグライト(懐中電灯)をぶら下げているというのは前出の渡辺氏だ。防災用に特別なセットを作っても丸ごと忘れてしまうため、カギと一緒にしておくのがポイントだという。

■伝言ダイヤルより公衆電話

 被災後、バラバラな場所にいる家族とはどうやって連絡を取るか。都市震災軽減工学を研究する東京大学大学院の目黒公郎教授は公衆電話を活用するという。

「停電するとカードは使えませんが、10円玉ならかかる。最近では大災害が発生するとお金を入れなくてもかかる機種もありますが、念のため10円玉は常に持っていたほうがいい」

 非常時には被災地の外から被災地への通話と、被災地内同士での通話は制限されて難しくなる一方、被災地から外部への電話は比較的かかりやすい。

「家族との連絡は、首都圏の外に住む田舎のおじいちゃんとか親戚を経由すると決めておく。『三角中継』といって、連絡がずっと取りやすくなります」(目黒氏)

 NTTの災害用伝言ダイヤルを使う手もあるが、目黒氏は「過度な推奨はミスリード」と警告する。システムが記録できるのは800万コールだが、首都圏大震災では帰宅困難者予想数だけで650万人。1つの番号に対し伝言1回と制限され、「大丈夫?」と入れただけでもう使えない可能性もある。一度で有効な伝言を残すのは意外と難しい。

 家族が再集合するためにはどんなルールを決めているのか。前出の国崎氏は、
「子供たちとも『それぞれ自分のいる場所で生き延びよう』と決めています。親や子供に会いに行くため危険な行動を取るより、結局、その後に再会できる確率は高くなる」という。そして震災の最初の混乱が収まった後、自宅近くの避難所などに向かう。この際、「○○小学校の鉄棒の前で朝の9時と午後3時に」など、互いに長時間待ち続けたり探し回らないよう、具体的な約束をしているという。

 だが、被災後すぐに家族のもとに駆けつけ、無事を確かめ合いたいと願うのが人情だ。そのための約束の仕方はないものか。全国的にも珍しい防災専門の学科を持つ兵庫県立舞子高等学校環境防災科の諏訪清二教諭は、災害の現実は甘くないと厳しく指摘する。

「避難所を確認したり、家族の集合場所を決めておくのは大切です。しかし、現実には会えないでしょう。災害とは想定外の事態の連続なのです。お父さんは会社に残って近隣の人のために活動してください。いい大人が無理に帰ろうとして帰宅難民になり、途中の避難所で非常食や毛布をもらったら、本来予定されていた人の分を奪うことになる」

 諏訪氏はさらに、こう警鐘を鳴らす。

「大災害では常にそれまでの常識を覆す事態が起きます。家族での約束は大切ですが、それで過剰に安心したり縛られてはいけません。東日本大震災では、釜石の鵜住居小学校などの生徒たちは危険を感じたままに避難して助かり、石巻の大川小学校では先生も生徒もあらかじめ決めていた型通りのルールに従ったため多くの犠牲が出ました。最後は自分の感性を信じ、自分の判断で生き残ること。そうできるよう、日頃から災害の知識を家族で共有しておくことが一番の防災です」

 本当に災害に強い家族は、ここまでやって初めて生まれるのだ。

「週刊現代」2012年2月25日号より


 

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コメント
 
01. taked4700 2012年2月21日 11:08:43 : 9XFNe/BiX575U : vPuNlL1gdc
>最後は自分の感性を信じ、自分の判断で生き残ること。そうできるよう、日頃から災害の知識を家族で共有しておくことが一番の防災です

これが確かにもっとも徹底されるべきもの。

しかし、学校などでやられる訓練は結局型どおりに出来たかどうかだけが問われてしまう。やり方を考えないといけない。


02. 2012年2月23日 14:06:54 : S2hRsvXwd6
火災になったらどうするの?
放射能がやってきたらどうするの?
そなえなんて何の意味もなし
地震に備えて常に1年分の食糧その他をストックしていたのに
全て置いて、財布と通帳だけもって放射能から避難
備えはただの無駄金となりました〜

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