http://www.asyura2.com/11/jisin17/msg/839.html
| Tweet |
津波での避難勧告・指示、県内５市町基準なし/神奈川
2012年2月11日
神奈川新聞http://news.nifty.com/cs/headline/detail/kanaloco-20120211-1202110015/1.htm
津波発生時に沿岸住民らに呼び掛ける避難勧告・指示について、川崎市から湯河原町にかけての県内15市町のうち５市町が発令基準を設けていないことが、神奈川新聞社のまとめで分かった。基準のある自治体も厳密に運用していないケースがあり、東日本大震災時の判断もばらついていた。各市町とも、気象庁が進める津波警報の改善や県内沿岸部の浸水想定域拡大に合わせ、基準づくりや見直しを行う方向だが、取り組みは他県と比べ遅れている。
■発令基準がないのは、川崎、逗子両市と、大磯、二宮、真鶴の３町。
理由について川崎市は「防潮堤で津波を食い止められると判断していた」と説明。だが、これまで影響が小さかった東京湾側の津波想定が県の新たな浸水予測図で大きく変わり、臨海部の浸水域が拡大したため、２０１２年度にも基準をつくる方針だ。逗子市は11年度末に、大磯、二宮町は12年度中に、地域防災計画の改定に合わせて定める。真鶴町は現段階で基準策定のスケジュールは固まっていない。
■既に発令基準がある自治体も、震災を受けて見直しが急務
津波警報が発表された場合、沿岸５地区に避難勧告を出すことにしている横須賀市。警報の改善などに合わせ、段階的な基準とすることも視野に検討する。三浦市は警報内容に応じて勧告・指示を使い分けているが、「より分かりやすく見直す予定」。葉山町も新たな浸水予測図を踏まえ、沿岸部の11町内会としていた勧告・指示対象地域を拡大する方向だ。
昨年８月に避難ガイドラインを定め、津波警報で勧告、大津波警報で指示―との基準を設けた横浜市も見直しを進める。
一方、警報内容に応じて指示か勧告かを区別していないのは、鎌倉、藤沢、平塚、小田原市と湯河原町。震災当日は対応が分かれ、平塚、小田原は勧告を出したが、鎌倉、藤沢、湯河原は発令せず、防災無線などで海沿いからの避難を呼び掛ける形にした。震災時はこのほか、基準のない二宮町が「過去の高潮被害を参考に浸水が懸念される地区に避難勧告した」ものの、具体的なマニュアルのある茅ケ崎市が「想定していた近場の地震ではなかった」として勧告は行わなかった。
避難勧告・指示の発令基準は、国が策定を求めており、総務省消防庁は「台風などと違い、避難までの時間が限られている津波は特に迅速な対応が必要」と強調する。同庁によると、岩手、宮城、静岡など14府県ですべての沿岸自治体が基準を策定済み。震災以降、県などが旗を振り、基準づくりを加速させた三重や福岡のような例もあり、神奈川も一層の取り組みが求められている。
◆避難勧告と避難指示
災害の発生かその恐れがあるときに、市町村長が居住者らに避難を促すのが避難勧告。被害の危険が高い場合に出される避難指示は、勧告より拘束力が強い。どちらも災害対策基本法に規定されており、対象の地区や世帯を指定して発令されることが多い。
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます（表示まで20秒程度時間がかかります。）
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。
