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首都直下型…都心道路は“難民”であふれ返る!ここが危険ルートだ
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20120207/dms1202071811020-n1.htm
2012.02.07 夕刊フジ
東日本大震災では、甚大な津波・地震被害とともに帰宅困難者の大量発生という事態にも直面した。家路を急ぐサラリーマンらが路上にあふれ、人の波が道路を埋め尽した。発生の確率が高まる首都圏直下型地震ではそれ以上の状況に陥るのは確実だ。もしもの時、安全にわが家にたどり着くにはどうすればいいのか。内閣府が作成した防災マップを元に“群衆渋滞”が発生しそうな危険ゾーンを検証し、帰宅難民にならないための心得を伝授する。
マップは2008年4月、内閣府の中央防災会議が大規模災害対策の一環として作成した。
東京湾北部を震源とするマグニチュード(M)7・3の「首都直下型地震」が平日の正午に起きたと想定。発生から3時間後、帰宅困難者・避難者の行動で23区内の道路がどう混雑するかなどをシミュレーションしている=図&表。
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/photos/20120207/dms1202071811020-p2.htm
「1平方メートル当たりの人口密度がどうなるかを調べ、1・5人以下を最低ランクのFランク、満員電車と同じ状況をAランクとし、過密具合を6段階で分類しました」(内閣府の防災関係者)
先の震災時、首都圏の帰宅困難者は515万人に達したという。予想される直下型が実際に起きれば、この数を超えてくるのは間違いないが、内閣府では23区内で満員電車と同じ状態になるAランクのエリアを35カ所とみている。
それによると、中央官庁や企業が集中する千代田区霞が関では「内堀通り」(No.8、千代田区霞が関1)が人という人ですし詰め状態になり、「内堀通りの迂回路」(同5、千代田区大手町1)も“群衆渋滞”に陥る。
証券会社が集中する日本橋兜町付近の「平成通り」(同1、中央区日本橋茅場町1)、その南側に位置する「鍛冶橋通り」(同2、中央区新川1)も過密状態になる。
普段から交通量の多い幹線道路も混雑は避けられない。目黒区中目黒付近の「山手通り」(同16)は、東急線と東京メトロが乗り入れる中目黒駅に向かう人が殺到。東急田園都市線池尻大橋駅付近の「玉川通り」(同23、世田谷区池尻3)も、世田谷の住宅街に向かう群衆が押し寄せる。
地震に伴って発生する二次災害によっても混雑は助長される。
「迷路のように生活道路が入り組む世田谷区の住宅街、アパートや木造家屋が密集する中野区の野方などは、大規模火災の危険があります。このような地域でも人でごった返す可能性が高く、注意が必要です」(東京都の防災担当者)
だが、これは天候が晴れで、都心にかかるすべての橋が通行可能な状態を前提としている。厳寒や猛暑、出勤時のラッシュ時間など悪い条件が重なれば、激混みエリアは35カ所程度では済みそうにない。
「M8以上が想定される南海・東南海・東海地震の連動型地震では、もっと厳しい条件下に置かれる可能性が高い。過密状態で移動すれば将棋倒しになる危険性があり、人の渋滞の発生に伴って被災者の救出活動にも支障が出る」(同)
では、余震で揺れ動く街をさまよい歩く羽目にならないためにはどうすればいいのか。
前出の内閣府の防災関係者は「現場に留まるのが渋滞を避ける一番の手段です。帰宅者の半数が1日その場に留まれば、Aランクの“群衆渋滞”は起こらないという調査結果が出ている」と話す。
東京都では、このシミュレーションや「3・11」の経験を踏まえ、新たな対策づくりに取り組んでいる。
都の防災担当者は、「企業や学校にいる人がその場に滞在できるよう、食料備蓄の整備計画を進めている」と説明。「3・11」では、JR各駅構内に留まった帰宅困難者の“締め出し”が問題になったが、「鉄道各駅や百貨店などの大規模集客施設に対して、帰宅困難者の保護を要請する方向です。最終的には条例化を目指す」(都の防災担当者)という。
災害時の群集心理に詳しい東京女子大(防災心理学)の広瀬弘忠名誉教授は、「社会的動物である人間には、非常時に同調バイアスがかかり、周囲と同じ行動をとる傾向がある。被災時に一番重要なのは正確な情報の収集と状況把握。むやみに逃げ惑うのではなく、自分の体力と被害規模に応じて避難することが大事です」と指摘する。
危機管理コンサルティング会社「クライシスインテリジェンス」代表の浅利眞氏も「救援活動の妨げにもなるため、家族と連絡が取れないなど特別な事情がない限り、被災後はすぐに行動を起こさない方がいい」と助言し、勤務先などに留まることを想定し、次のような備えを勧める。
「乾パンなど3日分の非常食を用意する。被災時にはがれきが散乱し、足場の悪い地面を歩かなければならない。はき慣れた山登り用のトレッキングシューズ、ヘルメットがわりに野球帽などを用意しておくこと」
1995年1月の阪神淡路大震災、昨年3月の東日本大震災はともに冬場の日本列島を襲った。寒さ対策も必要だ。
「厚手の手袋とコンパクトな防寒具は必須です。防寒用シートのエマージェンシーブランケットは、折りたたみ可能でポケットにも入るため便利です」(同)
帰巣本能に従うだけでは未曾有の大災害を生き延びることはできない。落ち着いた行動と周到な準備が不可欠だ。
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