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救援金・義援金・ワクチン! 海外からの救援金が高齢者の「肺炎球菌ワクチン」に化けた!
さとう内科循環器科医院 - 宮城県大崎市 (2011年11月 9日 09:07)
http://satouclk.jp/2011/11/post-35.html
先月、当診療所に、高齢者への「肺炎球菌ワクチン」接種への協力の可否を問う書類が来ていたのを知っておりました。あまり考えずに、協力する旨の返事を出しました。先週より、ちらほらと高齢者の方がワクチン接種に見えられるようになりました。このワクチンは、以前から高齢者に接種しておりましたし、市の助成でもやっていましたので、あまり考えずにおりました。
昨日、その財源を知ってショックを覚えました。 (引用者は驚きませんが、多くの「医者」の気づきをお祈りします)
復興支援のために海外から日赤に寄せられた「海外救援金」が財源に当てられたのです。岩手県の場合、14億円の事業費。 (宮城県の資料がまだみつけられません)
http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20111108_4
そのうちなくなるとおもいますのでコピーしていきます。
「日本赤十字社と県、県医師会は8日から、県内の70歳以上の高齢者を対象に、肺炎球菌ワクチンの無料予防接種を実施する。接種費は日赤が全額負 担。東日本大震災の被災者を中心に、免疫低下による呼吸器疾患の増加が懸念されており、来年3月末までの助成期間中に多くの接種を呼び掛けている。
対象は県内に居住し、来年3月31日までに70歳以上になる高齢者。宮城、福島両県から避難し本県に居住している人も対象となる。
現在、県内の70歳以上は約26万人で、希望する17万人を上限に助成する。1人8千円の接種費は日赤が全額負担し、事業費は14億円。復興支援のため海外から日赤に寄せられた「海外救援金」を財源とする。
希望者は県医師会指定の医療機関や老人保健施設、県立病院など県内624施設で接種でき、期間は来年3月31日まで。民間施設は8日から、県立病院と県立地域診療センターは15日から実施する。(2011/11/08) 」
医師の注射技術料は3千円くらいでしょう。ワクチン代はおそらく4千円くらいでしょう。それがメーカーの売上になるわけです。
私の注射技術料の原資が「海外救援金」なのです。
本来なら、被災者のために使われるべき金が、医者と製薬メーカーに流れる。
これでいいのでしょうか。(私は手数料の分を被災地に寄付します。)
高齢者の「肺炎球菌ワクチン」は決して新しいものではありません。10数年前もから使われておりました。気管支肺炎、慢性気管支炎の増悪を繰り返す方、気管支喘息の方に肺炎予防の目的で注射してまいりました。私の20例ぐらい経験では、効果は「なし」です。
高齢者の入院を減らしたというような報告があることは知っております。元気な高齢者がワクチンの接種を望んできます。こういう方には不要です。
高齢者が肺炎になるのは「誤嚥」が大きな原因であり、これはワクチンでは改善のしようがないのです。もうひとつは加齢による免疫機能の低下であり、これもワクチンでは改善のしようがありません。
また、高齢者の肺炎は、肺炎球菌だけではありません。ブドウ球菌、連鎖球菌、クレブシエラ菌、緑膿菌、腸球菌、などなど。ですから、このワクチンは、たとえば高齢者の肺炎の原因が10あるとしたら、その1つの対策でしかないということです。
あえて言いましょう。
「効かないワクチン」の在庫一掃セールです。
その原資が海外からの「支援金」というのですから、あまりにひどい話です。
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