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大津波:東通原発付近で1000年で5回 北大調査
http://mainichi.jp/select/weathernews/news/20111008k0000e040034000c.html
毎日新聞 2011年10月8日 16時36分
東北電力東通原発がある青森県東通村で、海岸線から約1.3キロ内陸の地点まで、過去約1000年間で少なくとも5回の大津波が来たことを示す地層が見つかったとする調査結果を、北海道大の平川一臣特任教授が8日までにまとめた。東通村では営業運転している東北電力東通原発1号機のほか、建設中や計画中の原発3基がある。見つかった地層の東通原発からの距離は約6キロで、標高約5メートルの場所。建設時に東北電力が想定してきた津波の高さは6.5メートルだが、同社は実際に地層を掘削する津波の調査はしておらず、今回の発見は論議を呼びそうだ。
調査は7月中旬に東通村の小田野沢地区で実施。947年に朝鮮半島の白頭山が噴火した火山灰の層の上に、津波によるとみられる堆積(たいせき)物の砂の層を五つ確認した。火山灰層の下にも1層あったという。津波を起こした地震などの詳細は分かっていないが、平川特任教授は「1611年の慶長三陸地震などが考えられる」としている。
慶長三陸地震では北海道でも津波被害が発生。また、ほかにも北海道沖を震源として500年間隔で地震があり、東北から北海道まで広範囲に大津波が押し寄せた可能性もある。ただ現在まで十分な調査が進んでいないという。
東通村がある下北半島にはほかにも、建設中の大間原発(大間町)や使用済み核燃料の中間貯蔵施設(むつ市)など多くの原子力関連施設がある。平川特任教授は「下北半島は非常に重要で、あらためてさまざまな調査をすべきだ」と指摘している。
◇東通原発
青森県の下北半島にある東通村に立地し、太平洋側に面している。東北電力東通原発1号機(110万キロワット)が05年12月に営業運転を開始、東京電力も11年1月に東通原発1号機(138万5000キロワット)を着工したが、東日本大震災の影響で工事の続行を見合わせている。東北電力、東京電力ともに2号機の建設計画があり、計4基での営業運転を目指している。
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