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消えた被災者支援用の“神のコメ” 行方は神社本庁職員の胃袋へ
神社界のトップに立つ伊勢神宮が、東日本大震災の被災地へ送った“特別なコメ”を、全国約8万の神社を管理・指導する立場の神社本庁の職員が無料で食べていたことが本誌の取材で分かった。
このコメは、「御料米(ごりょうまい)」と呼ばれるもの。伊勢神宮が天皇に代わって栽培するものと位置付けられており、祭典や神事に使う最も神聖なコメとされる。
伊勢神宮の神田へ御料米の苗を植える「お田植えまつり」 Photo:JIJI
伊勢神宮は3月下旬、神社本庁を通じてこのコメ5トンを東日本大震災で甚大な被害を受けた岩手、宮城、福島の3県に食糧支援として送った。
しかし、福島第1、第2原子力発電所の事故による混乱で、神社本庁の下部組織である福島県神社庁が県内の各神社への配布を断念、福島に割り当てられたコメ2トンの受け取りを固辞する事態となった。
ところがである。複数の関係者によると、神社本庁は福島に送られるはずだったコメを保管したり伊勢神宮に戻したりせず、職員に無料で配ることを決めたというのだ。
職員らは、5キログラム程度ずつ袋に小分けして自宅に持ち帰ったとされ、すでに食べてしまったとみられている。
この件について、神社本庁は「そのような事実は確認していない」としているが、外部から問題視された後、「事実関係をごまかそうとしていた」(関係者)疑惑もあるという。
(「週刊ダイヤモンド」編集部 宮原啓彰)
*詳細は、本誌7月2日号の第1特集「仏教 神道 大解剖」をご覧ください。
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