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●更新日 05/13●
宮城県石巻市南浜町は、津波によって最も甚大な被害を受けた場所のひとつだ。震災発生から約2ヶ月が経過した五月冒頭に当サイト記者が訪れた際も、津波によって破壊された建築物の破片が散乱し、目を背けたくなるような惨状を呈している。
南浜町の市の中心部寄りの地区には、瓦礫を撤去する自衛隊やボランティアが大勢見られたが、海に近くなると途端に人の気配が無くなる。
荒野のようになった住宅街の一角に不可解なものを見つけた。
※プライバシー保護のため一部を伏せる。
廃墟と化した土地にぽつりと看板が立っている。
この土地の所有者が目印に立てたものかと思われたが、少し歩くとまた見つかった。
それどころか、そこら中に乱立している。記者が確認しただけで14個の看板があった。
これは何を意味しているのか。
表札の名前は違うが……?
市の職員、警察署、自衛隊に聞き込みをしても返ってくる言葉は全て「わからない」だ。
また、ある地元ボランティア男性によると、この海沿いの地区は将来的にソーラーパネルを敷設して大規模な発電地帯にする計画があるのだという。
だとすると民間とおぼしきこの企業の看板が立っているのは、なお不可解だ。
近隣を通りかかる住民に話を聞く。看板の存在に気づいている方、気づいていない方は分かれるが、やはり「わからない」という答え。謎はますます深まる。しかしある非番の警察官が「この会社とは関係ないかもしれないが」と断った上で、こんな噂を聞かせてくれた。
「震災のどさくさに紛れて、滅茶苦茶になった他人の土地に囲いをして、所有権を叫ぶ外国人がいると聞きます。しかし目にしたことはありませんし、登記簿を確認すれば一目瞭然なわけですから、震災の混乱の中で生まれたデマだと思いますが。しかし火事場泥棒的な事例として、壊れた車の撤去を格安で請け負うとうたう業者はいるようです。車の撤去は自衛隊や市がもちろん無料で行っているので、そんな所に頼む必要はありません」
住民の中には、疑念を抱く人もいる。この看板は誰が、何のために立てたものなのか。
今回の調査ではその正体を解明できなかったが、引き続き調査を継続したい。
※サイトの方には、写真あります。
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