04. taked4700 2011年5月02日 22:50:54: 9XFNe/BiX575U
: Dqc5CGFSuB
青い点は震源深さが200km以上のものです。関東大震災を初めとして、多くの被害地震は震源深さが20kmよりも浅いところにあります。また、日本の関東地方は、ユーラシアプレート、北アメリカプレート、フィリピン海プレート、太平洋プレートの4枚のプレートが互いにかみ合うところにあります。フィリピン海プレートと太平洋プレートは大陸プレート(北アメリカプレートとユーラシアプレート)の下へもぐりこみ、その時に、下側へ折れ曲がって地球の中心部へ向かって進んでいきます。このような地球内部へ落ち込んでいく部分をスラブと言い、底で起こる地震をスラブ内地震というそうです。 http://133.5.170.64/Museum/Part5/P51/earth_struct.htm に地球の断面図がありますが、地下600kmぐらいでは、まだ固い岩石層が卓越しています。よって、そのような環境で起こるスラブ内地震は、プレートの先端が地球の中心へ自らの重さで落ち込むことによって起こるのではなく、あくまで、もっと浅いところにあるプレートから押されて、ポキッと折れることによって起こる地震だと言うことです。このことは、 http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/a/aa/Earth_cross_section_%28Japanese%29.svg を見ても明らかであると思います。 つまり、311の地震によって、太平洋プレートが押す力が減少したということです。これは確かにそうなのですが、例えば、2005年の状態を表す http://www.geocities.jp/taked4700/JAPAN_MAP050820.png には緯度が33度、経度が137度から143度に地震の巣が幾つか見えます。 しかし、今年、311の地震後一ヵ月の状態を示した http://www.geocities.jp/taked4700/JAPAN_MAP2011-411month.png を見るとその部分に地震の巣と言えるようなドットの塊が見当たらないのです。 昨年末の状態である http://www.geocities.jp/taked4700/JAPAN_MAP20101231month.png には、同じ地域、つまり、緯度が33度、経度が137度から143度に地震の巣と言えるほどのドットの集合は見えず、かなり数が少なくなっています。 また、震源深さ200q以上の青いドットは三重県の志摩半島あたりからきれいに右斜め下へ並んでいます。 つまり、緯度が33度、経度が137度から143度にあった地震の巣は、岩盤がどんどんと壊れることによって、太平洋プレートの動きに継続的にブレーキを踏んでいたような役割を果たしていたはずです。そして、そのブレーキがほぼ聞かなくなったために、スラブへ力が集中し、その結果、スラブの先端部分である三重県の志摩半島から、右斜め下への数百キロでの深部地震が頻発したわけです。 ここで、問題が起こります。関東地方の房総半島沖から静岡の方面はユーラシアプレートが一番上にあり、その下にフィリピン海プレート、そして、一番下に太平洋プレートがあるのです。仮に、太平洋プレートがどんどん沈み込んでいる、つまり、西へ沈み込んでいるとすると、太平洋プレートとフィリピン海プレートとの間に摩擦があり、そこで小さい地震が頻発するはずです。 http://www.geocities.jp/taked4700/JAPAN_MAP20101231month.png にある昨年末のマップには確かに相模湾ぐらいから右下へ30kmから100kmぐらいの震源深さの地震を示す緑のドットが見えます。 http://www5d.biglobe.ne.jp/~miraikai/wbou_3-1.gif にある日本付近のプレート図をみても、東京湾から右下へ太平洋プレートとフィリピン海プレートの境界が見えますから、このあたりから太平洋プレートが沈み込んでいることは事実でしょう。 問題は、緯度32度、経度141度のあたりにあった赤いドット、つまり、震源深さが10kmぐらいの地震が昨年末の時点では依然としてあり、311以降は消えてなくなっていることです。 このあたりは、フィリピン海プレートが一番上にあり、その下に太平洋プレートが沈み込んでいるところですが、赤いドットがフィリピン海プレート内での自信を示しているのか、それとも、太平洋プレートとフィリピン海プレートの間で起こった地震なのかがはっきりしません。 どちらにしてもこの二つのプレート間に緊張があれば、バリバリと岩盤の崩れが起こり、赤いドットで示される地震があるはずですから、二つのプレート間に緊張関係がないことを示しているはずです。 しかし、311の地震は房総半島沖までは来ていませんから、太平洋プレートからフィリピン海プレートへの圧力は持続しているはずなのです。 仮に、太平洋プレートからの圧力がフィリピン海プレートへがっちり固まった形で伝わり、この二つのプレート間で地震によるエネルギーの損耗が起こらないとすると、今度はフィリピン海プレートが北西方向へ押される結果、ユーラシアプレートとフィリピン海プレートの境界面である静岡県沖から宮崎県沖に至る地域で地震が起こってこなければいけないはずです。ところが、 http://www.geocities.jp/taked4700/JAPAN_MAP2011-411month.png を見ても分かるように、その地域では地震がほとんど起こっていないように見えるのです。 そして、その代わりに、地震が以前よりも活発化しているのが伊豆半島沖の伊豆大島から、伊豆諸島に沿って南下するあたりです。このあたりは以前からずっと地震が起こっているのですが、311以降、その頻度が上がっています。 つまり、東北地方太平洋沖地震で北アメリカプレートと太平洋プレートのぶつかり合いによる東北地方沖部分での圧力が解放され、その結果、ずれ残りの房総沖への圧力がフィリピン海プレートを押して、ユーラシアプレートとの境である伊豆半島沖に集中しているように思えるのです。 このことは、多分ですが、富士山地下にあるマグマへの刺激と東海地震の震源域である静岡県御前崎のあたりへの近く歪みを引き起こしているはずです。 このことを確認するには、富士山周辺や御前崎周辺の地下水位の変動を見ればいいのですが、リアルタイムモニターが見つかりません。以前は確か公開されていたと思うのですが。 |