http://www.asyura2.com/11/jisin17/msg/122.html
Tweet |
目下のところ地震と原発の問題が世間の最大の関心事であり、原発の先行きが未だ見えてこない現状で農業問題に首を突っ込むのは些か時期が悪いのだが、しかしこの先食糧問題は深刻な問題を引き起こす可能性があるかもしれない。
ところで原発の危険レベルが唐突に7まで引き上げられたが、これまでマスメディアを通じての報道の経緯からすると今回の発表を奇異に感じた人は少なくないだろう。大本営発表は通常「知らしむべからずよらしむべし」を基本とするからだ。こうした場合何が想像できるかというと一つには原発の危機がとうてい回避できない状態に陥っているということだろう。先日から10日以内に原発は間違いなく吹き飛ぶと豪語する予言者も現れた。そして、もう一つの可能性としては、既に危険性を乗り切ったと判断した後に危機を煽って何かを企んでいるかである。私としては後者であって欲しいと願っている。もしも原発が最悪のシナリオ通りになってしまうとすれば半径300キロの地域は言うに及ばず農業被害はほぼ日本全土に及ぶかも知れない。その時は我々は潔く少々汚染された程度の農作物は目をつぶって覚悟を決めて食べなければならない。毒を食らわば皿までと腹を決めようではないか。
このような現実を鑑みると既に農作業を進めなくてはならない時期に来ている農家は福島県のみならず周辺県下の農家にも頭を抱えさせる問題だろうと思う。
我々人間は空気がなければ分単位の時間で、水がなければ週単位で、食料がなければ月単位でコロリと逝ってしまう。まさに生命の基本はそこにある。文明の進歩がいつの間にかその基本を忘れさせようとしているのだろうか。もしそうだとすると今回の事故は、百歩譲って国際陰謀論に与して人工地震であったとしても、やおよろずの神々からの警鐘と理解した方が良い。日本の政治も社会も今変わらなければならないと教えられているのだ。
我々が主食とする米は、関東以北で約7割が生産される。東北6県で約3割、福島県だけで見ると約5、6%だろうか。原発以外にも気になることは多い。その一つが天候だ。30年程前から変だなとは思っていたが、特にここ数年は人工的に気象を変えようとする国が増えているようで懸念している。これまで真夏の海岸に出て砂浜を裸足で歩くと火傷しそうなくらい熱さを感じたのだが、この2,3年は、その気温にもかかわらず砂浜が差程暖められていない。明らかに日光が何かによって遮られている。ケムトレイルというのもその一因かも知れない。こうしたことが植物に影響を与えないはずはないだろう。農産物が我が国のみ不作で他の国々に余剰があるとすれば金で解決することも出来るかも知れないが、もしそうでない場合はどうなるか。家庭においては、飢え死にしそうだ何か食わせてくれとせがむ子供に対して「来年になればお米が出来るから次の秋まで待ちなさい」と説得できようか。社会全体においてはどうだろうか、想像するだけで地獄絵図ができあがる。
1993年は、まれに見る冷夏で結局日本列島の大部分は梅雨明け宣言されないまま秋を迎えたが、米の収穫は需要を200万トンほど下回り混乱を招いたことはまだ記憶に新しい。図らずもこの年はウルグアイラウンドの農業交渉の真っ只中であり米の自由化を激しく迫るアメリカに屈せざるを得ない結果となり、ミニマムアクセスというなんだか訳の分からない手練手管に縛られて多年にわたり負担を背負う羽目に陥った。今年はまたタイミング良くTPPの問題が持ち上がり、オーストラリアとのEPA交渉がある。我々日本人は相手の立場を見て塩を贈ることを美徳とするが、どこの誰とは言わないまでも相手の弱みにつけ込んで首輪をつけてしまおうと考える連中は少なくない。”友情は友情だ、しかしビジネスはビジネスらしくやろう”ときっと言うだろう。こんなことを心配しても我々一般庶民には、農業問題に関して正確な数字を掴むことは出来ない。出来るのは優秀な官僚と一部の学者だけだろう。国の舵取りはそういう連中に託す以外はない。我々のレベルでは、家庭菜園や自然に育つ植物からどのような栄養を補給できるか知ることも一助になる。またそうしたことを些末なことと馬鹿にしない方がいいと思う。ノアの方舟のように馬鹿にしていた船に乗れなくなることだってあるのだから。素人に何が出来ようか、そうあきらめる前に何が出来るか探してみよう。例えばサツマイモなどは簡単に育つ、干して乾燥しておけばしばらく持つ。松の葉も桜の葉もいくつかのビタミンを補充できる。ヨモギだってある。小さなものも集まれば大きな力になる。要は食べ物だけにかかわらず、家族や自分自身を守るために何が出来るか何をするべきか具体的に今から用意しておいた方がいい何かあってからでは遅すぎるというのが今回の地震にまつわる一連の事故の教訓ではないだろうか。
国という枠がある限り自国の農業は死守すべし。
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。