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福島原発近辺の地下には正断層型の活断層が多くある。 http://outreach.eri.u-tokyo.ac.jp/charade/fault/three_faults/ に活断層の3タイプの説明がある。正断層とは活断層の両側に引き合う力が働いた結果起こる地震を表している。基本的に北海道から東北地方は太平洋プレートによって中国側へ押されているので、圧縮力が働き逆断層型の地震が起こるはずだった。事実、この3月11日の東北地方太平洋沖地震が起こるまでは圧縮力が働く、つまり、逆断層型の地震が多く起こっている。 以下は、全て、ウィキペディアのそれぞれの項目からの部分引用: 新潟県中越地震は逆断層型で、2004年(平成16年)10月23日17時56分に、新潟県中越地方を震源として発生したM6.8、震源の深さ13kmの直下型の地震。 能登半島地震は右横ずれ成分を含む逆断層で、2007年(平成19年)3月25日9時41分58秒(JST)に石川県輪島市西南西沖40kmの日本海で発生した、マグニチュード(M)6.9(気象庁暫定値)の地震。地震空白域とされる地域で発生した。 新潟県中越沖地震も逆断層型で、2007年(平成19年)7月16日10時13分23秒(JST)に発生した、新潟県中越地方沖を震源とする地震である。 以上部分引用終わり。 ところが、3月11日の東北地方太平洋沖地震が起こり、東北地方全体が東南東へ10m近く動いた。つまり、太平洋プレートからの圧力が無くなったため、反対に引っ張り力が生じたような状況になったのだ。これが、3月11日以降の余震が正断層型である理由。 そして、福島第一原発、第二原発の近辺や敷地地下に正断層型の活断層があることが次のように確認されている。以下、「福島第一原子力発電所及び福島第二原子力発電所の耐震安全性について」( http://www.pref.fukushima.jp/nuclear/info/pdf_files/100805-13.pdf )よりの部分引用: ・敷地前面部に認められる正断層については、深部へ連続しないか、又は深部への連続が不明瞭であっても更新統以浅に変位、変形を与えていないこと、逆断層については、更新統以浅に変位、変形を与えていないこと、敷地南東部に認められる断層については、大部分のものは深部へ連続せず、深部への連続が不明瞭な断層については正断層の形態を示し、更新統以浅にインバージョンによる変位、変形を与えていないことを確認した。以上に加え、原子力安全・保安院による海上音波探査の結果(18、19ページ)も踏まえた上で、敷地前面海域に認められる断層が、いずれも活断層ではないと評価していることは妥当なものと判断した。 ・本調査により、以下の点が主に確認できた。調査結果は東京電力の評価と整合的であった。 敷地前面海域の各測線において、多くの正断層及び1条の逆断層が認められる。正断層は、浅部のC4層(上部鮮新統)以浅のみに認められるものと主として深部のD層(下部鮮新統)以深のみに認められるものがある。このうち深部に認められるものはC4層より浅部に変位・変形を与えていない。逆断層は、C3層(上部鮮新統)より浅部に変位・変形を与えていない。敷地南東海域において、多くの正断層が認められる。大部分の断層は、地下深部へ連続しない。また、一部の断層は深部で反射波が不明瞭となるが、全て正断層の形態を示す。 ・福島第一原子力発電所の深部に認められる断層の評価:反射法地震探査結果から、福島第一原子力発電所の深部に正断層が確認されたが、従来より海域から伸びる古い正断層の存在が認識されていた。この正断層については、原子炉建屋の設置岩盤を含む鮮新統(富岡層)はほぼ水平に堆積し、富岡層中の鍵層の標高は断層を挟んで同程度であることから富岡層堆積以降の活動が認められないことを確認している。したがって、古い時代の断層であり活断層ではないと評価していることは妥当と判断した。(*なお、「深部」と言っているが地下300mほどの深さのよう) 以上部分引用終わり。 問題は、余震活動が長引く中で、福島原発に直下型の地震が起きないかということ。福島第一原発地下とその前面海域に正断層があるとされているのだから、今回の地震で、それらが刺激されている可能性は当然ある。これらの地震が起こったら、原発事故がいっきに過酷化することも考えられる。この時、どうするかを事前に政府や東電、そして地元自治体や近隣市民は考えておくべきだが、どうなのだろうか? *6月8日の記事「近づく戦争・テロ社会、これらの動きを止めるべきでは?」から一連番号を付しています。<<509>>
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