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「小沢悪玉論」を操って増税路線を走る「不誠実」な社説
http://60643220.at.webry.info/201203/article_8.html
2012/03/29 23:30 朝日新聞 読後雑記帳
「不偏不党の地に立つ」「国民の幸福に献身する」「評論は進歩的精神を持して中正を期す」「寛容の心を忘れず品位と責任を重んじる」。これらは朝日新聞綱領に書かれている新聞記者の基本的な心がまえだそうだが、きょう(29日)の社説「増税法案了承―批判だけでは無責任だ」は、綱領のすべてに違反している。
この社説は増税法案承認をめぐる民主党内の混乱批判が骨子で、混乱の責任を反対派に押しつけ、小沢一郎氏の動きを「不誠実」「反対のための反対」などと決めつけている。消費増税は、党内だけでなく国全体で賛否が割れ、しかも反対が賛成を上回っているというのに、後退も混乱も許さない、なにがなんでも突っ込め、と政権をたきつけ、反対意見には耳を貸さず、一方的に封じようというのである。
ところで、この綱領を表紙裏に刷り込んだ「社員手帳」はOBも含めた全社員に配られているそうだが、今年限りで配布を終了するという。クオリティペーパーから、官庁の広報紙、国策宣伝媒体へと変質してしまった新聞にとって、この綱領は重すぎるお荷物だということか。
(引用開始)
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増税法案了承―批判だけでは無責任だ(2012年03月29日社説)
民主党が、消費増税法案の国会への提出を了承した。昨年末に続いて、またも延々と論議を重ねた末にようやく収拾した。何はともあれ半歩前進だ。
最大の焦点は、経済成長の数値目標の達成を、増税の条件とするかどうかだった。
結局、名目3%、実質2%程度の成長をめざすと盛り込む一方で、それが条件だとは書かない玉虫色の決着だ。
できるだけ多くの議員の理解を得なければならないし、法案の骨抜きも避けたい――。
ばらばらな党内を束ねる苦肉の策であることは理解する。しかし、政権与党の対応としてはお粗末すぎる。とくに増税による負担を国民に強いる法律に、一読して意味がわからない文言を記そうという感覚が信じがたい。法律のあるべき姿からは、ほど遠い。
執行部はもっと毅然(きぜん)とした態度を貫くべきだった。
なにしろ、バブル経済後、名目3%に達したことなどない。そのうえ万一、国債に十分な買い手がつかなくなれば、「3%成長してから」などと言ってはいられない。しょせん、一つの指標で増税の是非を決めようという考え方に無理がある。
もちろん、増税「慎重」派の主張に耳を傾けるべき項目はたくさんある。政府は経済成長にも、むだの削減にも取り組まなければならない。
ただ、これまでも「経済が好転してからだ」「むだを省いてからだ」と先送りを重ねてきた結果が、1千兆円に迫る借金の山なのである。
この現実に、小沢一郎元代表ら、現時点での増税に異論を唱える議員はどう向き合うのか。
小沢氏は、むだの削減で16兆8千億円の財源を確保する党の公約づくりを主導し、いまも同様の発言を繰り返している。いまさら、なぜ幹事長時代にやらなかったのかは問うまい。だが、いまからでも、どの予算をどのくらい切るのかを具体的に言ってほしい。
歳出削減は痛みを伴う。だれが、どれほど痛むのかをあいまいにしたまま、財源を生む打ち出の小づちがあるかのように言い募るのは不誠実だ。
法案採決の際に、またぞろ同じような反対論を蒸し返す議員はいるだろう。
しかし、具体的で理にかなった提案をせずに、成長幻想やむだ削減を盾にとるのは「反対のための反対」でしかない。
民主党は政権与党として、もっと建設的な議論をしていく責任がある。
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(引用終わり)
例によって、小沢一郎悪玉論を操っていちばん重要なこと(消費増税のマイナス効果と生活への重圧)を隠そうとする魂胆にはいつもながら辟易する。
この社説筆者は、小沢氏がこの時期の消費増税に反対する理由を語った朝日新聞2月24日付のインタビューを読んでいないらしい。勉強不足だね。以下、インタビュー記事の一部を、小沢氏の口調を、ですます調に変えて再録する。
――野田佳彦首相は消費増税に突き進んでいます。
小沢「国民に税負担を強いる前にやることがあります。自民党と同じ制度に乗っかったまま、『カネがない。だから増税』では国民は理解しません。税と社会保障の一体改革と言うが、社会保障の青写真は全く示していない。それで消費増税では筋道が通らない。国民は絶対に賛成しません」
――でも日本は借金まみれです。どうするのですか。
小沢「予算編成は自民党時代と同じ各省の積み上げ方式で、政策の優先順位は全く入っていません。補助金と政策経費など優先順位をつけることのできる予算が毎年三十数兆円はあります。いらないものを廃止すればよいのです。統治機構を根本から変えて中央集権体制から地域主権体制へと抜本改革すれば、二重三重の行政のムダを省けるのです」
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