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「赤旗」値上げ 共産党の無謀な“挑戦”はいかに…「純増」といっても数字のトリック?
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/111015/stt11101512010000-n1.htm
2011.10.15 12:00 【高木桂一の『ここだけ』の話】 産経新聞
日本共産党が党財政の支柱である日刊機関紙「しんぶん赤旗」の月間購読料を、9月1日から500円の値上げに踏み切り3400円とした。このデフレ時代に一気に20%近くも値上げするとは何とも大胆な「挑戦」だが、党内からは「このご時世に自殺行為だ」という悲鳴も聞こえてくる。ただでさえ加速していた「読者離れ」を抑えることができているのか。同党広報部は「購読者は純増している」と胸を張るが、その実態は…。
■「値上げショック」
共産党指導部が「赤旗」の値上げを打ち出したのは電撃的だった。
7月4日の第3回中央委員会総会(3中総)で「日刊紙が大きな経営的困難を抱え、発行を続けることが危うくなっている」と公表し、志位和夫委員長が「危機打開のため500円値上げという措置に理解と協力を」と訴えた。読者には5日付の赤旗紙面で伝えられた。ふだん共産党の記事はあまり掲載しない全国紙の一部もこのニュースは取り上げ、ネットでも話題となった。それだけ一般メディアにも驚きをもって受け止められた“事件”だったのだ。
共産党が赤旗を値上げしたのは平成12年以来11年ぶりのことで、「労働者の味方」たる同党が、そうぜざるを得なかった背景にはよほどの事情がある。
共産党によると、日刊の赤旗の購読数は党勢衰退の余波で、この10年余の間に約36万部から約24万部に減り、政党交付金の受け取りを「違憲だ」として拒否し、購読料を大きな収入源としてきた党財政をもろに直撃してきた。発行経費を差し引いた赤字は年間20億円にも上っていた。
「党員は38万人なのに、24万部しか購読されていないことも影響している」。党関係者はそう頭を抱える。このため、党指導部は「500円値上げした上で2万部増やせば採算がとれ、安定ラインに乗る」として、来年7月の党創立90周年に向け、党内に“拡張”の大号令をかけたのだ。
むろん党員の間に衝撃が走らないわけがなかった。
「もうダメだ。これで20万部を割ることになるな」
「無理に2部取ってもらっていたところが1部に減るぞ」
「今でも購読料を払ってもらうのが大変なのに、集金する者の身になってみろ!」
「こんなご時世だからこそ、もう少し耐えてほしかった」
ネットには党関係者らのそんな悲痛な叫びが書きつづられた。
赤旗購読者=党支持者には中低所得層が多いとされるだけに、1カ月500円も支出が増えるとなれば、ただごとでは済まされないのである。
共産党は赤旗の発行部数を増やすべく、同党とは全く無縁の一般読者の獲得にも力を注いできた。一般紙同様に社会面やスポーツ面、ラジオ・テレビ欄も充実させ、「『一般商業新聞』(共産党内用語で一般紙の意味)よりも購読料は安い」と売り込んできた。政治的な主張、信条にこだわらない層にとって、値上げ前の2900円の赤旗は、確かにお手頃な価格の新聞だったのだ。
ところが、500円の値上げで産経新聞(東京発行)の月間購読料2950円を大きく上回ってしまった。常識的に考えてみて、部数減に拍車がかからないわけがないだろう。
サラリーマンたちの帰宅の際の御用達であるタブロイド版夕刊紙「日刊ゲンダイ」の例もある。同紙は赤旗の値上げと時期を同じくして9月から1部10円価格を上げて140円(週末特別版は150円)としたが、日刊ゲンダイ関係者は「10円の値上げで発行部数は一時大きく落ちた。活字不況の波をもろ受けている」と明かす。
■「純増」…数字のトリック?
赤旗と一般夕刊紙を単純に比較することはできないが、はたして赤旗の発行部数はどうなったのか。
共産党広報部によると、値上げが公表された7月は党内で危機感が広がったことでプラスに作用して850部増え、8月は131部の減、9月は105部の減だった。意外なことに「値上げ決定以降の3カ月間のトータルで614部の純増となった」というのだ。
同党広報部は“値上げ効果”をこう強調する。
「党員の勧誘ではなく、若い人を中心に直接購読を申し込んでくる人が多いのが顕著な傾向だ。一般紙の偏った内容にへきへきした層が赤旗を手にとるようになっており、公正な政治報道への関心が高まっている証しだ。赤旗の読者は今後も着実に増えていくと確信している」
無謀ともみられた共産党の赤旗の500円値上げの「挑戦」の滑り出しは上々ということらしい。
共産党議員のベテラン秘書も「いまや赤旗は自民党で人気の新聞だ。正攻法で政府・与党を追及する姿勢が評価され、野党の国会戦略の虎の巻になっている」と自画自賛する。
とはいえ、共産党広報部が示した「純増614部」の数字をそのまま受け止めるわけにはいかないだろう。
打ち明けるのは、この巧妙な「数字のトリック」を知る同党関係者だ。
「実は7月に850部増えたと言っても、値上げ対象外の赤旗日曜版(月間購読料800円)は6月に約5千部減り、7月にも1300部近く減っている。実態は日刊紙の数字を増やすために日曜版を切り替えさせているのであって、財政的にはプラスになっていない」
どう取り繕っても、共産党の財政と宣伝活動の源である赤旗は、党勢衰退と同時並行的にじわりじわりと減っていく運命にあるようだ。1年後、2年後…の赤旗の“正確”な発行部数が楽しみである。
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