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ここ数年、NHKは定期的に中途採用を実施しているが、7月26日に締め切った「キャリア採用試験」に、予想をはるかに超える志願者が殺到して話題だ。NHKが募集したのはディレクター、プロデューサー、記者、番組管理の4職種。人数は若干名だが、デジタル化を理由にまとまった人数を採用するともっぱら。とくに今回は募集要項に「年齢不問」とあったのを見て、反応した人が多かったという。
「応募者のプライバシーは守られるとはいえ、この手の話は伝わるのが早い。NHKは若くて優秀な人材を希望していますが、多かったのはアラフォーの志願者。局別では日テレとTBSが多かった。エンドロールでよく名前を見かけるディレクターの名前もあって、志願者は3桁に近かったからNHKの方が驚いたみたいです」(放送関係者)
NHKは受信料収入で経営され、職員の年収は30代で1000万円を超えるといわれ、今や多くの民放より高給取りなのは有名。人材がNHKに流れるのもありだ。
しかし、そんな民放側の事情はわかるとして、なぜ1万人を超える職員がいて、優秀な人材もいるNHKが中途採用しているのか。受信料収入が足りないといってインターネットでNHKを見ている利用者からも徴収すると言い出しているから矛盾している。
放送ジャーナリストがこういう。
「NHKはこれからネット・通信事業と3局を2局にしたBSの制作に力を入れます。とくにBSは外部制作を全体の4割にする意向で人脈、仕事上の交渉に長(た)けている人材を必要としている。それには即戦力が必要ということです。それでも人材なら局内にいくらでもいると思うのが普通ですが、幹部に聞くとそうでもない。“使えるのは一部。ダメな局員が多くてね。それでも辞めさせるわけにはいかないし”と嘆いています」
ダメな人材を抱えているのはNHKの責任なわけだし、結果的にそのツケを視聴者に回すとしたらとんでもない。ダメな民放にオサラバするTVマンがいるのは仕方がないとしても、NHKは中途採用の前にやることがあるんじゃないか。
(日刊ゲンダイ2011年8月15日掲載)
http://news.livedoor.com/article/detail/5788543/
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