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朝日新聞の落日
http://news.livedoor.com/article/detail/5780769/
2011年08月12日12時17分 天木直人のブログ
ジャーナリズムの使命が権力を監視する事にあるとすれば、ジャーナリズムはあらゆる観点から弱みを持ってはならないのだろう。
弱みを持たないということは容易ではない。
しかし、それでもジャーナリズムはそれを目指さなければならない。
弱みを持ってしまえば何を言っても、書いても、相手にされなくなる。
たとえば読売新聞だ。
読売新聞中興の祖と言われる正力松太郎がCIAから暗号名まで与えられて日本国民を情報操作する片棒を担がされていた事が、米国の公文書などで明らかにされ、いまや広く国民の知るところとなった。
特に今回の原発事故との関連において、日本に原発を導入する役割を果たした人物が正力松太郎であり、その動機が個人の権力欲を満たすことにあった事まで明らかにされた。
いまの読売新聞とその社員が、いくら自分たちとは関係ない話だと冷静を装っても、「読売新聞は売国新聞だ」の一言で、グウの音も出ないに違いない。
そしていま朝日新聞がその窮地に立たされている。
発売中の週刊現代が東電マネーの一番のターゲットが朝日新聞だった事を書いている。
そんな下心のある東電マネーを受け入れた朝日新聞の実態を明らかにしている。
しかもその実態は、政治部幹部や論説主幹までつとめたOBたちの食い扶持稼ぎだったという。
官僚の渡りや天下りと同じようなあさましい構図だ。
今更、「軽率だった」とか、「反省している」などと言い訳しても始まらない。
それだけではない。今日(8月12日)の朝日新聞は驚くべき記事を掲載していた。
これがこのメルマガの本題である。
その記事は、2日前の8月10日に「ひと」欄で掲載したボランティア医師について、完全に間違っていましたとその非を認める訂正記事だ。
掲載後に、その記事を見た社外の読者から「医師ではないのではないか」との情報が寄せられて確認したところ、その医師の証言に複数の虚偽があったことが判明した。無資格で医療行為をしていたこともわかった。事実と異なる内容を掲載し読者や関係者に迷惑をかけた事をお詫びし、その記事の全文を削除する、というものだ。
これは前代未聞の訂正記事である。
単純なミスではない。あまりにも多くの間違いをおかし、それに気づくことなく平気で新聞に掲載していたのだ。
しかもその間違いが事実なら、違法行為をして政府助成金などを詐取しようとしていた人物を「ひと」欄で持ち上げ、読者を誤誘導したのだ。
第4の権力と言われ、その驕りに胡坐をかいて政局まで操ろうとしてきた朝日新聞の正体は、かくもいい加減なものであったということだ。
これが菅首相を持ち上げ、小沢一郎を叩き続けてきた朝日新聞の正体なのだ。
日米同盟を礼賛し続ける朝日新聞の正体なのだ。
そのような深刻な誤報を、訂正とお詫びで済まそうとする姑息な朝日新聞・・・
◇
被災地で資格なく医療行為 石巻で活動、本人「医師だ」
http://www.asahi.com/national/update/0812/TKY201108120279.html
2011年8月12日15時48分 朝日新聞
東日本大震災で大きな被害を受けた宮城県石巻市で医師として活動してきたボランティア団体代表が、実際には日本の医師資格を持たずに医療行為をしていたことが朝日新聞の取材でわかった。
この代表は「米田きよし」と名乗る人物。震災後、遅くとも4月から同市内のボランティア活動拠点に常駐し、活動中にけがをしたり体調を崩したりした人を対象に傷の手当てや投薬をしていた。
代表は、活動拠点を運営している石巻市社会福祉協議会から医師であることの証明を求められた際、「医師国家資格認定証」「厚生労働省認定」などと日本語で書かれた顔写真入りのカードのコピーを渡していた。また、カナダ国内の病院に所属する救命救急医であると英語で記した名刺を使っていた。
しかし、医師免許を所管する厚生労働省医事課は11日の朝日新聞の取材に対し、医師の資格を証明するのは「医師免許証」であると説明。協議会がコピーを保管している「認定証」は発行していないとした。さらに、朝日新聞が名刺に記された病院に確認したところ、「この名前の医師は一度も働いたことはない」との回答を得た。
代表は朝日新聞の11日夜の電話取材に対し、「認定証はカナダ政府に作ってもらった」「名前の部分は偽名だ」などと述べたうえで、「米国で取得した免許を書き換えており、自分は医師だ」と主張した。
この代表の団体は、日本財団が被災地支援のためにNPO法人やボランティア団体に支給している助成金を申請していた。団体側には7月に100万円が助成された。
協議会は12日、報道陣に対し、「認定証」のコピーを公開した。協議会は「まじめにボランティアをしてくれていたので信用していた。医師でないとすれば非常に残念だ」とコメントした。代表からは4日ごろから連絡がないといい、今後、話を聞きたいとしている。
宮城県警は12日、医師法違反などの疑いで捜査に着手した。捜査関係者への取材でわかった。協議会の関係者から話を聴いているとみられる。本人からも事情を聴く方針で、所在の確認を進めている。厚生労働省も事実関係の調査をする。
■「ひと」欄で紹介、おわびします
朝日新聞は10日付朝刊2面の「ひと」欄に「被災地で『ボランティアの専属医』を務める米田きよしさん(42)」との記事を掲載しました。5月以降、複数回にわたって面談と電話で本人を取材した記者は「日本の医師免許を持っている」と聞いていました。
掲載後、記事を見た社外の方から「米田氏は医師ではない」との情報が寄せられました。確認作業を進めたところ、記事で紹介した経歴について複数の虚偽や虚偽の疑いがあることが判明しました。海外の医師免許を書き換える仕組みがないことも確認しました。その他の取材結果も踏まえ、日本の医師資格は持っていないと判断しました。
さらに事実関係の確認作業を続けていますが、無資格者による医療行為はただちに止める必要があると考え、12日付朝刊でこれまでに把握できた事実と、ここに至った経緯をお知らせしました。そのうえで、事実と異なる内容を掲載したことを読者と関係者の皆様におわびし、この記事の全文を削除しました。
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