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[福島原発事故]ニュースの量が極端に減ってしまった 東電と経産省の術中にハマった大マスコミ
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2011/7/6 日刊ゲンダイ :「日々担々」資料ブログ
記者が飽きてしまってどうするんだ
大新聞テレビの「福島原発」報道がどんどん小さくなっている。6月までは連日、写真、イラスト入りで1号機から4号機の状況を詳しく解説していたものだが、それもなくなって、国民の関心も薄れてきた。何が原因かといえば、大マスコミの「飽き」が大きいのだ。
何といってもチェルノブイリ以上の大事故である。放射性物質は相変わらずダダ漏れだし、高濃度の汚染水も満杯になっている。6月のIAEA(国際原子力機関)の会議では「福島原発」に質問が殺到したように、世界の関心は依然として高い。それが、肝心要の日本国内ではニュースがほとんど報じられないから不思議だ。
最近の大新聞テレビの報道は、ざっとこんな感じだ。〈5号機の原子炉を冷やす海水を流すホースに亀裂が見つかった〉〈原子炉建屋を覆うカバーの土台を搬入する作業が始まった〉〈作業員2人が熱中症になった〉……。どうでもいいとは言わないが、これでは原発事故の全体状況は全く分からない。収束に向かっているのか、お手上げなのか、倒壊が懸念されている4号機の現状はどうなのか、汚染水はどの程度海にあふれ出しているのか、故障続きの汚染水処理装置を発注した責任者は誰なのか、機能は回復したのか、溶けた燃料棒が地下の土壌を浸食している恐れはないのか――。少し考えただけでも疑問、疑惑は山ほどある。
原発事故調査・検証委員会の畑村洋太郎委員長が4日に日本外国特派員協会で会見した際も、「東電責任者を処罰するぐらいの姿勢で調査するべきではないか」という趣旨の鋭い質問をしたのはドイツのテレビ局だった。日本の大新聞テレビ記者は何をやっているのか。「原発自体の取材ができないため、大マスコミの取材源はもっぱら政府、東電の合同会見です。毎日、東京・新橋の東電本社3階の大会議室で開かれているのですが、この会見を見ると大新聞テレビ記者の様子がよく分かる。連日3〜4時間と長時間になることもあって、記者が皆ダレているのです。配布資料が膨大な上、東電担当者らは専門用語を交えて発表するから、状況をすぐに理解しにくい。そのため、一目で“変化”が分かる『新しい出来事』には飛びつくが、変化がないと大きなニュースにしない。根本的なことを追い続ける努力もない。その結果、大新聞テレビの記者は政府、東電の発表をそのまま本社に伝えるだけの『広報マン』と化しているのです」(合同会見に出席しているフリー記者)
原発事故を矮(わい)小(しょう)化したい経産省原子力安全・保安院や東電にしてみれば、してやったりだろう。原発問題に取り組む「たんぽぽ舎」の柳田真・共同代表が言う。
「原発の状態は、炉の温度、水位、圧力などのデータを見ればすぐに分かる。しかし、記者が原子力について勉強不足のため、政府や東電のフィルターのかかった情報にごまかされるのです。今回の福島の事故は、4基の原子炉、燃料プールが過酷事故を起こした世界初のケース。4カ月経っても収束せず、この間、東日本は広範にわたって汚染されました。放射性物質との戦いは年単位で続くでしょう。しかし、(メディアが)そういう状況を理解していないため、政府、東電のネジ曲がった情報隠しを見抜けないのです」
大新聞テレビが「原発の問題は専門的すぎて読者が分かりづらい」とか、「視聴率が稼げない」といった理由で報道を縮小しているようなら、思うツボなのだ。
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