★阿修羅♪ > マスコミ・電通批評12 > 106.html
 ★阿修羅♪  
▲コメTop ▼コメBtm 次へ 前へ
北海道新聞はおかしくないか、他紙も見て見ぬふり? - 柴田鉄治 (マガジン9)
http://www.asyura2.com/11/hihyo12/msg/106.html
投稿者 赤かぶ 日時 2011 年 6 月 30 日 18:47:18: igsppGRN/E9PQ
 

北海道新聞はおかしくないか、他紙も見て見ぬふり? - 柴田鉄治
http://news.livedoor.com/article/detail/5672754/?p=1
2011年06月29日17時18分 マガジン9 :BLOGOS

 6月18日の朝刊の社会面に小さな記事が載った。朝日新聞も読売新聞も毎日新聞も、どこもベタ記事だったから、気がつかなかった人も多いに違いない。北海道警の裏金問題について書かれた2冊の本の記述に名誉毀損の部分があると、元道警総務部長が北海道新聞社と2人の記者、それに出版社を訴えていた訴訟に対し、最高裁が上告を棄却して道新などの敗訴が決定したという内容である。

 3紙の記事とも詳しい経緯の説明もなく、「72万円の支払いを命じた2審の判決が確定した」という骨子だけの記事だから、これまでの動きを詳細に追ってきた人以外は、何のことかさっぱり分からなかったに違いない。

 たまたま私は、この訴訟の背景にある事実を知って「日本のジャーナリズムにとって重大な問題だ」と注目してきたことなので、この機会にその事実を皆さんに伝え、皆さんにも一緒に考えてもらいたいと思う。

 話は7年前にさかのぼる。北海道新聞は、2003年から04年にかけて道警の裏金問題を徹底的に暴く大々的な調査報道を展開した。裏金とは、正式の予算として認められている、たとえば捜査報償費などの項目を予算通り使用したように見せかけて、他に流用することだ。これまでにも全国各地の警察で時々、明るみに出た問題である。

 裏金の目的は、飲み食いなどの私的な流用もあるだろうし、転勤者への餞別などにも使われていたようだ。「不正を取り締まるべき警察が裏金づくりとは」と明るみに出るたびに大きな話題にはなってきたが、それ以上には進まなかった。

 ところが、北海道内で抜群の力を持つ道新が、全力を挙げて取り組んだ裏金キャンペーンだけに成果も大きかった。03年11月、ついに道警本部が組織的な裏金づくりをしていたことを認め、警察官らが自腹を切って合計9億6000万円のカネを国庫や道に返済するとともに道民に謝罪した。組織的な裏金づくりを公式に認めた全国初のケースとなったのだ。

 この偉大なジャーナリズムの成果は、04年度の新聞協会賞をはじめ、日本ジャーナリスト会議(JCJ)大賞、菊池寛賞、新聞労連ジャーナリスト大賞など、ジャーナリズムに関する賞を総なめにするという輝かしい結果となって現れたのである。

 ここまでは「さすがは道新だ!」という絶賛の声が全国に鳴り響いたのだったが、そのあとがいけなかった。恐らく、この道新の輝かしい成果に対して道警側が「報復的な行動」に出たのだろう。道新だけには教えないといった嫌がらせがつづき、それに悲鳴を上げた道新側が毅然とした姿勢をとらずに、道警との「関係修復」に動いたようなのだ。

 05年7月から06年5月にかけて道新の編集幹部と元道警総務部長が30数回にわたって密かに会談したことが、のちに明るみに出る。この会談で、道新側から「どうしたら許してもらえるか」といった奇妙な問いかけまであったようなのである。

 この会談と併行するような形で、道新側の不可解な動きが次々と出てくる。06年1月に、9ヶ月も前の記事に対する訂正記事が突然出て、編集局長や裏金取材班が処分されたり、裏金取材班の主要メンバーを次々と人事異動したり、したのだ。

 06年5月に、元道警総務部長が起こした名誉毀損の裁判も奇妙なものだった。講談社から出た『追及・北海道警「裏金」疑惑』と旬報社から出た『警察幹部を逮捕せよ!』のなかに出てくる「総務部長が本部長から叱責された」という部分に限っての訴えなのだ。

 いずれも出版されてから2年も経ってからの訴えであり、その間に、出版社への抗議なども一切なかったというから不思議である。しかも、総務部長が本部長から叱責されたそもそもの原因が、裏金問題について「知事が調査すると答弁しないように」と道庁幹部に頼んだことだったというのに、その事実を大々的に報じた道新の記事は、裁判の対象からはずすという奇妙な訴訟だったのである。

 この裁判の判決にもいささか首を傾げざるを得ないが、それよりなにより理解に苦しむのは、自社の輝かしい報道の成果を自ら貶めるという道新幹部の行動である。

 メディアの調査報道によって不祥事を暴かれた権力や組織が、報復の脅しや嫌がらせをするケースは珍しいことではなく、それに対して最も大事なことは、当のメディアの幹部がいささかも揺らぐことなく、毅然とした姿勢を保つことだ。

 米ワシントン・ポスト紙のウォーターゲート事件報道で、ニクソン政権からさまざまな脅しや嫌がらせを受けた同社のグラハム社主が「私が刑務所に行けばいいのでしょ」と平然としていたという話は有名だ。

 また、道新に対する道警のあからさまな嫌がらせをそばで見ていながら、見て見ぬふりをしている他紙の姿勢も、いただけない。特ダネ競争は競争として、権力と闘うときにはメディアの連携が重要だ。

 メディアの連携といえば、米ニューヨークタイムズ紙のペンタゴン・ペーパーズ報道で、政府から掲載を止められるやワシントン・ポスト紙やロサンゼルスタイムス紙が次々とリレー掲載した話を思い出すが、何もそこまでいかなくとも、道新の孤立化を黙ってみていることはなかったと思う。

 ところで、こうした道新の「変身」ぶりに嫌気がさしたのか、裏金取材班のデスクとして中心的な役割を果たしてきた高田昌幸氏が、この6月いっぱいで途中退社するという。社内に残って闘ってほしかったが、前途に希望が見出せなかったのだろう。

 政治家の介入によるNHKの番組改変事件で、内部告発や法廷証言などで闘った永田浩三氏や長井暁氏らも相次いで途中退社している。

 こんなことで日本のジャーナリズムは大丈夫なのだろうか。

 もちろん、戦後の日本のジャーナリズムの歴史に燦然と輝く、あの道新ともあろうものが、こんなことで魂を失うとは思いたくない。いや、必ず立ち直ると、私は信じているが…。
 

  拍手はせず、拍手一覧を見る

コメント
 
01. 2011年7月01日 08:20:12: pFT9QxyX9w
むりむり。既存のマスゴミなど誰が信用するものか。

02. 2011年8月01日 18:21:12: xB9u7YokCs
以前私は警察の裏金問題をブログに書いた時、書き込みを頂きその後の御活躍を期待していました。其の活躍した結果が最高裁の結果と言う事です。
高田昌幸氏が北海道新聞社退社を知りました。最高裁判所は北海道新聞社が名誉棄損で訴えていたことで、その結果北海道新聞社側が負けたと新聞に掲載され事を知り、その中心であった高田昌幸氏の動向に関心を持っていた。高田氏は新聞社内でロンドン、東京本社の外信部長、今度は本社のスポーツ関係の部長と随分配置転換が行われているのだなと思っていた。確か高田氏は社会部か政治部の記者と思っていたら、次は分野は事なるスポーツ関係に配置変えになった事を知り、何でこの様な事が有るのか分からなかった。何故今度新聞社を退職した理由が分かりませんでした。「阿修羅」の記事を読み、漸くその理由が分かってきました。確か高田氏は「記者クラブ解放問題」にも係わって居たと思います。「記者クラブ」の制度が日本国を盲目の役目を果たしている事は確かです。其れだけに「記者クラブ解放問題」が解決できればと、期待していました。現在のマスコミは社会の「木鐸」の役目を果たしていないのは確かです。何か政府の広報誌を行っているだけではなく、進んで政府(権力)の手足の役目を行っている感があります。其れだけに最近のマスコミは変化する時期に来ている様です。今度はフリーの記者として活躍してもらいた。



03. 2011年8月23日 01:49:49: CgPxaWt6OI
 日本ジャーナリスト会議JCJから表彰された『道新』を、はるか九州の片田舎で購読していた頃・五十年前が懐かしい。道新の社説と共に須田禎一氏の「卓上四季」を読むのが楽しみだった。
 今では、インターネットで各種広範囲の情報が、個人でも努力しさえすれば入手できる時代になったんだが、<宅配>に馴れきったB層諸兄には、おいそれと自発的に芯情報を発掘する気力なぞ湧いてこないわなあ。
 そのいい見本が、元仙谷内閣の元ぞうりクズ菅下郎。

  拍手はせず、拍手一覧を見る

この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
 重複コメントは全部削除と投稿禁止設定  ずるいアクセスアップ手法は全削除と投稿禁止設定 削除対象コメントを見つけたら「管理人に報告」をお願いします。 最新投稿・コメント全文リスト
フォローアップ:

 

 次へ  前へ

▲このページのTOPへ      ★阿修羅♪ > マスコミ・電通批評12掲示板

★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/ since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。

     ▲このページのTOPへ      ★阿修羅♪ > マスコミ・電通批評12掲示板

 
▲上へ       
★阿修羅♪  
この板投稿一覧