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CBO財政見通しの意味〜なし崩し増税で財政再建・失業率は上昇  米QE3、雇用統計後も半数以上が実施予想
http://www.asyura2.com/11/hasan74/msg/866.html
投稿者 ts 日時 2012 年 2 月 05 日 17:57:13: kUFLMxTYoFY0M
 

http://www.gci-klug.jp/tomita/2012/02/05/014911.php
CBO財政見通しの意味
2012/02/05 (日) 15:07

 米議会予算局(CBO)が財政見通しを改定した。2012会計年度(11年10月〜12年9月)の財政赤字は1兆790億ドルとなり、4 年連続で1兆ドルを超える見込み。しかし、13年度になると状況は一変し、5850億ドルとほぼ半減を予想している。急減の主因は、11年に2.302兆ドルであった税収が、12年は2.523兆ドル、13年は2.988兆ドル、14年は3.313兆ドルと、3年で43.9%も増えるとの見通しにある。その裏付けは、12年末に期限が切れる多くの大型減税措置の失効だ。税収は対GDP比で、11年には15.4%であったのが14年には20%まで上昇する。過去40年平均は18%なので、このまま実行されれば重税感が生まれるのは確実。歳出は、昨年8月に成立した予算管理法に基づき、10年間で1兆2000億ドルの歳出を強制削減する事を織り込み、穏やかな増加に抑えられている。

 一方、減税の失効と歳出削減で、景気回復は精彩を欠いたものになると予想。潜在成長力に到達しない状態が、あと6年続き、失業率も7%を上回る状態が3年は続き、13年末には9.2%まで上昇すると見ている。GDPは、2012年には2%。13年には1.1%成長に減速するが、成長スピードは14年から加速すると予測。エルメンドルフCBO局長は「大恐慌意向、こうした高い失業率が長期に続いた時期はなかった」としながら「増税と歳出削減は12年と13年の経済成長を鈍化させるが、長期的には景気に力を与える」と述べた。

 セントルイス連銀の調査レポートは、CBOの見通しには、財政赤字を過小評価する傾向があり、過去の例に倣えば、現実の財政赤字額は予想より大きくなると指摘。特に5年先の見通しには問題が多く、景気後退時の予想は、さらに精度が低いと手厳しい。しかしCBOは、現状の法や金融政策が変わらないとの前提で予測せざるをえないため、その難しさも認めている。今回の見通しでもCBOは、ベースとなる想定の他に、米議会で検討されている減税の延長などを加味した別の想定での予測も公表しており、そちらでは13年度も9810億ドルと1兆ドル近い財政赤字が続く見通しになっている。ただ、政治状況が混迷の度合いを深めているとは言え、CBO予測の信頼性が10年前より低下しているとも指摘もあるので、CBOバイアスの存在は意識しなければならない。

 ブッシュ政権時に実施された減税措置は今年末で期限切れとなるが、CBOの見通しからは、議会が何もしない事が、財政赤字削減にもっとも効果的な方法だと読み取れる。また、減税を延長したり、財政均衡的な法案を覆したとしても、財政赤字が今後数年は減少しそうな趨勢である点も、財政危機が先進国共通の深刻な問題になっている中で、米国の相対的な力を評価するのに重要な情報だ。

 財政赤字を対GDP比率で見ると今年度は7%と大きいものの、来年度以降は劇的に低下し、13年から22年までは平均で1.5%まで低下する。しかし、赤字額が減少しても黒字にはならないので、累積債務額は増大し、現在の15.2兆ドルから22年には21.6兆ドルまで膨れ上がる見通しで、支払い金利だけでも6240億ドルに達する。またブッシュ減税継続の場合は、10年間で5.4兆ドルが必要だが、オバマ政権は、年収20万ドル以下の個人には減税を継続したい意向だ。

 海外で居住、活動する米国人や米国籍企業の徴税、罰則強化は税収増に織り込まれており、日本含め外国にも協力のための負担が生じる。今後の米国の動きを読み解く上で重要な材料を提供する数値なので頭に入れておきたい。(了)
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http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTYE81K27O20120204
米QE3、雇用統計後も半数以上が実施予想
2012年 02月 4日 15:46 JST 

2月3日、1月の米雇用統計発表後に米プライマリーディーラーを対象に実施した調査によると、回答した20社中13社が、FRBはいずれ追加の量的緩和に乗り出すとの見方を示した。写真はバーナンキFRB議長。2日撮影(2012年 ロイター/Yuri Gripas)

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[ニューヨーク 3日 ロイター] ロイターが3日、1月の米雇用統計発表後に米プライマリーディーラー(政府証券公認ディーラー)を対象に実施した調査によると、回答した20社中13社が、米連邦準備理事会(FRB)はいずれ追加の量的緩和に乗り出すとの見方を示した。

調査ではプライマリーディーラー21社中20社から回答を得た。

前週実施した調査では、19社中12社が追加の量的緩和実施を見込んでいた。予想を上回る堅調な内容となった雇用統計を受けても、プライマリーディーラーが追加緩和見通しを据え置いたことを示している。

1月の米雇用統計は、非農業部門雇用者数が24万3000人増と、市場予想の15万人増を大きく上回り、9カ月ぶりの高い伸びとなった。失業率は2009年2月以来の低水準となる8.3%に低下した。

FRBは2014年終盤まで金利を低水準に据え置くと予想する理由の1つに失業率が高止まりしている点を挙げている。

失業率は約3年ぶりの低水準に改善したが、これまで景気回復は一進一退を繰り返しており、FRBは雇用市場の持続的改善を確認したい意向とみられている。

バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチのシニアエコノミスト、マイケル・ハンソン氏は「米連邦公開市場委員会(FOMC)委員の多くは、QE3(量的緩和第3弾)の可能性を排除するには、雇用が持続的に大きく伸びる必要があると考えている」と指摘した。

また調査では、12社中9社が今年上期のQE3実施を予想。2社が2012年半ば、1社は9月実施を予想した。

QE3の規模については、回答した11社の予想中央値で6000億ドルとなった。これは前週の調査から変わらず。

買い入れ対象をめぐっては、12社中6社がモーゲージ担保証券(MBS)のみと予想。6社は米国債・MBSの両方が対象となるとの見方を示した。
 

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コメント
 
01. 2012年2月06日 15:07:17 : IOzibbQO0w

>なし崩し増税で財政再建・失業率は上昇

今後、経済が順調に回復し、大方の予想通りオバマが再選すれば、
社会保障支出が増えるし、さらに財政再建から遠ざかるだろう
しかし、逆に失業率はそんなに高まらない

いずれにせよ、今年も陰謀論者が騒いでいたような米国崩壊が来ることはないな


02. 2012年2月07日 01:07:18 : uedOxvXjMU
ブッシュの大型減税が格付けを下げたアメリカ財政事情の主な要因だった。
ところが、アメリカの格付け問題がクローズアップされたとき、日本のマスコミはオバマの財政出動が原因であるように誘導する報道に終始していた。原因の一番手はブッシュ時代の企業富裕層を中心とする大型減税で、次にテロ戦争対策、その次あたりがオバマ政権の「大盤振る舞い」だった。ところが、五大新聞・雑誌をはじめリーマン不況の財政出動「赤字」を原因であると匂わせ、比べて日本の財政赤字議論を煽る卑劣なやり方だった。オバマが何も手を打たなければ、もっと酷い状態だった。同じ増税でも中身が日本とは違う。


財政赤字を悪魔のように必要以上に煽る人たちは、理不尽でも金融不況下で経済の自律的回復など不可能だということをよく理解すべきだ。ただ小泉時代の経済数字を崇拝して、主要政策の柱に「規制緩和」とやらを据えたがっている人もいるが、小泉政策のおかげで90年代の不況から抜け出せたわけではない。小泉時代は経済構造は変わらず外需頼みだけだった。

それをいうなら、むしろ金融バランスシート不況から脱した局面が重要で、日本でもさんざん90年代に財政規律と赤字国債発行の議論をされていた。00年代はそれが効いてきた時期に重なっていた。あの時まだ少しはまともだったサンプロなどの議論をよく覚えているが、金融市場の負債を赤字国債への付替え派(市場は調整され景気は回る)か、財政規律派(赤字国債だけは抑制)で争っていて、国債に頼った結果、金融のアンバランスは数字上整理され、その間に長期にわたり滞っていた設備投資が循環しだして回復局面になった。
その後まもなくITバブルははじけるが、それでも引き続き小泉時代はリストラとイラク戦闘開始終結があり、アジア市場で財が伸びた時期にも重なり、企業は在庫調整も進み海外生産外需主導で伸びたみかけ(デフレ不幸貧乏)回復だった。
ただそれだけ、タイミングの話だ。その延長に自立的な内需回復が期待されたものの、外需が落ち込むと企業は内地に工場移転をあっさり断念し、期待されたデフレ脱却とは至らなかった。
どれも昔の話だ。今はモノ余りに加え、カネ余りの時代。内需が含まらない限り財政赤字は減らない(だからって東京や愛知、大阪などが偏って太る政策はむしろ害。地方分権とは構造的にも債務負担の話で投資刺激策や解決策ではない/例:貧乏県の面倒を誰が見るのか?云々)。


今のアメリカは構造は違うが、金融不況下では似たような回復局面でもある。

参考に以下を貼る。

投稿者 FP親衛隊國家保安本部 日時 2000 年 9 月 08 日 12:55:55:
ムーディーズ・インベスターズ・サービスは、日本政府が発行もしくは保証する円建て国内債券の格付けをAa1からAa2に引き下げた、と発表した。
(中略)
ムーディーズは、今回の格下げと見通しをネガティブに据え置くことについて、「政策の不十分さと構造的な問題により、日本政府の対GDP比でみた債務残高が、先進国中で最も高い水準となったことを背景としている」と指摘。
さらに、「年金・社会保障制度について高まっている圧力、財政投融資計画、地方財政および金融部門に関連している偶発債務の問題によっても、日本の公的債務の問題は複雑化している」と述べている。
さらに、「日本の景気は、1997年~98年の低迷期から回復しているが、中期的な見通しは依然として不透明で、依然として下方リスクにさらされていることから、格付けの見通しをネガティブに据え置いた」と説明している。

つまり、景気回復のために国債を発行して格付けは下がっているが、この時期には既に景気は底打ちしていた。下方リスクとは、主に外需が不透明であるから弱含みという意味である(当時の各社が出した景況判断の資料を見れば分かる)。


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