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◆2月1日
紙幣が紙くずになるハイパー・インフレ
ヨーロッパの経済・金融問題は解決の糸口を見出せないでいる。地中海クラブと言われる、ギリシャ、ポルトガル、スペイン、イタリアなどが国債問題で火の車となっている。
これがリーマン・ショックを金融津波の第一波とすれば、第二波となるわけだ。しかし津波の大きさは第一波の10倍にはなるだろう。
ワイマール共和国で起きたような事態が全ヨーロッパで再現されるのかどうか・・
ギリシャなどの国家の財政の破綻ではあるが、人々の生活は継続する。かつての通貨が使用不能のような情況に陥ったとしても、それでも人々の生活は継続する。その場合には、例えばバーターのような取引方式で、あるいは臨時の地域通貨などを発行してでも経済活動は継続していくことになるだろう。
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●ヨーロッパが恐慌に向かっていることを示す20のサイン
http://endoftheamericandream.com/archives/20-signs-that-europe-is-plunging-into-a-full-blown-economic-depression
【1月30日 The American Dream 】
経済的悪夢がヨーロッパに来ようとしている。日々追うごとに経済指標は悪化している。その点で、ヨーロッパが全面的な経済不況に陥ろうとしていることを否定することは困難である。事実、ヨーロッパのある地域ではそうなっている。スペインでは、失業率は22%となっているし、ギリシャでは5軒の内1軒の小売店舗が閉店となっている。ヨーロッパ中で、経済活動は急速に減速し、失業率は急上昇している。そして不良債権問題が浮上している。
ヨーロッパが経済不況に陥るのに、ギリシャのように国家のデフォルトとかユーロの崩壊などを必要としないかもしれない。今の路線を維持するだけでそうなってしまうであろう。普通ならヨーロッパの各国政府は経済的な衰退には政府支出を増やすことで対処しただろう。しかし今回は、すでに彼らの殆どは負債の海に溺れている情況だ。政府支出を増やす代わりに、ヨーロッパの殆どの政府は予算の削減をしている。ヨーロッパ中で、政府は増税することを推奨され更なる予算削減をしようとしている。希望は、ヨーロッパが直面しているソブリン・デット危機の悪夢をこういった緊縮政策が解決するだろうということだ。しかし残念ながら、これらの増税や予算削減は大変な経済的苦痛を伴うことになる。
恐ろしいことは、我々は端緒についたばかりだということだ。ポルトガル、イタリア、スペインといった国々が何所に向かっているのかを知りたければ、ギリシャを見ればよい。ギリシャはこのプロセスをこの数年進んできている。そして未だにこのトンネルの彼方に光を見出してはいないのだ。
ヨーロッパで現在取られている増税と予算削減は、これから何年も続くであろう。巨大な負債で煽られてきた巨大な経済的繁栄は、これからは巨大な経済的苦難にその道を譲ることになる。
★以下は、ヨーロッパが全面的な経済不況に向かっていることを示す20のサインである。
1.16歳から24歳までの失業率はイタリアで28%、ギリシャでは43%、そしてスペインでは51%である。
2.全体として、ヨーロッパ連合(EU)の25歳以下の失業率は22.7%であ る。
3.シティ・グループはポルトガルの経済は今年、5.7%収縮すると予想している。
4.ポルトガルのあらゆる負債(政府、企業、消費者)合計は、GDPの360%となる。
5.ギリシャの「不景気」は5年目になる。
6.ギリシャの経済は2011年で6%収縮した。
7.ギリシャ経済は2012年も5%は収縮すると予想されている。
8.ギリシャの全体的な失業率は現在18.5%である。
9.ギリシャでは、小売店の20%が完全に閉店した。
10.ギリシャでの自殺者数はこの12ヶ月間で40%増加した。
11.IMFによれば、ギリシャ政府の累積負債額はGDPの160%になる、という。
12.合計して、スペインでは500万人以上の失業者がいる。
13.スペインの不良債権は過去17年で最高である。
14.スペインの全体的な失業率は、22.8%になっている。
15.スペインで資産の差し押さえ率が一年前と比較して32%上昇している。
16.スペイン政府が2012年に満期となり借り換えが必要な国債を予想される赤字額に加えれば、その合計はイタリアのGDPの23.1 %となる。
17.ユーロ圏の製造業は5ヶ月続いて減少している。
18.イギリス経済は2011年第四四半期の期間中に収縮した。
19.ドイツ経済は2011年の第四四半期の期間中に収縮した。
20.バルチック海運指数は、世界経済の健全性を示すバロメーターとして見られているが、昨年10月以来61%も下落している。
不況の影が既にヨーロッパに暗雲として広がってきている。ヨーロッパ内でいくつかの力強い経済も、減速しだしている。その他のところでは既にかなりの経済的苦痛を感じてきている。トレンド・フォーキャストのジェラルド・セレンテは最近、ABCオーストラリアで、ヨーロッパの多くの国々で既に経済不況に陥りつつある、と説明した。
「ギリシャに住んでみれば、そこは不況の真っ只中だ。スペインに住めばそこも不況だ。ポルトガルやアイルランドでも不況だ」と、セレンテは語った。「もしもリトアニアに住めば、銀行が破産するので預金の引き出しに大わらわとなる。これは不況だ。ハンガリーはどうか、そこでも不況だ。東欧諸国の多くが、ルーマニア、ブルガリアがそうだ。不況が拡大している」
ヨーロッパでは事態がガタつき始めた為、政治的ないがみ合いがますます激しくなりだしている。例えば、数日前、衝撃的なドイツの提案がなされた。ドイツはギリシャが「EU予算委員」にギリシャの全ての税と支出に関する決定に拒否権を与えることを要請したのだ。
それは、ギリシャの主権のかつてない喪失を意味するわけで、ギリシャの政治家たちはその考えに全く同意していない。ギリシャのアンナ・ディアマントポウロウ教育大臣は、この提案は、「病的想像が生み出したもの」と述べた。
しかしドイツの考えは、ギリシャは彼らによって救済されねばならないのだから、ある一定の期間は監督されることに同意するべきだ、というものだ。
これがどういう結果になるか、興味のあるところだ。
その間、ギリシャ人の怒りは更に大きくなっている。最近の世論調査によれば、ギリシャ市民の90%ほどが、ルカス・パパデモス首相の暫定政府に不満である、という。
ポルトガルでは事態が急速に明らかにされてきている。民間投資家らはポルトガル国債の「ヘアカット」をするよう要求されることになるだろう。
*****以下はテレグラフ紙の記事である。
世界経済に対するキール研究所のレポートでは、ポルトガルは、負債が手におえなくなることを阻止するためには、年間2%の成長のシナリオ内にあっても、GDPの11%以上の財政黒字を引き出すことが必要になる。
いかなる国も5%の財政黒字を長期間達成することはできないと警告し、「ポルトガル国債は持続不可能である。これが唯一可能な結論だ」と、レポート作成者のデイビッド・ベンセックは語った。
「何がきっかけになるかは分からないが、ギリシャに関する決定が一度なされれば、人々はポルトガルもギリシャの何年か前の姿と同じであることを知るようになるだろう」と語った。
悲しい事ながら、この記事の言っていることは正しい。
ポルトガルはギリシャと同じ道を進んでいる。5年物のポルトガル国債の利回りは記録的な19.8%になっている。一年前は、これらの国債の利回りは約6%だったのだ。ギリシャに起きたことはこれと同じだった。一年前、5年物のギリシャ国債は約12%だった。今や、それは50%以上になっている。
世界は、かつてない国債危機に直面しており、ヨーロッパがその中心にある。世界の主要な工業先進国の負債額は55兆ドルになっている。誰でも、いつかはこの負債爆弾が破裂することを知っていた。
では次は何が起きるのだろうか?
ヨーロッパは全面的な経済不況に向かっていると言えよう。
残りの世界で似た運命を避けることのできるところがあるだろうか?
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■アテネで聞く市民の本音(豊島逸夫レポート)
http://www.mmc.co.jp/gold/market/toshima_t/2012/1139.html
気温15度のリスボンから、雨季で雪予報のアテネへ深夜便で移動。
丁度、ギリシャ財政監視のお目付け役(拒否権を持つ)をEUから派遣すべしとのドイツ案がメディアに流れ、「国家主権侵害」とギリシャ側が猛反発。早速、チェックインもそこそこに通りに出て、街の声を聞いた。
まずは、カフェに居あわせた中年夫婦に話かける。美人の女医さんが笑顔で話しかけ・・夫はメーカーを解雇され、妻はアパレル関係の企業でリストラされ、昼から手持無沙汰でタバコを吸っている。
「今の首相は、単にメルケルやEUの意向を伝えるメッセンジャーに過ぎない。それに、いくら緊縮政策強化といっても、こっちも人間なんだから、切り詰めるにも限界があるよ。今はまだ蓄えが残っているけど、いずれ使い果たしたら、あとは生活保護所帯になるだけ。国から月500ユーロ(約5万円)支給されるけど、それにも所得税がかかるんだぜ。税引で400ユーロほどさ。夫婦揃って路上生活だけは御免だね。メルケルは人間としての尊厳より、財政規律を重んじるのかね。」
現地で直接、強い目力で語られると、一言一言が寒風とともに沁みる。
女医さんも語る。
「このままゆくと、どこかで臨界点が来るわよ。そこでriot(暴動)が起きる。既に昨年、アテネの中心地シンタグマ広場で、3か月ほど市民の怒りの占拠運動があったの。私のボーイフレンドは、巻き込まれて眼に催涙弾をくらったわ、それでも、まだ序口。」
次に入ったのが、We Buy Goldという看板の金買い取り店。
「メルケルがどう言おうと、今やキャスティング・ボードを握るのはこちらだ。我々が払えないといってデフォルトになり、一番困るのはドイツのほうだろう。
アクロポリス神殿を見たかい。改修中だろ。あれは、いよいよとなったら、究極の担保物件だからね。今のうちにお化粧直しして、担保価値上げておかねば。有事の金より世界遺産(笑)。」
後で女医さんと話した結論は、ギリシャ国内の二極化。
娘たちにお小遣いあげる余力のある勝ち組は、昔からの蓄えが未だ残る。企業でも一握りの勝ち組が、買収で更に事業拡大。一方、負け組は蓄えも尽き、まさにその日暮らしの危機。この格差は拡大の一途。
そして、ドイツとともに警戒されているのが中国。
「中国がギリシャの港を買い始めた」という話を3回聞いた。
確かに欧州への入り口として、地政学的には重要なロケーションである。
ロシアも静かに存在感を強めている。伝統的な南下政策として、当然の動きであろう。
ギリシャのユーロ離脱の可能性については、エコノミストは強く否定するが、選挙民レベルでは失うものがなくなったときに、極論に走りかねない危うさを強く感じた。
今や、市場のセンチメントが国民生活をも決める時代なのか。(中略)
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