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IMF:12年世界経済成長見通し下方修正−欧州はリセッション入りへ  白川日銀総裁:現局面では円高・ユーロ安の悪影響に十
http://www.asyura2.com/11/hasan74/msg/733.html
投稿者 ts 日時 2012 年 1 月 25 日 02:49:27: kUFLMxTYoFY0M
 

市場は「知ってた」

http://www.bloomberg.co.jp/news/123-LYADUK0D9L3501.html
 1月24日(ブルームバーグ):国際通貨基金(IMF)は24日発表した最新の世界経済見通し(WEO)で、世界経済の成長率予想を引き下げた。ユーロ圏は「景気後退(リセッション)」入りし、中国とインドでは成長が鈍化すると見込んでいる。

  IMFはWEOで、2012年の世界の経済成長率を3.3%、13年を3.9%と予想。昨年9月時点の前回予測はそれぞれ4%、4.5%だった。ユーロ圏については、今年「緩やかなリセッション」に入る可能性があるとし、マイナス0.5%成長を見込む。前回予想は1.1%のプラス成長だった。米国は1.8%と前回予想を据え置いた。

  IMFは「短期的な見通しが著しく悪化した」と指摘し、「ユーロ圏における緊張の高まりと他地域の脆弱(ぜいじゃく)さが世界の回復を脅かしている」との認識を示した。

  IMFは、今回の見通しは欧州債務危機に対するユーロ圏17カ国の取り組み強化にかかっていると指摘。IMFは同危機を「最も差し迫った政治的課題」と言明した。他国への危機波及を阻止するため、欧州政策当局に対して救済基金の規模拡大を要請するとともに、欧州中央銀行(ECB)による支援継続を求めた。

  IMFのラガルド専務理事は23日にベルリンで、「より大きなファイアウオール(防火壁)が必要だ」と発言。「それがないと、イタリアやスペインにように元来債務返済が可能な国までも、異常な調達コストによって支払い危機に追い込まれる恐れがある」と語った。

           中国は8.2%成長

  新興諸国の今年の成長率についてIMFは、「外部環境の悪化と主要新興国での内需の鈍化」を理由に、昨年9月時点で予測した6.1%から5.4%に下方修正した。国別では、中国を9%から8.2%に引き下げ、インドは前回予想よりも0.5ポイント低い7%とした。

  先進諸国の成長率見通しは1.9%から1.2%に下方修正。日本は1.7%と、9月時点の予測から0.6ポイント引き下げた。イタリアとスペインは主要先進国の中で最も引き下げ幅が大きく、イタリアはマイナス2.2%(前回予想プラス0.3%)、スペインはマイナス1.7%(同プラス1.1%)の見通し。

  IMFは、「ユーロ圏の信頼感の維持に向け、ECBは流動性供給を続け、国債購入に全面的に関与し続ける必要がある」と指摘。さらに、欧州で「時宜を得た追加的な金融緩和措置」が取られるよう提言し、先進諸国に協力的な金融政策をより幅広く呼び掛けた。

  財政面での調整余地がある国に対しては、「短期間での過度な財政調整」に警鐘を鳴らした。そうした措置が成長を一段と弱め、市場の信頼を損なう恐れがあるためと説明している。

           「政治の機能不全」

  IMFはこうしたリスクが米国にも存在すると警告し、「政治の機能不全」によって景気刺激的な支出が突然巻き戻される可能性があるとみている。日米「両国ともに、安全な避難先としての地位を当然と考えることはできない」として、中期的な債務削減計画を示す必要があるとした。

  IMFは24日公表した別の財務監視リポートで、先進諸国では「中期的な債務の持続性を確保するため引き続き調整が必要だが、生産と雇用の適切な伸びを支えるペースで実行されることが理想的だろう」と解説した。

  IMFによると、今回の経済見通しは原油相場を現行水準に近い1バレル=99ドルをベースに作成。原油以外の商品相場は今年14%下落するとみている。新興諸国は国内外の需要鈍化への対応に注力する必要があると分析している。

  インフレが抑制され財政に余裕がある中国などの新興諸国は、貧困層向けに支出を増やす必要があると指摘。「多く」の中南米諸国など財政余力が比較的小さい国は、利上げを停止すべきだと提言した。

記事に関する記者への問い合わせ先:Sandrine Rastello in Washington at srastello@bloomberg.net

記事に関するエディターへの問い合わせ先:Christopher Wellisz at cwellisz@bloomberg.net
更新日時: 2012/01/25 00:00 JST

 
 
 

http://www.bloomberg.co.jp/news/123-LYAD010UQVI901.html
1月24日(ブルームバーグ):日本銀行の白川方明総裁は24日午後、定例記者会見で、為替の円高・ユーロ安について「現在のように海外経済の先行きをめぐる不確実性が大きい局面では、日本経済にマイナスの影響を及ぼす可能性に十分注意する必要がある」と述べた。

  白川総裁は「欧州中央銀行(ECB)による大量の資金供給や6カ国の中央銀行によるドル資金供給オペによって資金市場の緊張は幾分緩和する動きも見られるが、全体としては不透明感が強い状況が続いている」と指摘。「欧州ソブリン問題は既に欧州経済の下押し要因となっているが、今後の展開次第では欧州経済のさらなる下振れ要因となることも考えられる」と語った。

  また、欧州の金融機関が資金調達面の不安から資産を圧縮する動きをみせていることについて「現状、新興国経済への大きな下押し要因となっているわけではないが、特に欧州勢が高いシェアを持つ中東向けに加え、アジアなど他地域でも、プレゼンスの大きい貿易金融などの分野において、マイナス面が生じないか注意して見ていく必要がある」と述べた。

  国内景気については16日の支店長会議で「地域によって差はあるが、欧州ソブリン問題の影響などが輸出や生産に及んでいるとの声があった一方、個人消費を中心に景気の腰が意外にしっかりしているとの声も少なくなかった」と指摘。背景として「震災以降抑制されていた消費需要が顕在化しているとか、円高のプラス面が内需に対して薄く広く及んできている可能性があるとの指摘が聞かれた」と述べた。

         円高のプラス面は証明難しい

  白川総裁は「円高のプラス面」についてあらためて問われ、「理屈の上では考えられる」としながらも、「なかなか定量的に証明するのは難しい」と述べた。その上で、円高は「収益や企業マインド、国内から海外への過度な生産拠点の移転等を通じて影響を与える」と言明。「日銀の判断としては、現在のこの局面では円高のマイナスの影響により注意して見ていく必要がある」と語った。

  日銀が金融機関から買い取った株式の売却開始を当初の今年3月末から2014年3月末に先延ばししたことについては「足元の内外の資本市場の状況等を踏まえると、日銀による保有株式の売却は市場に及ぼし得る影響が大きいと判断したことによるものだ」と説明した。

       これからも情報発信を不断に点検

  米連邦準備制度理事会(FRB)は25日の連邦公開市場委員会(FOMC)後に、参加メンバーが予想する最初の利上げの年を示す棒グラフと、同メンバーが今後3年間の年末時点、より長期にわたる適切なフェデラルファンド(FF)金利目標の予想を表すグラフを示す。

  白川総裁は「FRBの新しい方法を論評するのは差し控えるが、日銀としては現在行っている説明の仕方、コミュニケーションが金融政策の透明性や有効性の観点から最も適切と考えている」と指摘。その上で「情報発信の在り方については、これからも不断に点検していきたい」と述べた。

  米国で活動する銀行グループの短期の自己勘定取引禁止などを求める「ボルカー・ルール」については、「日本国債や欧州国債は規制対象から除外されていない。日本国債の取引の2割程度を米国系金融機関が占めており、このルールが厳格に適用されると、日本国債の市場流動性に相応の影響を及ぼす可能性がある」と指摘した。

  さらに、「短期の為替スワップ取引が規制対象になっているので、こうした取引を通じたドル資金の供給が減少し、金融機関のドル資金繰りに影響が及ぶ可能性がある」と語った。

          回復時期は「先ずれ」

  日銀は同日開いた金融政策決定会合で、昨年10月の経済・物価情勢の展望(展望リポート)の中間評価を行い、2012年度の見通し(委員の中央値)について、実質国内総生産(GDP)成長率をプラス2.0%と同月時点のプラス2.2%から下方修正した。

  白川総裁は緩やかな回復経路に復帰する時期について「私もそうだし、政策委員会メンバーどの委員もそうだと思うが、回復の時期が多少先ずれしたと見ている」と言明。その上で「いずれにせよ、経済の見通しは不確実性が非常に高いと見ているので、不確実性の高さを意識しながら注意してみていきたい」と語った。

  2010年代半ばにも日本の経常収支が赤字になるとの見方が出ていることについては「現在の貿易収支赤字は、原発事故に伴う代替的な電源である火力発電の増加、それによる原油やLNGの輸入が量的に増え、価格的にも上がっている影響が大きい。生産能力が短期的に減少したことも貿易赤字要因になっている」と述べた。

  その上で「この傾向が2010年代半ばを展望して定着していくとはわたし自身はみていない。足元の要因はやはり一時的要因だと考えている」と言明。「過去の貿易黒字、経常黒字の結果として対外純資産を蓄積している。そこからの利益、配当収入はかなりの金額に上っている。当面こうした所得収支の黒字は拡大する方向にあるので、2015年を展望して赤字基調が定着するとはみていない」と語った。

記事に関する記者への問い合わせ先:東京 日高正裕 Masahiro Hidaka mhidaka@bloomberg.net

記事に関するエディターへの問い合わせ先:東京 大久保義人 Yoshito Okubo yokubo1@bloomberg.net香港 Paul Panckhurst ppanckhurst@bloomberg.net
更新日時: 2012/01/24 18:10 JST  

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