http://www.asyura2.com/11/hasan74/msg/683.html
Tweet |
TPP推進を図るアメリカの真の目的は、金融、医療、労働、保険など日本の
国内規制を取り払って、1000兆円の個人金融資産などを貪る算段です。
2012年1月18日 水曜日
◆TPP推進論者の議論は“国民を欺く詐術ばかり”と藤原正彦氏 1月16日 NEWSポストセブン
TPP推進論者の議論は、国民を欺く詐術ばかりです。
彼らは当初、農業問題に焦点を当てました。ところが、反対派から農業以外の大問題を指摘されると、今度は開国により東南アジアの成長を取り込むべきだと言い始めました。
しかし、日本は加盟予定9か国のうち米豪ニュージーランドを除く国々と、すでに2国間の自由貿易協定(FTA)を結んでいます。だからTPPにメリットはないと反論されると、新聞各紙は内閣府の試算をもとにTPPの経済効果を「GDPが2.7兆円増える」と報じました。しかしこれは10年間トータルの数字で、1年あたりだと対GDP比で1%の20分の1に過ぎません。
最近は苦しまぎれに「TPPは対中包囲網の役割を果たす」と一斉に言い始めました。これも質の悪い嘘です。中国は14億の人口を持つ世界第2位の経済大国であり、さらに“人質”として100兆円近い米国債を保有しています。
その中国をどうやって囲い込むのか。絵空事にも程があります。今は多くの日本人が嫌中感情を持っているから「傲慢な中国を封じ込めるためだ」と言われれば賛成してしまう。本当に質が悪いのです。
もし実際に中国を封じ込める効果があるなら、中国が黙って見ているはずがありません。尖閣事件でレアアースを標的にしたように、輸出入を制限したり、中国に進出した日本企業に嫌がらせしたりすることもできます。
国益のためなら戦争でもなんでもやる中国人が、TPPを静観しているのは、それが“中国にとってプラスになる”からです。
TPP推進を図るアメリカの真の目的は、日本の非関税障壁の撤廃に他なりません。金融、医療、労働、保険など日本の国内規制を取り払ってアメリカ企業を参入させ、1000兆円の個人金融資産などを貪る算段です。
そうやってアメリカに収奪された日本が国力を低下させていけば、中国にとってメリットが大きいはずです。
また、TPPを楯に高圧的に規制緩和を求めるアメリカに対して、日本国内で反米感情が湧き起こるでしょう。その結果、日米同盟が弱体化する可能性もあります。アメリカに阿ったために、逆に日米関係を損なうことになるのです。
中国の静観は、そこまで読み切った上での判断だと私は思います。
◆【TPP】日本は軽自動車の規格を廃止せよ、アメリカ車の参入障壁になっている-米自動車ビッグスリー★13
【ワシントン=岡田章裕】米通商代表部(USTR)は13日、
環太平洋経済連携協定(TPP)交渉に日本が参加することに対する意見公募を締め切った。
農業、製造業などから100件を超える意見が集まった。
米自動車大手3社(ビッグスリー)で組織する米自動車政策会議(AAPC)は、
日本の自動車市場の閉鎖性を理由に「現時点では反対」と表明し、
参入障壁となっている軽自動車規格については、「廃止すべきだ」と主張した。
今年秋の大統領選を控え、大きな雇用を生んでいるビッグスリーの政治に対する影響力は大きい。
月内にも始まるとみられる日米の事前協議で自動車分野は大きな焦点で、交渉は難航が予想される。
AAPCは、日本独自の軽自動車規格について、「市場の30%を占めているが、
もはや合理的な政策ではない」と批判した。
日本の技術基準や、認証制度などの規制も参入の障害になっており、透明性が必要としている。
1990年代後半からの日本政府の円安誘導政策も、米国車に不利になっていると指摘した。
(私のコメント)
TPPの問題については今のところ下火になってはいますが、分かりやすく言えば日本がTPPに加われば、日本の軽自動車はアメリカの自動車工業会に訴えられて廃止が決定されて、普通乗用車に買い替えされられるようになる。TPPは国際条約だから国内法に優先するものであり、、軽乗用車規格が非関税障壁と認定されれば軽乗用車の規格が廃止されて日本国内でも作れなくなると言うことです。
アメリカの農業、製造業などから100件を超える意見が集まったそうですが、アメリカは日本がTPPに加わるのを待って次々と要求を突きつけてくることだろう。TPP賛成論者はISD条項のことをよく知らず、米韓FTAでもISD条項が問題になっている事を知らない。TPPによって国内法が変えさせられるのだから大きな影響が出るのは必至なのですが、軽乗用車の廃止もその一つに過ぎない。
地方に行けば、ほとんどが軽乗用車が庶民の足になっているのですが、日本の野田総理はTPP加盟に政治生命をかけている。まさに日本国家の自治権をアメリカ政府に献上するようなものですが、TPPは24項目に及ぶ幅広い分野を網羅した条約だ。遺伝子組み換え食品に対する規制も非関税障壁と認定されれば国内法の規制は撤廃されて、遺伝子組み換え食品を食べさせられるようになる。
牛丼を食べるにしても、アメリカ産の牛肉は成長ホルモン入りの牛肉だから、アメリカ人の肥満が社会問題になっていますが、それらも日本の規制で守ることは出来ず、危険なホルモンや薬物が入った牛肉を食べさせられるようになる。このようにTPPとは内政にまで口出しが出来る制度のことであり、日本からアメリカには口出しは出来てもアメリカ政府は相手にしないだろう。
藤原正彦氏もTPPに警鐘を鳴らしていますが、TPP賛成論者のISD条項に対する認識はどうなっているのだろうか? 軽自動車についてもアメリカ側の言うのが正しく軽自動車を廃止しべきだと考えているのだろうか? TPPとはそういう条約であり日本の自治権をアメリカの言いなりになると言うことだ。
藤原氏が言うように、『最近は苦しまぎれに「TPPは対中包囲網の役割を果たす」と一斉に言い始めました。』とTPP賛成論者は言っていますが、米中関係を見れば米中の対立構造など作り上げられた虚構だ。アメリカ経済は中国無しには成り立たない。中国もアメリカ市場無しには成り立たず、米中が対立しているように見えることもありますが、周辺諸国に対する外交トリックだ。
藤原氏は、『そうやってアメリカに収奪された日本が国力を低下させていけば、中国にとってメリットが大きいはずです。』と指摘していますが、米中による日本封じ込め戦略は今でも健在だ。円は1ドル=76円まで釣り上げさせられているのに、人民元はドルにリンクして安く固定されていてもオバマ大統領は中国を為替操作国指定をしません。日本の輸出産業の弱体化が米中にとっての利益だからだ。
日本人が国内で軽自動車に乗れなくなれば、普通乗用車に乗ってガソリン代がかかるようになります。アメリカはいずれ左側通行も非関税障壁だのとか、日本語も非関税障壁だと言い出して英語を公用語にしろと言ってくるかもしれません。アメリカ人は自己主張の塊であり遠慮と言うものを知らない。在日米軍基地も65年も居座ったまま立ち去ろうとはしませんが、TPPまで押し付けてきて日本を好き勝手にしようとしている。
http://blog.goo.ne.jp/2005tora/e/cb56240ecb13de65e872d75d172f6d4f
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。