http://www.asyura2.com/11/hasan74/msg/680.html
Tweet |
http://blog.livedoor.jp/mkubo1/archives/51317199.html
欧州は、いろいろな問題を抱えています。
S&Pによる格下げの問題、ギリシャの債務再編の問題、イタリアやスペインなどの国債の利回り上昇の問題、そして、銀行の健全性の問題などなど、どれもこれも、独立した問題ではなく、連鎖しているのです。
大事なことは、これらの問題は、最近になって、表面化したものではありません。
昨年から、マーケットでは、言われ尽くした問題といってもいいでしょう。
★格付け問題
すでに、独仏スプレッドは、今年の7月から拡大しており、フランスの格下げを織り込んでいたと思われます。
つまり、「AAA」と「AA+」もしくは「AA」の然るべきスプレッド分だけ、独仏10年債の利回りに格差がついています。
ですから、日経新聞が騒いでいるように、「調達コストが上昇して大変だ!」みたいなことはありません。
厳密に言えば、すでに、フランス国債の動きでもわかるように、格下げになることを前提に、国債や株、その他もろもろの金融商品は値段をつけていたはずです。
一言で言えば、「織り込み済み」です。
S&Pの発表で、その予想が実現したわけで、今更大騒ぎするものではないと思います。
★イタリアやスペインの国債利回り上昇問題
確かに、イタリア10年国債は一時期、7.5%まで上昇しましたが、今では、6.5%まで低下しています。
スペイン10年国債も6.5%から5.0%まで低下しています。
これは、ECBのLTROの影響が大きいと思いますが、すでに、手を打っていると考えられます。
もちろん、根本の解決にはなっていませんが、各国の調達コストが低下しているという事実は、ユーロ危機を遠ざけています。
★ギリシャ債務再編問題
デフォルトするであろうという意見が多いようです。
そもそも、ギリシャにお金がありませんので、このままでは、3月20日の国債償還資金145億ユーロが払えないかもしれません。
いろいろ話し合いが難航していますが、最終的にはわかりません。
民間銀行が、そんな強気に出れるほどの状況ではありません。
銀行側が折れる可能性大です(明日から協議再開)。
また、トロイカ調査団も週内に調査を開始します。
ギリシャをつぶす方が、高くつくということはわかっていると思うのですが。
秩序立ててつぶすのかもしれません。
★銀行の健全化
まだ、多くの資産を抱え、資金調達もECBからの生命時装置が必要な状況に変わりはありません。
なんとか、ECBのLTROで一息ついています。
欧州銀は各国政府に20日に資本増強計画を提出しますから、基本的に、レバレッジの解消はいったん終了だと考えます。
これは、様々な資産価格へプラスの要因として働きます。
ちょっと長くなりましたが、懸念はあるものの何とかしのいでいるのです。
ギリシャ問題が、目先として、一番、厄介ではありますが、その割には、欧州の株価は、順調に上昇しています。
年初来でも、ドイツは7%以上UPですよ。
株式市場では、ユーロ危機なんて、感じていません。
昨年10月とは、基本的に異なるのです。
やはり、ユーロ安による景気回復期待が大きいのでしょう。
ドイツ在住の方と話しても、景気は良いと言っていました。
あと、銀行システムが、崩壊の瀬戸際から立ち直りつつあります。
★結論としては、悪い話が出ているけれども、株価は強いということです。
ユーロ危機なんて、気にしていないような勢いです。
であればこのユーロ安、ECBが金融を緩和している要因が強いかもしれません。
ドイツにしてみれば、金融緩和→通貨安→景気回復 とお決まりコースだと思われます。
ギリシャが気がかりではありますが、この株高は無視できません。
しかも、銀行株も上昇しています。
株価が勘違いをしていることもありますが、素直に株価の先行性に従ってもいいのではと思います。
ギリシャに関しては、秩序立てて処理すると考えているような気もします。
**********************************************************
■米国銀行株指数の上昇・・CDS上昇は米独日の国債暴落などとは無縁
http://blog.goo.ne.jp/yamahafx/m/201201
米国の好調さと欧州の問題点が対比される相場となっている。米国の指標にはいいものが増えているが、銀行株指数もP&Fで上昇シグナルを出してきている。11日にダブルトップで上昇サインとなり、また週足でもMA40を半年ぶりに上回っている。欧州不調を反映して、米国10年債利回りはまた1パーセント台に下げているが、全体として米国は強いことは否めないだろう。
為替的には円の動きが再注目だ。まだまだ円買いは強いが、日本のCDSの上昇を材料にむしろ円売りの仕掛けがある可能性もあり、ドル円が1月2月で、最安値を更新する(超円高)可能性はきわめて少なくなってきたと思う。
★なお、円安がらみで、日本のCDSの上昇から、すわ、国債暴落と、はやす向きもあるようだが、これは絶対にないと考えている。
まず、日本の長期国債の利回りのチャートを見ても、急激な上昇に移るテクニカル的要因がまったくないことがあげられる。また、ファンダメンタルから見ても、いわゆる政府の借金はきわめて大きいものの、民間の持つ経済的余力が、ギリシャなどとは比較にならない。貿易収支は赤字になっても、すでに海外からの収益が利子などで入ってくる構造ができているので、経常収支は余裕で黒字であり、その額は膨大だ。政府の赤字は、民間の黒字によって将来何らかの形(インフレや税収の増加等)で埋められるという見込みがあれば、国債暴落とはならないはずだ。
★その点で、米国・ドイツ・日本の三つの国に関しては、国債暴落などとは無縁であると断言できる。
ただ、市場の一時的なモーメントで、国債利回りが上昇する時期はあってもおかしくなく、その時にはそれなりの混乱がある可能性もある。個人的には、日本の政府赤字は、今後数十年続くだろうインフレによって徐々に解消されていくと考えている。
***********************************************************************
■S&P、ユーロ圏の地方自治体・公的機関・金融機関など近く格下げ・・S&Pの暴走やまず!!
http://jp.wsj.com/Finance-Markets/Finance/node_376692?mod=WSJChildSection
格付け会社スタンダード&プアーズ(S&P)は、先週13日にフランスを含む9カ国のユーロ圏加盟国を格下げしたことに伴い、向こう4週間でユーロ圏の地方自治体や政府関係機関、金融機関の格下げが相次ぐと明らかにした。
**************************************************************************
■欧州の短期債入札は好調・EFSF格下げも需要旺盛・・見透かされている「ユダヤ格付け」テロ
http://jp.wsj.com/Finance-Markets/Foreign-Currency-Markets/node_376697?mod=WSJFeatures
大きな注目を集めた17日の欧州の国債入札は順調に消化され、スタンダード&プアーズ(S&P)による一連の格下げの影響をはねのけた。
*******************************************************
■米司法当局、S&Pへの調査を強化―金融危機時の証券格付けで
http://jp.wsj.com/Finance-Markets/node_376340?mod=WSJFeatures
米司法当局は、金融危機を招く一因となった住宅ローン関連証券の格付けに関して、スタンダード&プアーズ(S&P)に対する捜査を強化している。
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。