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イラン: 次の戦争はワシントンの政治課題に載っている・・戦争と金融詐欺の米国を哂う中国
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投稿者 尚林寺 日時 2012 年 1 月 17 日 17:19:52: JaTjL5JPya4go
http://eigokiji.cocolog-nifty.com/blog/2012/01/post-f57f.html
アメリカ政府がイラン攻撃を準備しているのが見えないのは目の不自由な人だけだ。ミシェル・チョスドフスキー教授によれば、“対イランの積極的な戦争準備(イスラエルとNATOが関与する)は、2003年5月に開始された。”http://www.globalresearch.ca/index.php?context=va&aid=28542
ワシントンの対イラン戦争準備が、イランが核兵器を持つのを阻むことと無関係なのは明々白々だ。そこで、戦争準備、一体何のためなのだろう?
小生の判断では、アメリカ政府の戦争準備は三つの要素が動因だ。一つは、アメリカに、世界の覇権を獲得するため、優勢な軍事的・経済的立場を利用することを要求するアメリカ政府が奉じているネオコン・イデオロギーだ。この狙いは、アメリカの思い上がりと、それが仕えている権力と利益には、魅力的なのだ。
二つ目の要素は、パレスチナ人と、南部レバノンのヒズボラに対するあらゆる支持を抹殺したいというイスラエルの欲求だ。イスラエルの狙いは、パレスチナの全てと、南部レバノンの水源の掌握だ。イランを抹殺すれば、イスラエル拡張に対する全ての障害物が取り除かれる。
三番目の要素は、エネルギーに対する中国のアクセスを支配することによって、軍事的・経済的大国としての中国の勃興を勃興を防ぐか遅らせることだ。
東部リビアにおける中国の石油投資こそが、アメリカと、そのNATO傀儡諸国による、対リビアの突然の動きを引き起こしたのであり、アフリカの他の場所における中国の石油投資こそが、ブッシュ政権が、中国の経済的影響力に、アメリカ軍の影響力で対抗することを狙って、アメリカ・アフリカ軍を創設するに至った理由だ。
中国は、イランには、かなりのエネルギー投資をしており、中国の石油輸入のかなりの割合はイランからのものだ。中国から、石油への自由なアクセスを奪いとるのは、中国の自由を奪い、封じ込めるワシントンの流儀だ。
現在我々が目の当たりにしているのは、日本の真珠湾攻撃を引き起こした1930年代のワシントンの対日政策の再演だ。
西欧における日本の銀行預金は差し押さえられ、石油と原料に対する日本のアクセスは制限された。目的は日本の勃興を防ぐか遅らせることだった。結果は戦争だった。
アメリカがふけっている傲慢さにもかかわらず、ワシントンはペルシャ湾のアメリカ第五艦隊の脆弱性を理解しており、イラン核攻撃の口実を得るため以外には、艦隊と20,000人のアメリカ海軍軍人を失うような危険を冒すまい。
対イラン核攻撃は、中国とロシア両国に、自分たちも同じ運命に会わされかねないと警戒態勢を取らせるだろう。
結果的に、世界は、米ソにらみ合いの相互確証破壊に存在していたものより、より高い、核戦争アルマゲドンのリスクに直面することとなろう。
ワシントンは、我々全員を、わけのわからない世界に引きずり込んでいる。
ワシントンは“アジア-太平洋”と南シナ海は“アメリカの国益”の範囲であると宣言した。これは一体どういう意味だろう? これは中国が、メキシコ湾と地中海は中国の国益の範囲だと宣言するのと同じ意味だ。
突き詰めて考えれば、ワシントンの高圧的発言は、ワシントン最大の債権者に対する、馬鹿げた、要領を得ない挑発に過ぎない。ワシントンの愚かさが、ワシントンとイギリスとヨーロッパの傀儡達が中国の銀行残高を差し押さえ、中国が持っている1兆ドルの米長期国債を引き受けることを拒否すると、中国に懸念させたらどうなるだろう?
中国は預金残高を弱いアメリカ、イギリスや、ヨーロッパの銀行から引き出すだろうか?
中国は、まず最初に、核兵器ではなく、手持ちの米長期国債1兆ドルを一気に売り払うことで攻撃をしようと決断するだろうか?
その方が戦争よりも安あがりだろう。
連邦準備金制度理事会は、それで国債を買うために、急いで更に1兆ドル印刷しなければならなくなるだろう。さもなければアメリカの金利は急上昇するだろう。新たに印刷された紙の1兆ドルで、中国は何をするだろう?
連邦準備金制度理事会が、新たに印刷されたアメリカ通貨を買い占めるためのユーロ、イギリス・ポンド、日本円、スイス・フラン、ロシア・ルーブルや、中国元を印刷することはできないので、私の考えでは、中国はそれを全て、一気に通貨市場に投げ捨てるだろう。米ドルは下落しよう。
今や海外への外注のおかげで、アメリカ人が消費するほとんど全てのものを含むわけだが、アメリカの輸入品価格は上がるだろう。ワシントンで彼らに対する圧政を行う連中に、一層の愛情をこめながら、追い詰められた90%の人々が更にこてんぱんにやられる。アメリカ以外の世界は、核戦争を予期して、ワシントンが主要標的になるだろうと考えて、ドルから逃げるだろう。
もしミサイルが発射されなければ、翌日アメリカ人は破綻した第三世界の国家で目を覚ますことになる。もしミサイルが発射されたら、目覚めるアメリカ人はほとんどいるまい。
我々アメリカ人は、こうした全てが一体どういうことなのかと自問自答する必要がある。我が国の政府はイスラム教、ロシア、中国、イランに対し、一体なぜこれほど挑発的なのだろう? どんな目的、誰の目的に役立っているのだろう? むろん我々のためにはなっていない。
わが国の破綻した政府が、この期に乗じて、イラクやリビアの様な無防備な国々にではなく、中国とロシアに更なる戦争を始めることで、一体誰が利益を得るのだろう?
ワシントンのまぬけどもは、なぜロシアがミサイル基地とレーダー・システムで包囲されているのかを、ロシア政府が知らないとでも思っているのだろうか。ワシントンの能なし連中は、ミサイルはイランに向けられているというアメリカの嘘に、ロシア政府が乗せられると本気で信じているのだろうか? 、フォックス“ニュース”をぼうっと見ているアメリカ人の大馬鹿者しか、本当の問題が、イランの核兵器である、などとは信じまい。
ロシア政府は、一体いつまで、CIAの隠れみの、全米民主主義基金が、プーチンの党が勝利するあらゆる選挙に抗議行動を組織し、いかなる証拠もない主張とは言え、間違いなく、気前良く資金をくれるワシントンの為の、選挙は今後も不正だろうし、これまでも不正だったというプロパガンダを提供する、ウラジーミル・カラムルザ、ボリス・ネムツォフやアレクセイ・ナヴァルヌィの類が率いる野党に資金提供をして、ロシアの選挙に干渉するのを許容し続けるのだろう?
アメリカでは、そのような活動家は“国内の過激派”だと宣告され、手荒な扱いを受ける。ファシスト・アメリカでは、反戦活動家さえ、FBIに家宅捜査され、大陪審審査を受ける。
これが意味するところは“ロシアという犯罪国家”はアメリカより、あるいは、それを言うなら、ファシスト・アメリカのヨーロッパ傀儡諸国やイギリスよりも寛容な民主主義なのだ。
我々はどこに向かおうとしているのだろう? 核による破壊に向かいたくなければ、アメリカ人は目覚めなければならない。ワシントン、つまり“代理の政府”は、ごく少数の強力な既得利権者達で構成されている。アメリカ人ではなく、こうした私的権益がアメリカ政府を支配しているのだ。
それが、アメリカ政府することなすこと全てがアメリカ人には恩恵を与えないという理由だ。
今回の大統領候補者の群は、ロン・ポールを除き、支配者側の権益を代表している。戦争と金融詐欺が、唯一残されたアメリカ的価値観だ。
アメリカ人はまたしても、来る不正選挙に参加し、少数者によって支配する“民主主義”に輝きをあたえるのだろうか?
テレビを見るのは辞めよう。新聞を読むのは辞めよう。お金を使うのは辞めよう。こうしたことのどれかをすれば、悪を支持することになるのだから。
Paul Craig Roberts
記事原文のurl:www.paulcraigroberts.org/2012/01/11/the-next-war-on-washingtons-agenda/
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