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こんなものでは済まないユーロ安
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2012/1/16 日刊ゲンダイ
2月に3度目の量的緩和策
昨年12月28日付の当欄で、欧州中央銀行が円換算で50兆円規模の量的緩和に踏み切ったため、「年内にも1ユーロ=100円を割り込むユーロ安が起こるかもしれない」と書いた。案の定、30日に1ユーロ=98円台までユーロは急落したが、ユーロ安はこんなものでは済まない可能性がある。というのも、2月末にもう一度、12月と同様の量的緩和政策を行う予定だからだ。
欧州中銀の大規模な量的緩和策(QE)は来月で3回目となる。米国風にいうなら「欧州版QE3」だ。実は、09年6月に欧州版QE1を行っているのだが、その直前のユーロ相場は1ユーロ=130円台後半だった。翌月にはそれが126円台まで急落し、その後少し戻すものの、1年後には107円台まで20%以上も下落している。欧州版QE1の規模は当時のレートで約60兆円。つまり、欧州中銀が60兆円分のユーロを刷って市場にバラまいたといえるが、これは1年ですべて回収されている。
昨年12月のQE2の規模は約50兆円で、これは3年後に全額回収される見通しだ。そして、2月に行われるQE3も期間は3年で、国債などの担保がある限り無制限で銀行に貸し出されるスキーム。やはり50兆〜60兆円規模になると予想される。つまり、2年半前に60兆円のユーロをバラまいて、ユーロ相場が20%超の下落になったということは、今回その2倍近いユーロをバラまく予定になっていて、対円でわずか5円程度のユーロ安で収まるとは到底思えないのだ。2年半前と現在では、欧州債務危機の深刻さが違うものの、想定外のユーロ安が起こる可能性がある。
(経済ジャーナリスト・山本伸)
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