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金融政策によるインフレは起こすことも制御することも困難であり、
仮に為替安を通じてインフレになり。雇用と景気を回復させる効果はあっても、
それは小さく、資産逃避とインフレによる国民生活の窮乏効果の方が大きいという主張は、
過去の米国の緩和の結果を見てもれば明らかだろう
ただ、日本の不況の場合、人口の超少子高齢化だけでなく
競合する海外の労働者の生産性上昇による賃金引き下げ効果もあるので、
はっきり言って短期間で解決できる見通しは低いだろう
デフレが解決した時には、資本逃避で、ひどいインフレと高失業率になるという形で、今後、数十年にわたって
若年層を中心に日本人の生活水準が低下していくと見るのが妥当か
http://t.co/IfXoBpiU
インフレを起こしても景気が良くならない理由
2012/01/11 (水) 14:20
貴方は、中央銀行がインフレを起こすことができたら景気がよくなると信じますか?
「それは、どこの国の話?」
まあ、今の日本においてとしましょう。今、日本で日本銀行がインフレを起こすことに成功したら、景気はよくなるのか?
「というよりも、日本銀行がインフレを起こすことが可能なの?」
どういうことでしょう?
「だって、日本銀行は貨幣の価値を維持することが任務であって、インフレを起こすことはその任務に反することになるし、また、仮にマイルドなインフレを起こすことが日本銀行に認められるとしても、日本銀行は国債の直接引き受けなど禁止されていることだし‥手段が限られている」
そうですね。ところで、10年以上も前の出来事を憶えておいででしょうか? ハヤミユウさんという、タレントさんと同じ名前の方が日銀総裁を務めていたときの話です。日本銀行がゼロ金利政策を早々と停止したことがきっかけとなり再び景気が悪化し‥そして、日銀バッシングが起きたことを。景気が回復軌道に乗るまで金融緩和を続けるべきだったのに、何故ゼロ金利政策を止めたのか、と。
まあ、そういうことがあって、一転して日本銀行は心を入れ替え、皆さん覚えているかどうか知りませんが、量的緩和政策に乗り出した訳です。しかも、それまでタブーとされていた株式の購入なども行い‥そして、インフレターゲットこそ採用しませんでしたが、心のなかではマイルドなインフレが起きることを日本銀行は切に希望していた訳なのです。
しかし、どんなことをしても‥そして、何年たってもインフレは起きなかった。
だから、景気を良くするためにインフレを起こせばよいという人に対しては、先ず、どうやってインフレを起こすのですか、と問いたい。
さあ、貴方がリフレ派だったとしたら、インフレを起こすために何をするか?
「お札をどんどん刷る」
そして?
「さらに刷る」
お札を刷っただけでインフレになるのでしょうか?
「もちろんお札を刷ったら、市中にそれを放出する」
お札を市中に放出するとは?
「だから市中銀行にお金が行き渡るようにし‥そして、それを経て実体経済にお金が回るようにすればよい」
でも、なかなかそれが実現しない。世の中不景気で、経営状態が良い企業が少ないとなれば、
なかなか市中銀行もお金を貸したがらず、そうなると簡単にお金の量が増えることもないのです。
「ヘリコプターから撒けばいい」
本気で言っている訳ではないのですよね。要するに、子供手当などのような補助金や支給金を
国民に配ればよいということですよね。ただ、そういうことをするとなれば、それは日本銀行の仕事ではなく、政府の仕事になるのです。そして、財源に限度のある政府としては、財源を確保するために国債を増発し、そしてその国債を日本銀行にどんどん引き受けてもらうような措置が必要になるのです。
しかし、今の財政法は、日本銀行による国債の直接引き受けを禁止しているのをご存知でしょうか?
だから、そもそも、仮にインフレを起こして景気を良くする政策を採用したくても、それを実現する
には、日本銀行の尻を叩くだけでは不十分で、先ずは財政法の規定を改正したうえで、政府がこれからも国債を増発し、そしてそれを日本銀行が直接引き受けるようなことが必要になる訳なのです。
従って、そもそもインフレを起こして景気を良くすべきだという考えをお持ちの方は、今後益々国債の発行残高が増えることになっても、それを認めるという立場に立つ必要があるのです。
貴方は、今の日本がこれから先も益々借金を増やすべきだとお考えなのでしょうか?
まあ、ここまでくると、インフレを起こして景気を良くするという考えは支持できないと感じる人も
増えるでしょう。
ただ、そうは言っても根強いリフレ論者がいるのも事実です。そこで、仮に財政法を改正し、そして、政府と日本銀行が一体となってインフレ政策を追求することになったと仮定することにしてみましょう。
そうなったら、日本の景気は良くなるのか?
結論からいって、私はそう簡単に景気がよくなるとは思わないのです。
では、インフレが起きると景気が良くなると考える人は、何を根拠にそう言うのか? リフレ論者の親方は、ノーベル経済学賞を受賞したクルーグマン教授と言っていいでしょう。
彼は、何故インフレが起きたら景気がよくなると考えるのか?
インフレの反対のデフレが起きている状態では、物価が基調的に下がることが分かっているので、人々はなるだけモノやサービスの消費を先延ばしにする傾向がある。何故ならば、そうした方が安く購入することが可能になるからだ、と。つまり、物価が下落基調にある場合には、人々は消費を先延ばしにしがちであるので、益々景気が悪くなる。だから、景気を良くするには、その反対に物価が上がるような状況を実現すれば良い。物価が上がることを人々が予想するようになれば、物価が上がる前に購入しようとするから、そうなれば消費が活発になり、景気は回復する筈だ、と。
ここまでの話は理解できたでしょうか?
では、ここで再び質問したいと思います。物価が上がるような状況が続けば、景気はよくなるのか?
私は、そもそもマイルドなデフレが続いた日本においても、そのことが原因で消費者が消費を先延ばししたというような要素はそれほど大きくなかったと信じているのです。例えば、パソコンや薄型テレビの価格が時間の経過とともに下がる傾向にあることを察知していたと思われる我々、日本の消費者は、そのことが原因でパソコンや薄型テレビの購入を先送りにしたのか?
そんなことは殆どないと言っていいのです。まただから、これから先、物価がマイルドに上昇する
ようになったからと言って、モノの購入を前倒しする効果も小さいというべきであるのです。
もし、我々消費者が、モノの購入を急ぐことがあるとすれば、それはこれから先も相当の期間、必要な物資の供給が危ぶまれるというような状況があるときに限られるでしょう。では、今の日本で、そのようなことが起きる恐れがあるのか? 我々の生活に必要な物資の供給が危うくなることが予想されるのか?
これが、経済発展が不十分な国の場合であれば、そんなことも考えられない訳ではないのですが、我が国は十分な供給能力を有し、しかも、仮に国内の供給体制に支障が生じたとしても、海外から必要な物資をいつでも好きなだけ輸入することができるのですから、供給不足が将来発生するようなことは、殆ど考えられられないと言っていいのです。だとすれば、幾らインフレが起きたとしても、人々が買い急ぐような行動に出ることは考えられないでしょう。
まあ、その点で誤解する人がいるとすれば、通貨の供給量が多くなって起きるとインフレと、供給不足が発生して起きるインフレを混同しているということではないでしょうか?
リフレ派の教えに従って、仮にインフレを起こすことができるとしても、それは単に通貨の供給量が多くなって起きるインフレに過ぎず、供給不足が原因のインフレではないのです。従って、通貨の供給量が増加して起きるインフレの場合には、供給不足が起きる訳ではないので、消費者が購入を急ぐ必要もそれほどないというべきなのです。
まあ、ここまで私が言うと、では、何をすればいいのだ、何時も否定的なことばかり言って、という
反論が予想されるのですが、私が言いたいのは‥現在の日本の不景気の原因は、少子高齢化の進行で若い世代の人口が急減していることにあるのですから、先ずは、人口の減少を食い止める政策を打つことが先決であり、そのうえで、日本の技術力の強化を図ることが必要であるということなのです。
金融政策に過度に依存する姿勢はそろそろ止めたら如何でしょう?
以上
景気回復にインフレが必要か? | 小笠原誠治の経済ニュースに異議あり!
2011/10/08 (土) 12:41
Does the economy need a little inflation? というタイトルのニュースがnprで流されていました。インフレと景気回復の関係について解説しています。ただ、そのままでは意味が伝わりにくいところもあるので、内容を分かりやすくアレンジしたうえで日本語でポイントをお伝えします。
• エコノミストたちの間では、景気を回復させるために何かをする必要があるという点では、共通認識ができている。そうした手段のなかには、インフレを起こすことが肝要だという意見もある。
•ハーバード大のケン・ロゴフ教授は、これまでの連銀の政策では効果がなく、もっとインフレを起こすような政策を実施すべきと主張。インフレが起きれば、消費を刺激し、投資も活性化されるし、住宅価格も上がることになるだろう、と。
•何故、インフレが起きれば、消費が刺激されるのか? それは、価格が低下するのをもっと待とうという消費者が、価格が上がるようになると、消費を先延ばしするのを止めるからである。また、インフレになれば、借金をしている企業や家計の金利負担が軽くなるからである。
•ロゴフ教授は、1930年代の大恐慌のようにならないためにも、インフレを起こすことが必要だと主張。では、連銀は何をすればいいかと言えば、例えば、インフレ率が5%に上昇するまではお札を刷り続けることを宣言すべきだ、と。
•このロゴフ教授の主張は、7年前バーナンキ氏が日本に対し勧めた政策でもある。
•こういった主張に反対しているのは、テーラー・ルールで知られるスタンフォード大のテーラー教授である。彼は、現在の米国にとってインフレ政策は適当でないと言う。何故ならば、現在のアメリカは、以前の日本と違い、物価は年率2%程度で上昇しているからである、と。
•テーラー教授は、一時的にインフレを起こして景気を良くしようとしても、それは都合のいい考えに過ぎず、実際にインフレが起きればそれは必ず長期化し、今度はインフレを抑えるために金融の引き締めが必要になるが、それには大きな痛みが伴うと言う。ボルカー議長の時代にそういうことが起きたことを忘れるべきではない、と。
•実際、ボルカー氏も、最近、インフレ政策に反対する記事を投稿している。ボルカー氏が懸念することの一つは海外との関係である。具体的には、インフレが起きればドルの価値が低下することになるが、そうなると米国債を保有している海外の投資家が大損をし、資本の海外逃避が起きるおそれがある、と。
•インフレが起きて、ローンの借り手の負担を軽くするという手段は、逆に言えば、お金を貸している人にとっては痛手になることなので、米国債の信用度が落ちる可能性がある。
ということで、割と中立的な立場で、インフレと景気回復について論じている訳ですが、まあ、私は、ロゴフ教授やクルーグマン教授のような考えは、どうしても支持できないのです。どう考えてもボルカー氏の言っていることに分があると。
インフレになって、米国債の価格が暴落すれば、米国政府は大慌てすることでしょう。インフレになっても失業率が低下することがなければ、失業という問題にさらにインフレが加えられるだけの話で、国民の怒りは頂点に達することでしょう。
以上
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