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2008年7月23日、1ユーロ = 170円に迫る史上最高値をつけました。あれから4年弱、2012年1月、ユーロは100円を割り込みました。
「行き過ぎだ!」 「異常だ!」という声もありますが、本当にそうでしょうか?いまのユーロ円相場の水準が適正なものかもしれません。
「為替は購買力平価で決まる」
おにぎりのように商品やサービスを買う通貨のチカラを「購買力平価」と言います。為替レートというのは、どれだけの商品やサービスが買えるか(購買力平価)に連動することになります。
じつは、購買力平価でみてみると1ユーロ=90円台は適正値なのです。
「購買力平価でユーロを眺める」
チャートをみてください。購買力平価(企業物価)を緑色の線であらわしています。
2011年8月時点の購買力平価が「約97円」です。現在の為替水準です。
今までが理論値から乖離していて、欧州危機によってこれまで必要以上に嵩上げされていたユーロ人気がとれて適正値に戻ってきたと考えられます。
「2008年のユーロ高はどうなっていた?」
すこし見にくいのですが、2008年のユーロ最高値のときはどういう状況だったかを見てみます。「紺色」の線が為替相場の価格です。右肩上がりでした。「緑色」の線が購買力平価(企業物価)です。こちらは右肩下がりです。2008年7月が最大の「乖離」地点となっています。2008年のユーロ高相場こそが異常だったわけです。
このあと、ユーロは大きなうねりを見せながら円高ユーロ安方向へ是正されていきます。極端な異常値の解消にむけた流れとも見えます。
「今後のユーロ相場はどうなる?」
マーケットが決めることですから私にはわかりませんが、時計の振り子のように次は「行き過ぎた円高ユーロ安」になることをシナリオのひとつとしてみておくべきでしょう。一人の投資家としてはそれを想定した上で、投資行動を起こします。日本企業は北米工場などけっこうドルに対する円高抵抗力は強いのですが、ユーロはそこまで強くありません。さらなるユーロ安が欧州で活躍する優れた日本企業も含めて苦戦を強いることになるでしょう。しかし、一方でユーロ安が欧州企業の買収などビジネスチャンスが広がることもまた事実です。
購買力平価と為替の関係に興味をもった方はコチラをどうぞ。
過去参考記事:高金利通貨は下落する
チャート引用元:公益財団法人国際通貨研究所HP
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