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ユーロの崩壊、死、その終焉・・それでも、ドイツはユーロ失敗を懼れていない
http://www.asyura2.com/11/hasan74/msg/486.html
投稿者 尚林寺 日時 2011 年 12 月 20 日 08:24:34: JaTjL5JPya4go
 

http://rockway.blog.shinobi.jp/

ヨーロッパの財政・金融問題は土壇場にまで来ている。何か大きなことが起きない限り、間違いなくユーロの崩壊、死、終焉が来る、と見られている。

それはまた、アメリカの金融にも多大な影響を与えるし、中国のバブル崩壊と合わせて、来年以降は全世界が大混乱に見舞われる可能性が高まってきている。

これは、残念ながら、新しい人類の世界を生み出すための、生みの苦しみともいうべきことであり、避けて通ることはできない相談である。ただし、被害を最小限にとどめることはできるはずだ。

今から起きようとしていることは、金融資本主義ともいうべき、今の世界のシステムそのものの崩壊につながる事象であり、それはまた、今までの人間の生き方そのものが問われる事態でもあるのだ。

金(かね)が金を生み出し、その金が物を支配し、物に依存して生存している人間そのものを支配してきたのが、この金融資本主義である。だから、そのようなシステムは崩壊せざるを得ないし、崩壊しなければ、新しい世界が開かれることはない。恐らくは崩壊と並行して新しい世界が生み出されていくことが望ましいのだが・・・つまりソフトランディングである。

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●ユーロの崩壊、死、その終焉
http://theeconomiccollapseblog.com/archives/the-collapse-of-the-euro-the-death-of-the-euro-and-the-end-of-the-euro
【12月15日 The Economic Collapse】

ユーロは最初から失敗するようなプロジェクトだった。今我々はそれが始まっているのを目撃している。本日、ユーロはドルに対して11か月ぶりの安値を記録した。これを書いている時点で、ユーロの対ドルレートは1.2983ドルだ。7月では1.45ドル強だった。パニックが金融市場を席巻する中、ユーロはこの三日間で3%下落した。しかしこれは始まりに過ぎない。ユーロが1.20ドル以下に落ちれば、アナリストたちはユーロ崩壊を語りだすだろう。ユーロがドルと等価となれば、世界のメディアの一面ではユーロの死だと大騒ぎをすることだろう。しかし、ヨーロッパの金融システムが崩壊すれば、実際にユーロの終焉を目撃することになろう。それは実際起こりうることである。ユーロ圏は、今の構造からはうまく機能しないのだ。17の異なる国家が17の異なる財政、17の異なる税制、17の異なる経済政策を持っていて、それらをいっしょくたにして機能させようとしても無理なのだ。ユーロは失敗するべく生まれた通貨である。そしてドイツのような大きな国家がユーロ圏を出ると決めれば、ゲームオーバーとなる。

ユーロが調子悪い、というレベルではない。過去6か月の対ドルレートをチェックしてみるべきだ。実際のところは、ユーロ崩壊はすでに始まっている。

多くの投資からはこの傾向が継続するとみている。現在のところ、莫大な資金がユーロは更に下落するという方向に掛けられている。

世界中で金融の専門家らは、ユーロがどこまで下落するか考えている。MIMCOのポーロフォリオ・マネージャーのスコット・マザーは、ユーロはこれからもずっと下落すると考えている。

「来年にはドルと等価になるということは確実だ」。勿論、世界の中央銀行はある時点でユーロの価値を確保するため共同介入するかもしれない。この種のことは過去にあったことだ。しかしそのような支援も一時的なものだろう。

中央銀行は市場を操作できる、しかし、最終的には長期的なトレンドは変わらない。ヨーロッパ債権利回りに何が起きているかを見るだけで十分だろう。

欧州中央銀行がすでにヨーロッパ国債を買い取ることで2740億ドルを費やしたが、ヨーロッパ債権利回りは再び上昇している。

ユーロの死を阻止するため更なる努力がなされるだろうが、これは風につば吐くようなもので無駄に終わるだろう。

クラッカージャック・ファイナンスに掲載された最近の記事はユーロの持つ基本的問題を指摘している・・・

ユーロ圏の欠陥構造問題が今や完全に白日の下に晒された。
17か国で作るブロックは共通通貨を採用し通貨政策を中央銀行に任せた。しかしながら、17の主権国家は、相対的なアドバンテージ、産業、負債レベル、利率、財政赤字、労働市場規制、税制を持っている。これらすべての差異を考慮すれば、ここ10年以上現在の構造のまま存続したということは驚くべきことである。ギリシャはユーロに加盟しなかったら、現在の経済的不況に入ることはなかっただろう。しかし今や、10万の仕事が無くなり、3分の1の人々が貧困の中に生活している。

この危機が残りのヨーロッパ諸国に拡大することで、ヨーロッパ金融システムに巨大なストレスを与えていくことになる。多くの人々は、待ち構えている困難をユーロが乗り越えることはできない、と考えているのだ。

以下は、クレディスイスの確定利付き債リサーチグループからのレポートからのものである。

「我々はユーロの終末の段階に突入したようだ。これを乗り越えることは簡単ではなく、★ヨーロッパの国債市場の閉鎖を阻止するためには、おそらくは1月中旬までに何か突拍子もないことが起きる必要性がある。この債券市場の閉鎖が起きれば最強の銀行でさえ取り付け騒ぎが起きるかもしれない」

だから、我々はユーロの終焉を見ることになるかもしれない。その内わかることだ。ただし、一つのことだけは確かだ。ヨーロッパの状況は日増しに悪化している。

ギリシャでは、2011年開始以来、全ての銀行預金のほぼ20%がおろされている。もしもまだギリシャの銀行にお金を預けていたら、取り付け騒ぎが悪化する前に、何とかしたいと思うだろう。

本日、ドイツで2番目に大きい銀行が救済が必要だと判明した。以下はスカイ・ニュースの記事からだ・・・

ドイツで2番目に大きな銀行であるコメルツバンクが、各国政府に対する貸付金のためにデフォルトに陥るのを防ぐための資金が必要であると監査官が語った後、ドイツ政府と救済について話し合いを始めたと言われている。

「緊迫した話し合い」が何日間が続いたと言う。

ヨーロッパの各国政府は救いたい銀行は救済するだろうが、残りは破綻するに任せられることだろう。どの銀行が救済されどの銀行が破綻させられるか、我々は知らない。

しかし、多くのヨーロッパの銀行が問題を抱えている。実際、14日フィッチ・レーティングスは、ヨーロッパの五つの大銀行の信用格付けを下げた。

ユーロ圏は暫くの期間はうまく機能したが、今やシステムの欠陥は明らかになってきた。どれくらいヨーロッパの金融システムがまずいかを知るために図を見ればわかる。ヨーロッパ債権利回りがこのようになるとは想定されていなかったことだ。急上昇しているヨーロッパ債権利回り。

★最後にはどこかがユーロ圏を去ることになるだろう。ギリシャとかイタリアがユーロ圏を去ることが言われてきたが、実際のところはもっと強い国、例えばドイツが最初のそのような動きを取るかもしれないのだ。

もしもドイツがユーロ圏を去れば、彼らは新ドイツ紙幣を印刷するようになるのだろうか?
★いや、その場合には、ドイツは全ヨーロッパの新しい金融システムのための新しいヨーロッパ通貨を制定すしようとするかもしれない。ドイツは「ヨーロッパ超国家」の考え方に固執している。そしてユーロが失敗したからと言って、この考え方まで捨てるとは思えない。

しかし誰が正しく誰が間違っていたかは時間が経てばわかることだろう。
以前書いたように、ヨーロッパで起きていることを理解することは簡単である。問題はシンプルだ・・・

厳しい緊縮財政+政府の有毒化した債権+債権利回り上昇+金融システムに対する自信の欠如+銀行の極端なレバレッジの利かせ方+巨大な信用危機=歴史的金融内部爆発 

不幸にも、アメリカはこの混乱から無傷で脱出することはできないだろう。アメリカの金融システムとヨーロッパのそれは、かつてないほどに深く関係し合っている。ヨーロッパでの金融危機が本当に破裂すれば、アメリカの多くの銀行も破綻することを見ることになろう。

アメリカ経済は2008年の金融危機から完全には復活できていない。そして次のこの金融危機は酷い経済的混乱に我々を陥れるだろう。
2012年は、金融界にとっては非常に興味深い年になろう。皆さんがこれから起きる事柄に対して準備できていることを願うばかりだ。

 

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コメント
 
01. 2011年12月20日 10:12:37 : cqRnZH2CUM
>欧州中央銀行がすでにヨーロッパ国債を買い取ることで2740億ドルを費やしたが、ヨーロッパ債権利回りは再び上昇している。
ユーロの死を阻止するため更なる努力がなされるだろうが、これは風につば吐くようなもので無駄に終わる


今は条約で手足を縛り、人事で頭を封じているから、ソブリン投資家らも安心して?売っているが
ドイツが変わり、ECBが方針転換して本気を出したら、国債の価格は急上昇し、
急激にユーロ(そして世界)の景気は良くなる

そのようなマイナーシナリオ(政治リスク?)を完全に無視してCDSを全力買いするのも投資家にとっては危険だな


02. 2011年12月22日 02:44:28 : WjcTFCgqT2
>2012年は、金融界にとっては非常に興味深い年になろう。皆さんがこれから起きる事柄に対して準備できていることを願うばかりだ。

尚林寺さんが考える『準備』とはいかなるものでしょう?
その根拠と併せ参考にお聞きかせ願いたいです.

私を含め,見た方々がご意見通りの『準備』を”自己責任で”するか
どうかはともかく,ご意見をお聞かせ願いたいです.
よろしくお願いします.


03. 2011年12月22日 04:57:51 : 9BIKqGLgX4
日本は、紙切れになること確実な米国債を買い支えるよりも、もっとドイツに肩入れすべきでは。ドイツ国民は堅実・勤勉で、デマ・はったりで騙して他人の金を巻き上げる事にのみ長けたWall Street やCity of London よりは遥かに実体経済がしっかりしている。長期的には信用できる投資先では。東ドイツ出身のメルケル首相は、果敢にも腐敗しきったカジノ資本主義と対決する決意をしたらしい。持続的エネルギーへの大々的投資を決めたドイツは、原子力や石油が落ちぶれる10年先には、きっと勝ち組ですよ。

04. 2011年12月22日 07:22:22 : Z9oj8PNH0w
ギリシャやイタリアが不況の原因は、
この10年、ドイツの大企業が強引な輸出主導を続けたことにあるのに。
2002-2007年でドイツの貧困率は25%まで上昇してるが、大企業は儲かりまくり。

いったん仕切りなおして、保護貿易と商業資本主義からやり直しだ。


05. 2011年12月23日 20:38:32 : cqRnZH2CUM
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ECB依存が高まる欧州銀行
2011/12/23 (金) 18:04

 ECBからのクリスマスプレゼントを待っていたかのように、523に上る欧州の銀行が、21日に3年物資金供給オペ(LTRO)に殺到。事前の予想をはるかに上回る総額4892億ユーロの資金が供給され、資金調達不安はひとまず回避できたとの期待が広がっている。国債の大量購入を禁じ手としているECBにとっては、この低利融資が、現状では危機対策の中核を担うが、3年という長期で融資するのは初めて。大規模な介入がなければ、欧州の銀行が融資を大幅に削減し、実体経済へ悪影響が広がる事態が懸念されていたので、ドラギECB総裁も、企業や家計への信用供与回復に繋がるように積極的な利用を呼びかけていた。

 LTROでは、担保があれば無制限で、低利の融資を3年間受けられる。次回は、来年2月末に実施される予定。サルコジ仏大統領は、銀行がこの資金を、買い手不足で金利が高騰している国の債券を購入に利用する事に期待を寄せるが、欧州銀行監督機構の規制もありレバレッジ縮小に取り組んでいる状況では、国債購入のハードルは高い。2009年6月に1年物のLTROが実施された際には、4420億ユーロが供給されたが、大半の資金はECBにある当座預金に滞留するか、既存の借り入れの返済に充てられた。本来であれば、リスクフリーであるはずの国債金利との間に十分すぎるスプレッドが存在するため、キャリートレードを行えば銀行には労せずして多額の利益が転がり込むはずだ。しかし、来年も大荒れが予想される市場環境では、流動性クッションを厚くすると見るのが妥当だろう。但し、この融資に使途制限はないため、国債を買うのも銀行の自由ではあるが、買えば買うほど国と一蓮托生になる覚悟は必要だ。

 今回融資を受けた523銀行の名前をECBは名前を明らかにはしていないが、スペイン、イタリアの銀行は大半が参加し、それぞれに1000億ユーロ前後の資金が供給されたと見られている。欧州内に子会社があれば資格はあるので、欧州外の銀行が好条件に飛びついた可能性もある。指標金利の平均値で決まる利率は1%で、市場からの調達金利に比べれば格段に低くなっている。銀行にとってはありがたい融資プログラムだが、中央銀行依存が中毒化するのを心配する声もある。自律性が失われ、ソブリン危機が銀行危機に直結する悪循環が益々高まると言うのだ。

 ECBは、銀行に5150億ユーロの融資残高があるが、今回さらに4892億ユーロが上乗せされた事になる。しかし実際は、その多くがECBからの既存融資返済に充当されるため、新たに供給された資金は2000億ユーロ程度のようだ。欧州の銀行は、来年第1四半期に2300億ユーロ規模の債務返済期を迎えるため、今回の資金供給量では不十分との指摘もある。

 20日にはスペインの3,6カ月物の国債入札が行われたが、金利は1カ月前の5.1%から1.7%へと急落した。今回のECBプログラム参加に必要とされた担保の調達が要因と見られている。LTROは信用不安の高まり防止には効果がありそうだが、実体経済や国債の金利低下も狙うのであれば、回りくどいこの手法に、即効性は期待できない。銀行間の疑心暗鬼も依然解消されないままだ。担保需要がひとまず一巡したので、せっかく低下したスペイン国債の金利動向も気になる。一方、低利調達が可能になった事でキャリートレードの魅力が高まる可能性もゼロではない。クリスマスは静かに迎えられそうだが、年明けから再び欧州債券市場は波乱含みの展開となりそうだ。(了)


06. 2011年12月23日 20:39:30 : cqRnZH2CUM
>>04 ギリシャやイタリアが不況の原因は、この10年、ドイツの大企業が強引な輸出主導を続けたことにある

違うよ
不動産バブル崩壊と財政不信任によるBS不況だ


07. 2011年12月23日 20:57:17 : cqRnZH2CUM
ドイツ:欧州大変身作戦はもろ刃の剣−隣人ドイツ化で1人勝ち不能も
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12月20日(ブルームバーグ):ドイツ的な経済モデルに沿って欧州全体を作り変えようというドイツの取り組みは、同国にとってもろ刃の剣かもしれない。

  メルケル独首相と債券投資家を納得させようと、イタリアやスペイン、アイルランドなどユーロ圏諸国はこぞって、競争力強化に向けた政策を推進している。

  しかし国内総生産(GDP)の半分近くを輸出が支えるドイツにとって、近隣諸国の「ドイツ化」の試みが成功し過ぎるのも問題だ。他のユーロ圏諸国が労働コストの低減化に成功すれば、エンジニアリング欧州最大手のシーメンスから高級車メーカーのBMWまで、圧倒的強さを誇るドイツの輸出企業が南欧諸国からの挑戦にさらされることも起こり得る。

  シュレーダー政権で経済労働相を務めたウォルフガング・クレメント氏はインタビューで、「競争が激化するのはドイツの運命だ。われわれもさらに強化を急ぐ必要がある」と述べ、「私が大いに懸念するのは、ドイツの強さばかりが話題になる中でドイツが自己満足に陥ることだ」と警鐘を鳴らした。

  東西ドイツ統合の負担でかつては「欧州の病人」と称されたドイツだが、賃金圧縮や製造業の多様化で欧州の成長エンジンへの転身を成し遂げた。

記事に関する記者への問い合わせ先:Rainer Buergin in Berlin at rbuergin1@bloomberg.net;Simone Meier in Zurich at smeier@bloomberg.net

記事に関するエディターへの問い合わせ先:Craig Stirling at cstirling1@bloomberg.net;James Hertling at jhertling@bloomberg.net
更新日時: 2011/12/21 18:57 JST


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