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@ 国債の種類
国債の種類には、財政赤字を填補する赤字国債や、道路建設など急速な社会基盤整備のために別枠で設ける建設国債や、戦争継続に必要な一時的な国債などがあるだろう。
A 国債発行と国民金融資産のバランスシートのたとえ話
不況のために政府が100兆円の国債を発行した。最終的に国民の給料や事業収入になり、それが預貯金になって銀行郵便局に100兆円が預貯金される。100兆円を受け取った金融機関は優良貸出先がないために日銀当座に積増ししたり金庫に放置する。
すると、再び金回りが悪くなって再び不況に陥り、政府は国民救済のために再び100兆円の国債を発行する。そして国民は銀行郵便局に100兆円上積みして200兆円の預貯金になる。再び100兆円を受け取った金融機関は日銀当座に積増ししたり、金庫に放置する。
すると、再び金回りが悪くなって再び不況に陥り、・・・・・。
B 国債発行残高推移と個人金融資産残高推移の相関性
『個人の金融資産残高の推移(ただし負債を含む)』
1990年頃は1000兆円程度だった。バブル崩壊後の1999年頃には1400兆円を超えた。その後1300兆円台に一時減少して再び上昇した。現状は1500兆円弱程度。
『国債発行残高の推移』
1990年頃は200兆円弱程度だった。バブル崩壊後の1999年頃には400兆円を超えた。その後は右肩上がりで700兆円を超えている。
『国債発行と個人金融資産残高の相関性』
政府の国債増加は1990年から近年までに500兆円以上増加しているが、個人金融資産残高は同時期に500兆円増加しており政府負債の500兆円と符合している。
また、国地方の公的債務合計を1000兆円とするなら個人預金の800兆円程度と保険年金積立金400兆円程度の合計1200兆円程度が符合する(短期預貯金や保険年金の払戻し準備金を勘案すると大体一致する)。
なお、住宅ローン・自動車ローンなどの各種債務を勘案すると限界に近いかもしれない。
C 国債発行が景気を下支えしている現状がある
昔は製造業が多くの雇用を生み高い賃金を生み、それで景気を循環させていた。今は多くの製造業が海外移転や廃業して雇用の場を喪失させた。
今は一部の優良製造業とサービス産業主導の経済に変化した。優良製造業の正社員は高い給料を得られるが、派遣社員やパート社員らの賃金は安く抑えられている(だが賃金コストを上昇させると海外企業とのコスト競争に勝てないというジレンマがある)。
また、サービス産業は基本的に熟練技術を必要としない職種が多いために雇用の変動が激しく、賃金も低水準に抑えられている。
これらが悪循環の相乗効果を伴って景気を冷やし、不況が長期化している。このため政府が最後の需要創出手段として国債を発行して景気を下支えしている側面を否定出来ない。
★ 若い世代の人は、高齢者世代が陥った歴史を検証して、次の日本を築いてもらいたい。
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