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語られだした[欧州危機]後・・米$よりは益し/公益資本主義への流れ/東欧ロシアと戦略的互恵関係を
http://www.asyura2.com/11/hasan74/msg/373.html
投稿者 尚林寺 日時 2011 年 12 月 07 日 09:34:16: JaTjL5JPya4go
 

■ユーロはなぜ生き残り今後強含むのか・・ユーロ消去法:$を引摺る米国よりは益し

http://jp.wsj.com/Finance-Markets/Foreign-Currency-Markets/node_356034

1カ月ほど前、国際展開する銀行の勤務経験を持つ、投資アドバイザーのジョン・デッサウアー氏はユーロの長所を絶賛し、その未来は金融記事の見出しが示唆するよりもずっと明るいと主張した。 もちろん、その後のユーロに関するニュースはひどいものばかりだった。ユーロ圏の分裂観測についても、1カ月前は陰でささやかれていた程度だったが、今日では公然のものとなっている。

デッサウアー氏は発言のタイミングを誤ったのだろうか。実はそうとも限らない。インタビュー記事が掲載された1カ月前、1ユーロは1.35ドルで取引されていた。信じられないかもしれないが、当時のレートは今日とほとんど変わっていない。
言い換えれば、1カ月も続いた悪い新聞報道にもかかわらず、ユーロは持ちこたえたのである。

こうしたユーロの意外な強さは人為的なもので、ユーロ圏の崩壊に備えて金融機関や投資家が欧州外から資産を引き揚げたからではないのか。デッサウアー氏は12月5日のインタビューでそうした資産引き揚げの効果は少ないという見方を示し、★最近の取引で通貨トレーダーから聞かれる共通の不満は、ユーロ不足ではなくドル不足であることを指摘した。

つまり、為替レートに人為的圧力がかかっているとすると、それはユーロを弱くする方向ではなく、実勢以上にドルを強くする方向に傾いているということになる。ユーロ高の方向ではないのだ。

デッサウアー氏はユーロが生き残ると信じている。債券市場と通貨市場に与える影響を考えると、政治家にはそれ以外の選択肢がないからだ。ドイツやフランスの政治家たちは、ギリシャやイタリアといった国をユーロ圏から追放すると、自国の借り入れコストは下がるのではなく、むしろ上昇するということを承知している、とデッサウアー氏は言う。

★したがって同氏は、ユーロが生き残り、長期の調整期間を経たあとに以前にも増して強くなるという予想を変えていない。

デッサウアー氏のことを極端な楽観主義者と思う向きもあるだろうが、決してそうではない。★同氏が今心配しているのは、米国の通貨市場と債券市場だという。「次はわれわれだ」というのが同氏の見解である。警察のような役割を果たす債券市場と通貨市場により、米国政府は緊縮政策を実行せざるを得なくなる。投資家は今、そうした見通しに備えるべきだ、と同氏は提案する。
(マーク・ハルバート氏は、ハルバート・フィナンシャル・ダイジェストの創業者。同氏は160以上の金融ニュースレターの助言を追跡調査している)


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■欧州債務危機、激変する金融の風景・・「カジノバンキング」は簡素・低レバレッジ・低リスクの公益へ回帰する

http://jp.reuters.com/article/jp_eurocrisis/idJPTYE7B505220111206(PIMCO・エラリアン氏)

[6日 ロイター] 欧州危機が引き続きメディアを賑わせるなか、多くの人は今の世界経済が異常な不透明感に見舞われていることに気づいている。しかし、欧州の混乱は、現在進んでいるグローバルな再編(リアラインメント)の1つにすぎない。

まだあまり認識されていないと思われるのは、★欧州危機の結果、ある特定の分野で後戻りできない重大な変化がすでに始まっているという点だ。
これは特に国際金融の分野で顕著だと言える。国際金融市場ではボラティリティーが増し、流動性が干上がりつつある。政府の果たす役割が際立っているが、そこに一貫性は感じられない。市場の機能が金融機関の将来像とともに変わりつつある。これは経済成長と雇用の双方に影響を及ぼす。

株価の乱高下や欧州国債の値崩れなど、このところの市場のボラティリティーは、現在進んでいるグローバルな再編を考えても許容できる水準をはるかに超えている。結果として流動性の底流に変化が起き、それに伴う影響も出始めている。資金の流れを滑らかにする潤滑油、預金者と借り手を効率的に結びつける機能に変化が起きつつある。

金融機関は、さまざまな内外の圧力に見舞われ、マーケットメイクに充てる資本の量を制限しているようだ。これに加え、市場参加者はボラティリティーと不透明感が増せば、当然取引を手控える。この結果、取引コストの上昇、取引の減少、バリュエーションの急激な変動という壊滅的な組み合わせが出現する。

企業、個人、機関投資家など、さまざまな市場参加者が利用している財務リスクの管理ツールにも不信感が芽生えている。現在や将来のエクスポージャーをヘッジする能力が低下したことで、一部の市場参加者は、市場を通じて「ネット」のエクスポージャを管理する手法から、総ポジションを減らす手法への移行を余儀なくされている。

一方で、★欧米の金融機関は、好むと好まざるにかかわらず(好まないケースがほとんどだが)いわゆる「カジノ・バンキング」から「ユーティリティー(公益)モデル」への転換に踏み出している。米国でも欧州でも金融機関は、複雑から簡素へ、高レバレッジから低レバレッジへ、高リスクから低リスクへ、つまりより退屈になるよう民間・政府の双方から強い圧力を受けている。

一部の銀行は、民間債権者が新規の与信を手控えたことでデレバレッジを迫られている。銀行株の急落とそれに伴う資本バッファーの目減りで、このプロセスは増幅される。同時に、これまでグローバル市場を独占してきた大手金融機関は、新興国を拠点とする金融機関から激しい攻勢を受けている。

こうしたことはすべて、欧米銀行システムのバランスシートの一段の広範な圧縮につながる。これはギリシャなど一部の金融機関で深刻な預金流出が起きている欧州が先行している。

2008─09年の世界的な金融危機を受け、各国政府は国内銀行の資本増強と規律強化も求めた。実際の法規施行は、とても一貫性があるとは言えず、全面的な効果は出ていないが、政府の意図は明らかだ。過剰レバレッジ、乱脈融資、不適切な報酬制度が招いた欧米危機の再発を防ぐため、ガードレールを前よりもずっと狭くし、法令施行を強化するということだ。

中銀・政府は、市場の機能と効率性にも影響を及ぼしている。総じて把握可能な目に見える影響もあれば、性格上、前例がなく今後の予測が難しい影響もある。
特に米欧では、中銀がもう3年間もさまざまな「非標準的政策」を続けている。狙いは景気後退の長期化と深刻な金融混乱のリスクを減らすことだ。

このため、中銀はプルーデンス規制・監督の域をはるかに超え、直接の重要な市場参加者となっている。特定の証券を購入するため事実上紙幣を増刷し、市場の正常な機能を支える通常の商業基準とは離れたところで行動している。

欧米のソブリンリスクが従来の立ち位置を脅かされたことで、市場の予測可能性にも影響が及びつつある。原因はあまりにも低い経済成長とあまりにも多額の債務という双子の課題だ。この結果、国際金融システムの安定度が低下し、システムの中核を支える真の「AAA」が減ってきている。

こうしたことから、金融の風景は今後激変すると予想される。特に大きく変わるのが金融機関だ。
欧米の金融機関が簡素化し、グローバル色が弱まれば、相互の関連性が低下し、システムとしての統合性が低下する。一部の金融機関が瀬戸際に立つ中、欧州では国内金融システムの一部国有化を余儀なくなれる国(ギリシャなど)が出てくるだろう。

た、欧米で銀行システムの規模と範囲が縮小すれば、詰まったパイプを迂回する新たな与信のパイプが形成されるようになる。特にインフラなど長期の投資では、景気と雇用を支える目的で、政府がこうしたパイプの一部を管理したり、稼動させることになるだろう。

★金融の風景が急速に変わりつつあることは間違いない。意図された変化もあれば、現場の急激な変化で、変化を余儀なくされたケースもある。目指す最終目的地は、今よりも小さくて安全な金融セクターだ。そこまで到達すれば、私的な利益と公共の利益の間で、よりよいバランスがとれるようになる。金融機関は実体経済に奉仕しやすくなり、壊滅的なリスクや危険な不正に身をさらすこともなくなるだろう。

政府や(政府ほど重要ではないが)経済界のトップが、この作業をどこまでに適切に指揮できるか。それは今後数カ月で明らかになる。目標に届かなければ、それだけ景気と雇用が悪化することになる。
(モハメド・エラリアン氏は米債券運用会社パシフィック・インベストメント・マネジメント・カンパニー(PIMCO)の最高経営責任者(CEO)兼共同最高投資責任者)


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■ユーロ圏の危機克服のために・・英米紙の人質となっているEUはロシアとの戦略的互恵関係構築を

http://japanese.ruvr.ru/2011/12/06/61674915.html

ゲアハルト・シュレーダー前独首相は、「ユーロ圏の危機は、戦略的重要なロシアとの相互関係発展やトルコのEU加盟など本質的に政治面での改善が進んで初めて克服が可能だ。」・・ ドイツの新聞「ウェルト」のインタビューで述べた。
なおシュレーダー前首相は現在、ロシアと欧州をつなぐガス・パイプラインを運営する「ノルド・ストリームAG」オブザーバー評議会の長を務めている。

シュレーダー前首相は、ロシアとドイツ及びEUとの戦略的語形関係構築を一貫して支持している事で知られている。 EUがロシアへのエネルギー依存を深める事を危惧する一連の欧州の政治家達は、彼への批判を弱めていないが、氏の立場は変わっていない。 氏は、欧州はロシアとより密接に協力してのみ、発展のために必要不可欠かつ必須の前提条件を手にできると確信している。そうして初めて欧州は、中国を筆頭としたアジア及び危機後徐々に復活しつつある米国と競争できるという考えだ。

とはいえ、まず欧州がすべきは経済政策の調整だろう、欧州研究所のユーリイ・ボルコ研究員もそう考えている―

「現在、欧州会議、ユーロ圏会議はあるが、経済政策は通貨政策と違い、統一されておらず調整もなされていない。それゆえ、ギリシャやスペイン、イタリアなどで起きたように、通貨政策の規律が乱されるような状況が生じる。その事で、ユーロ圏全体が苦しんでいる。問題は、欧州委員会やユーロ圏会議の権限拡大にある。

ロシアとの今後の協力やトルコのEU加盟について言えば、これは大きな疑問だ。 ロシアやトルコが加われば、我々には共通の経済空間や自由貿易ゾーンが生じ、サービスや資本、人の移動も自由になるだろう。 2003年に、そうした考え方が提起された。 その後は、共通の外交政策・安全保障空間へと考えは広がる。 しかし、それは限りなく先のことだ。 なぜなら、事実上、彼らの側には共通の強力な政策がないからだ。 協同責任に基づく個別の行為はあるものの、EUには体系的で全体的な対外政策や安全保障政策はない。」

★シュレーダー前首相は、EU政府を市場や相場師、低級な新聞の人質となっていると指摘し、定期的に批判している。 氏は、20世紀最大の地政学的プロジェクトであるEUは必ずや維持すべきだとする一方で、統一ヨーロッパの運営システム近代化を訴えているが、その際、国際政策の調整システムが、欧州にはプラスに動いてはおらず、ロシア・インド・ブラジル・中国のような国々がますます大きな重みを持つようになっている事を認めている。

 そうしたコンテクストの中で欧州の人々はロシアを、物質的な幸せや雇用先を保証しうるエネルギー領域での着実なパートナーと捉えている。 ★つまりこれは、ロシアが欧州における安定と安全保障のためのしっかりとしたパートナーだとみなされている事を意味している。
 

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