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[東京22日ロイター]世界の金融マーケットに「安全」志向が広がりつつある。リスク資産から安全資産へのシフトが静かに進み、・・・ 欧州ソブリン危機がイタリアやフランスなど中核国にまで拡大するなか、金融機関はお互いの「安全性」に不信を強め、資金市場ではドル不足が深刻化している。このまま市場はリスクオフのスパイラルに落ち込むのか・・。
日米欧金融当局による積極的なドル供給にもかかわらず、市場ではドル不足の非常事態を告げるシグナルがともっている。欧州危機の深刻化でドル資金調達コストはリーマン・ショック以来の水準まで高騰し、過去最大のスプレッドを上乗せしなければ長期のドル流動性を確保できない事態になった。年末を控え、バランスシートに問題を抱える金融機関が必要十分なドル資金を調達できるのか、不安感が広がっている。
<リーマンショック以来のドル調達難>
「圧倒的にドルが足りない状況が続いている。調達コストがどんどん高くなって、環境が悪化している」。こうした悲鳴がいま市場のあちこちから聞こえてくる。為替スワップ市場では、欧州銀等のユーロ資金の保有者が為替スワップを通じてドル資金を調達しているが、その際のコストが、2008年のリーマンショック以来、3年ぶりの高水準に高騰している。
その背景にあるのは、欧州債務危機がもたらしたクレディビリティ(信用)の喪失だ。無担保の資金のやり取りは成立しなくなっているとされ、「いくら高い金利を受け取っても、デフォルトで元本が消えてしまったのでは補えない」と前出のマネー・トレーダー)は指摘する。
<長期ドル資金確保に走る金融機関>
短期市場でのドル不足を受けて、金融機関の間では長めの資金を確保する動きが広がっている。だが、カウンターパーティリスクや流動性リスクの高まりを受けて、長期のドル資金確保も容易ではない。
「短期資金の調達には問題はない。ただ、長期資金をどのように確保できるのか、大きな疑問がある」。ドイツ銀行のアッカーマン最高経営責任者(CEO)は18日、投資家の間で長期投資に対する消極姿勢が高まっているため、欧州の銀行による長期資金の調達が一段と困難になっていることを認めた。
具体的な動きとして、「普段はドル資金の出し手だった米銀が急に取り手にまわり話題になった」(邦銀)、短期のドル資金を調達し米国債などのドル資産に投資している邦銀が「ドル資金調達を長期化させた可能性がある」(外銀)などの声が市場から聞こえてくる。
<中央銀行はドル不足を緩和できるか>
こうした市場のドル調達難を緩和するため、欧州中央銀行(ECB)は無制限のドル供給オペを実施している。米連邦準備理事会(FRB)は通貨スワップ協定に基づき、11月16日までの1週間に外国中央銀行に対して8億9600万ドルを供給した。このうち8億9500万ドルがECB向けだった。
だが、市場では焼け石に水との指摘も聞かれ、ドル不足解消には目立った効果を上げていない。一方、金融機関は増資等による自己資本の拡充を急いでいるが、「自己資本をいくら膨らませても、市場で調達しなければならないドルの規模が大き過ぎ、オフセット(埋め合わせ)出来ない」(金融機関)との指摘が出ている。
東海東京証券チーフエコノミストの斎藤満氏は★「FRBもECBも日銀も財政の肩代わりをして量的緩和を推し進め、流動性を供給し続けるしかないだろう」と見る。ただし、それは「各国の国民が生活を切り詰めずに★紙幣増刷がもたらすインフレで財政赤字を減らす試み」。金融緩和は本質的な問題解決になりえない、と同氏は断言する。
市場の不安心理が収まらずドル不足が続けば、金融機関の破たんなどに結びつきかねず、さらには中小企業の倒産などの事態にもつながる。一方、★今後は独国債や英国債も利回りが上昇し、米国債の格下げリスクも再浮上する懸念がある。斎藤氏は「国債の問題は国債を大量に抱える金融機関の問題でもあり、各国国債の利回りが上昇すれば、邦銀を含め金融機関は大きな損失を被るだろう」と予想、ソブリン格下げやドル調達難が続いて金融が委縮、実体経済にも悪影響を及ぼす事態を憂慮している。(中略/ロイターニュース 森佳子)
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■投資家の金保有量:過去最高に増加−トレーダー、強気姿勢を強める
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90920016&sid=auEeLdnCaXcw
11月25日(ブルームバーグ):欧州の債務危機悪化を背景に資産保全を目指す動きが加速し、投資家による金保有量が過去最高水準に達した。これを受け、金トレーダーは相場への強気姿勢を強めている。金相場は今年に入って商品市場で2番目に高い上昇率を示している。
ブルームバーグが26人を対象に実施した調査では18人が★金相場は来週上昇するとの見通しを示した。ブルームバーグが集計したデータによると、金に裏付けされた上場取引型金融商品(ETP)を通じた金保有量は、23日時点で2350.8トンとなり、過去最高水準に達した。米商品先物取引委員会(CFTC)のデータによれば、ヘッジファンドなど投機家による金相場上昇を見込む買い越しは4週連続で増加し、3月以降で最長となっている。
世界の経済成長鈍化への懸念が広がる中、世界の株式市場では5月以降、約12兆ドル(約930兆円)の時価総額が吹き飛び、安全性が高いとみられている金への投資が拡大している。スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)のGSCI指数を構成する24銘柄のうち金の上昇率はガスオイルを除く全ての商品を上回っている。
フェアファックスIS(ロンドン)のアナリスト、キャロル・ファーガソン氏は「市場関係者がなお懸念を持っていることは間違いない」と指摘。「市場は絶えず入ってくる悪いニュースに直面している。金は依然として市場関係者が注目すると予想される資産だ」と述べた。
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