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戦慄「赤字転落」会社が増え続けている
http://gendai.net/articles/view/syakai/133850
2011年11月24日 掲載 日刊ゲンダイ
パナソニック 任天堂 マツダ 大手21社で1兆3327億円の損失
<震災や超円高が「本当の理由」ではない>
日本を代表する大手企業が次々と赤字転落している。震災や放射能漏れの影響で業績がガタガタになった東京電力は当然としても、AV家電の雄であるパナソニックやソニー、ゲーム機の任天堂、半導体関連のローム、自動車のマツダ、紙パの日本製紙グループ本社など優良企業の業績不振が目立つ(記事末尾を参照)。大手21社の赤字額(最終損益)を積み上げると約1兆3327億円。前代未聞の悪化ぶりだ。
東京商工リサーチ情報本部長の友田信男氏が言う。
「大手企業といえども、震災や超円高に襲われたらひとたまりもありません。ただ赤字転落の原因はそれだけではありません。パナソニックやソニーのテレビ事業不振に代表されるように、ビジネスモデルが崩壊してしまったのです。これまで収益を上げていた事業で儲けられなくなったのに、利益の上がる次のビジネスを見つけられない。それだけに今回の業績悪化は深刻です」
そこに欧州危機や超円高、タイ洪水被害が重なり、もはや企業に打つ手はほとんど残っていない。
みずほ証券リサーチ&コンサルティングの統計によると、11月18日までに12年3月期決算(通期)を下方修正した東証1部(金融除く)企業は258社で全体の22%。赤字転落に至らなくとも、決算予想の下方修正を余儀なくされた会社が続出しているのだ。
「これから年末にかけて下方修正はもっと増えるでしょう。赤字に転落する企業も多いはずです。年明けの倒産件数が一時的に現在の5割増になってもおかしくありません」(友田信男氏)
10月の倒産は8カ月ぶりに1000件を下回る976件だったが、来年1月には1500件近くに増える危険性が高まっているということだ。
企業業績が好転する材料は復興需要ぐらいしか見当たらないが、それも遅々として進まない。日本経済はどんどん深みにはまっている。
◇社名/赤字額
◆東京電力/6000億円
◆パナソニック/4200億円
◆ソニー/900億円
◆日本製紙G本社/440億円
◆川崎汽船/320億円
◆任天堂/200億円
◆マツダ/190億円
◆ローム/180億円
◆日本郵船/180億円
◆太陽誘電/160億円
◆ミツミ電機/100億円
◆常磐興産/93億9000万円
◆ロイヤルホテル/60億5000万円
◆東京機械製作所/52億4000万円
◆日本風力開発/48億6000万円
◆小森コーポレーション/46億円
◆新光電気工業/41億円
◆浅沼組/34億6000万円
◆三菱製紙/30億円
◆ホシデン/26億円
◆桂川電機/24億円
※赤字額は12年3月期(通期)予想の最終損益
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