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第4264回
日本の一流会社の大株主が外資になったわけ
日本ではバブルがはじけてから、
不動産が値下がりをし、
そのあおりを食って商売もピンチにおち込みました。
するとお金を貸している銀行が借金の回収ができなくなったので、
ちゃんと元利の返済をしている中小企業からまで
矢の催促で資金の回収をはじめました。
そうした切羽詰った態度に愛想をつかせた産業界で
銀行からお金を借りなくなった中小企業は少くありません。
もちろん、私もその1人です。
ところが、政府は産業界は
とてもピンチにおちいっているに違いない。
だから貸出金利を下げる必要がある。
そのために預金金利を引き下げる必要があると考えたので、
かって一年定期の預金金利が6%あったのが
1%の低金利まで引き下げられました。
おかげで金利収入で生活していた老人や
定年退職者たちは使うお金を奪われ、
消費が抑えられて
不況が長期化したことは皆さんご存じの通りです。
でも銀行にいじめられた実業界の人たちは
すっかり懲りていくら金利が安くても銀行には近寄りません。
いや、お金を借りたい人がいても
日本人では恐らくお金が借りられなかったでしょう。
では日本人にお金を貸せなくなった銀行は
どこに貸したかというと、
アメリカやヨーロッパの投資銀行や金融会社に貸したのです。
外国の投資会社ならスケールも大きいし、
返済してもらえない心配もありません。
そういう世界的な大企業に貸せば
もう焦げつく心配をする必要もなくなったし、
預金さえ集めれば、後は左団扇です。
そうやって、只に近いような金利で
日本の銀行から融資を受けた外国の投資会社は
そのお金で日本の一流会社の株や
安値に転落した不動産に片っ端から投資をしました。
そうした動きに日本人の多くが気がついた時は
日本の一流会社の株の大半が外国人の手に移り、
ソニーをはじめ一流会社で
外国人が社長に任命される動きが珍しくなくなってしまったのです。
日本人の大切な財産を外国人の手に渡したのは
ほかならぬ日本の銀行だったのです。
こんな大事なことに
まだ気付かない日本人がいるかも知れませんが…。
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