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http://ameblo.jp/eiichiro44/entry-11075785012.html
「S&Pがフランス格下げを誤配信」、という報道が流れているが、これは恐らく本番に向けてのデモンストレーションかも知れない、そう考えて良いほどフランスの格下げは非現実的なものでは無い。
イタリアの緊張を受け、速やかにGDP比財政赤字「3%」を高らかに宣言したフランスだが、圧縮どころか拡大する懸念は燻っており、理想のシナリオを描く事は難しい。 8月導入の空売り規制も3ヵ月延長(10日発表)、ギリシャやイタリアのドタバタぶりも、遂にフランスに伝播してきた。
EFSFの拡充内容について未だ話し合っているという欧州だが、モタつけばモタつくほど八方塞がり感しか伝わってこないという有様だ。イタリアの経済規模を考えれば、現在のバンソウコウ(EFSF)を無理やり引き伸ばしたところで、拡大した傷口をキレイに防ぐ事は実際にはできない。なるべく大きなアナウンスをして市場を沈静化できるか、そこが問題だ。
たとえばイタリアでは11日、財政安定法案を上院が承認した。ベルルスコーニが辞め、新政権が発足見通しとの事だが、このような報道が市場の安心感を誘い出せるかに掛かっている。何しろフランスの命運を握っているのはこのイタリアなのだ。
以下は問題のイタリア、フランス、スペインの各国債(5年)CDSスプレッド。9日時点で568bp、203bp、429bpといった状況となっている。
過去一ヵ月では、イタリアが当然ながら34%弱の上昇、18.7%はスペイン、15.4%がフランスになる。ギリシャ、イタリア、フランス、スペインと各国でファンダメンタルズの事情は異なるものの、ユーロという鎖に乗って市場のセンチメントが波及するのはどうしようも無い。
フランスがトリプルAから陥落すれば、それはそのままEFSFの陥落に繋がる。そうなれば火の手は「丸焼け」に向かって加速する事になるが、前述のようにイタリアがフランスの命運を握っている事を考えれば、今現在、欧州丸焼けのワイパーになっているのはイタリアだと捉える事ができる。
ドイツとともにタカ的立場を崩さないECBにしても、イタリアソブリンが7%を超えたところで、どうやらSMP(国債買取)を加速させたようだ。 今までの経緯を考えても、ECBはEFSFには関わらないとは思うが、ドラギがイタリア人だという事を考えても、SMPが欧州ソブリン危機の消火活動に奔走する可能性が出てきた。
要するに、「SMPは一時的」としながらも、継続せざるを得ない状況になったように思える。ECBはEFSFに関わらない事で、表向き「タカ的立場」を保てると考えているだろうが、(EFSFに)関わろうがそうでなかろうが、やっている事は実質同じであり、この状態が継続するようだと、各国政府がECBのサポートの上にあぐらをかくという懸念していた状況が、今後根強いものになってしまう可能性がある。
しかしながら選択肢が限られていることを考えると、ECBのSMPは分厚いものになるだろう。★簡単にいえば、欧州炎上とフランス炎上は同義語であり、そのワイパー的役割を担っているのがイタリア。で、そのワイパー活動を支えるのがECB、という構図になっている訳だ。
★火の手というか豪雨というか、危機が加速してきた事を考えれば、ワイパーもフル稼働させなくてはならない。ターゲットにされている「錆び付いたイタリアン・ワイパー」だが、内から外から処方の姿勢を示さなくてはならない。内というのは財政再建、外というのはECBによる買い支え。病気を治すには内服薬と外用薬、どちらも欠かせない。今、欧州がやっている事は、イタリアというワイパーが頑丈であるという事を、投機筋に示している事になる。(中略)
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■イタリア状況とバフェットさんの投資行動は同じ理由
http://blog.livedoor.jp/mkubo1/archives/51302784.html
(略)・・イタリアが落ち着くかどうかは、EFSFの拡充と成長率の上昇&短期金利の低下にKEYがあると思います。ところで、売られているイタリア国債ですが、これは、投資家が損切りしているのです。先日、BNPパリバが決算で述べていましたが、イタリア国債の残高を6月末の205億ユーロから10月末には122億ユーロに落としていました。
ジェフリーズとて同じことで、ここ数日で保有しているPIIGSのソブリン債の50% を売却したのです。このように、投資家が、投げているのです。 欧州の銀行は、PIIGSのソブリンを売却すると同時に、ドル資産を引き続き売却していると思います。
このドル資産の売却は、資金調達の影響からきています。未だに、欧州銀は、ドル資産の調達が、思うように行かないのです。コストが高い(調達金利が高い)、貸してくれないという状態が続いているのです。ですから、ドル資産を、しかも、優良で、売却しやすいドル資産を売っているわけです。
ここで、ドル3ヶ月LIBORを見てみます。未だに、上がり続けています。この上昇は、止まるのではないかと思っていました。というのは、欧州銀が公的資金を受け入れて、増資をすると思っていたからですが、実際は、公的資金を嫌い、自助努力で、資産売却+内部留保拡大で乗り切ろうとしています。
この辺の読みは、銀行がいかに公的資金を嫌っているかという読みがあまかったかもしれません。ともかく、資産売却を行っているということは、LIBORがあがるということであり、逆も然りなわけです。ということは、ドルLIBORの上昇が終わる頃には、(ドルの)資産売却も一段落したというサインだと思います。
しかし、★迷惑なのは、米国なわけです。ドル資産を売られるということは、資産価格が下落する圧力がかかりますから、優良資産といえども、欧州銀の売りで、割安になっていることが考えられます。特に、実際の景気指標は、良いとまではいかなくても、悪くはありません。そんな中で、資産が割安ですと、バリュー投資家の登場となるわけです。★そう、ウォーレン・バフェットさんが、7-9月期に239億ドルも株式に投資したのだと思います。
結局、★イタリア国債が売られているのも、バフェットさんが大量の株式を購入しているのも、欧州の銀行の(公的資金を回避するための)資産売却に原因があるのです。
問題は、いつまで、欧州銀の資産売却が行われるのか。EBA(欧州銀行監督機構)が各行の必要資本額(増資額)を年内にも発表するので、それまでは、資産売却を急ぐ可能性がありますね。その後は、資産売却も落ち着くのではないでしょうか。★銀行とて、資産売却ばかりしていてもいられませんからね。そんなわけで、欧州の銀行の行動が、鈍化すれば、ドル資産は、大きな売り圧力から解放されますから、★米国株など上昇しやすいと思います(中略)
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